若い新妻が、おそらく2回りほど違うであろう夫と結婚。無表情で愛情表現のヘタな夫に我慢できず、実家に戻ると、建築現場で働く若く魅力的な男性と出会い、彼を求めるように。

ヒロインは夫が年寄りだから不満なのではなく、性欲が凄いのである。ここがミソか。「ライアンの娘」を想い出す。

クライマックスはどう捉えよう。
そこまでした夫の愛を感じ取っての後悔なのか、、、。

半サイレントっぽくセリフ少なめな演出が好きだった。センセーショナルとされたヘディラマールのヌードはさらりと映し出される程度だが、生々しくよかったのでは？
にしてもヴィヴィアンリーによく似てるよなあ。

なかなかでした。

ヘディ・ラマーの黒歴史。年上夫とセックスレスになっている人妻の欲求不満が爆発し、全裸で大自然の中を疾走し馬にまたがり、川にダイブするところを若い男に見られるAV展開。見所はそのセンセーショナルな要素だけなのだが、イキ顔とか絡み合う指のアップで行為を表現する撮影はマジでAVのはしりでは。淀川長治のやつはクソカットされてて全然エロくないので、字幕ないけどYoutube版をお勧めします。

最初、サイレント映画かしらと思うほど、表情と仕種、音楽だけで魅せる。
なぜ英語？と不思議に思ったが、ケースカバーに書かれていた。アメリカバージョンだそうな。だからやっぱりカットされている。本来95分だが67分しかない。

虫を殺す人と殺さない人、ケチな老紳士と野生的でしかし優しき紳士？的な青年。
女性の呼吸のアップ、性的な「性」を感じる箇所のアップ。なんともエロチック。

マッチの火をつけるとともに二人の炎が燃える。にしてもこの映画、音楽・メロディだけで進んで行くようなもんだ。台詞がほぼない。愛を語るのに言葉はいらない！なんてキザな、いやスマートなもんじゃなくて、愛欲、情欲、肉欲…そのようなお熱いもので藝術的に語っているとでも言いましょうか。
表現力、筋の構成が巧妙だから伝わるのか？

嫉妬に狂う老紳士の心中を車のスピードと街路樹の流れで、そして彼の熱した、血ののぼった烈しき感情を車のエンジン部分の熱くなった時の煙または蒸気機関車の車輪横の白煙を吐くところで描写している。