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アブラハム渓谷 完全版
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『アブラハム渓谷 完全版』に投稿された感想・評価

4.4
 最初は確かフィルセンで観て、それから5年後くらいにユーロで観て、3回目でようやく完全版の観劇と相成ったわけだが、3時間23分間の美しいエマの受難劇を心行くまで楽しんだ。男女の非対称性というのは私自身の永遠のテーマだし、ポルトガルの農村地帯の牧歌的な風景が没個性なまでにただそこに佇むのが印象的なわけだが、繰り広げられる人間ドラマは真にドロドロとした人間界のメロドラマなのだが、この乾いた感覚がオリヴェイラ独特の印象を受ける。ドウロ河に沿ったアブラハム渓谷にある農園の末裔であるカルロス・デ・パイヴァ(ルイス・ミゲル・シントラ)は、医者で未亡人と結婚していた。彼はある日、14歳の美しいエマ(セシル・サンス・デ・アルバ)と出会う。それからカルロスという男はエマと再会したいという欲求に憑りつかれる。その欲求に気付くのはカルロスの妻でストッキングをたくし上げながらあなたは「出逢ったのね」と奇妙な会話を交わす。名士の医者の未亡人と政略結婚した男にとってエマとの出会いは電気が迸るような経験だった。

 『ボヴァリー夫人』をアグスティーナ・ベッサ・ルイスが現代的に書き直した『アブラハム渓谷』と呼ばれる小説は、遺書となるようなドキュメンタリー『訪問、あるいは記憶、そして告白』とは真逆の試みに他ならない。『訪問、あるいは記憶、そして告白』で自身の変態的な処女信仰を口にしたオリヴェイラの当時の思想がフェミニズムと遠い距離にあったのは間違いない事実で、同性愛は雌雄同体の名残りという表現には、当時のオリヴェイラのセクシュアリティが伺えて興味深い。エマはカルロスとの結婚ののち、若い農園主オゾリオに特別な感情を抱く。現代ではネグレクトとも呼ばれるだろうエマの育児放棄と放浪癖、そして借金に借金を重ねる奔放な性に夫カルロスはほとほと疲れ果てる。これまた現代的に言えばカウンセリング的な対話の交換がもたらす性そして思想の不一致が奇妙な捻じれを繰り返す様は極めてコメディ的と言っていい。今作はまた、クラシックに造詣の深いオリヴェイラが自身の作品のレイヤー差を表現する為にヴェートーヴェン、ドビュッシー、シューマン、ショパン等の「月」に纏わる楽曲をふんだんに使った映画としてもあまりにも感慨深い。今作をより解像度をUPさせたラウラ・シタレラの『トレンケ・ラウケン』は今週末からユーロスペースで公開だが、ある種今作『アブラハム渓谷 完全版』と2本立てて深く没入されたい。
5.0
【ちっぽけな人間】

フランス近代小説の傑作とされるフローベール作「ボヴァリー夫人」の舞台を現代ポルトガルのアブラハム渓谷に置き換えて書かれた小説が原作だ。

映画「アブラハム渓谷」は3時間をゆうに超える大作だが、実はぜんぜん飽きずに集中して観ることが出来た。因みにインターミッションもない😁

時代の移り変わりのテンポや、大河ドラマだが、登場人物が絞り込まれていて理解しやすことなども関係しているのだろうか。

ただ、思うのは、アブラハム渓谷の雄大な自然は非常に写実的で、何度か出て来るボートの場面は、時代や人が移り変わろうがアブラハム渓谷から見れば、人間の存在や、気持ち、歳を重ねることなどちっぽけで大差はないと示唆しているように思えるところだ。

ボヴァリー夫人は、フローベールが写実主義に否定的だったにも関わらず、非常に写実主義的な傑作と評価されている作品だ。

映画は、そんなことも込めて制作されたのかもしれないなんて思う。

「アブラハム渓谷」のエマは、「ボヴァリー夫人」のエマほど奔放で自滅的、そしてドラマティックな存在ではない。

アブラハム渓谷のような狭い世界にあっても、こうした女性の閉塞感に加え、それに抗おうとすると、どうしても手段は限られ、ルールだとか、時代時代の道徳観などによって縛られて身動きが取れないのは、世界中、場所を変えても似たようなものだと言いたいのではないかと思った。

ただ、現代では少しずつ変化は起きているような気もする。

それでも雄大な自然にあって、それはちっぽけな変化なのかもしれない。

時代の移り変わりと、変わるもの、変わらないもの、変われないもの、そして、こうした人と自然の対比なども秀逸な作品だと思う。

因みにボヴァリー夫人は自死している。
4.0
【観る小説】
初マノエル・ド・オリヴェイラ。
世界最高齢の監督(105歳まで監督をして翌年死去)として記憶していました。
「没後10年 マノエル・ド・オリヴェイラ特集」で念願の本作を観ることができました😂

まさに「観る小説」と言えましょう!
結論から言えば、一瞬の隙もないくらい映画的で哲学的で文学的で、ただこの高尚すぎる世界観は僕にはまだ早すぎました😰
(ところどころ寝ちゃった😪)

《全てが映画的》
観終わってから、構図・照明・色彩・時間・語り・人物・音楽・衣装…映画の隅々まで全て、監督の望む完璧な配分で配置した絵画的芸術性に驚きました😯
なんて陶酔するような映画時間でしょう!
そんな時間が203分も続くのですから、頭が確実にバグります🤯

そして(本人は否定しますが)現代の「ボヴァリー夫人」であるレオノール・シルヴェイラ演じる主人公エマの、清楚で神秘的でエロチックで挑発的でもある魔性の美貌は、男達の欲望と所有力を掻き立て…男達を磁石のように寄せ付け、なおかつ冷たく拒絶します。

このアンビバレントな感覚は、『哀しみのトリスターナ』(1970)のカトリーヌ・ドヌーヴに匹敵する美しさと冷たさが同居した個性を想起させます。

また身体的特徴が、ある種のエロティシズムを醸し出している点も共通です。

この厳しく張り詰めた緊張から生まれる破滅的な美は、男達のみならず彼女自身を不幸にします😰

叔母の葬式で大人になったエマのハッとするような美しい喪服姿の泣き顔、豊かなオレンジ畑で浮遊するように巡るエマの幻想的な場面、など詩的で静謐で美しい極上の映像を観ていると「オリヴェイラは世界最大の映画作家である」(映画評論家:蓮實重彦)という言葉に妙に納得してしまいます。

なんと贅沢な映画時間でしょう!

ただ自分が未熟すぎて合わなかった点は、文学的な台詞が頭に一向に入ってこない(映画で小説を読んでいる気分)、ゆったりした映像とクラシック音楽の組み合わせは眠気を誘う(何度か気を失った)、根本的にエマに共感できない(好きでもないカルロスと結婚して不倫するから)、やはり上映時間が長い(それってエマの絶望する時間を実際に体感するため?)…諸々の理由で、僕はこの作品をしっかり受け止められませんでした😭未熟です。

いつか必ずリベンジしたいです!
(その前にしっかり睡眠を取る)
※小学生の時、クラシック音楽鑑賞会に行って大半を眠ってた子供でした😪

でも滅多に観られない作品を、映画館で観られたのは非常に良かったです。

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