色情狂の女性の自分語りというので単にエロい話かと思いきや、なんだこれすげー面白い。鬱展開はなくブラックユーモアも織り混ぜ、性に奔放な女性の一大叙事詩を形作る。それぞれ印象の異なる章立てに、時折挟まれる知的な蘊蓄がアクセントになり飽きさせない。
性への好奇心から始まり、経験の蓄積、修羅場、己の慰め、繰り返されるルーチンワーク、安心と興奮、そこに加わる愛。エロいけど単なる欲求ではないジョーという女性の生き方に哲学的なものまで感じてくる。ユマ・サーマンのエピソードなど爆笑なのに恐ろしい。
ラース・フォン・トリアー監督作は観ようと思いつつどうしても食指が動かず他は未だ観てないんだけど、今までとは随分違うみたいね。さほど分かりにくさはなかったもののVol.2は結構激しそう。どうなるんだ。気になる。
