母の死際、魂が抜けるところを見た青年チャーリーは気分が悪くなり、廊下へ出て座り込むと、今死んだはずの母が隣へ。色々あって（笑）ブカレストで、ガブリエラという女性に一目ボレするって話。
面白かった。……けど設定やらストーリーやら中途半端な感じ。勿体ない。冒頭から機内までのスピリチュアルな感じで、「良いねぇ」と思わせといてからの、ドタバタ展開。スピリチュアル関係無いじゃん。要らないじゃん。冒頭から単純に「旅行先で出会った女」じゃダメだったのか？そうだったらもっと評価は高い。ラス前に母親チョロっと出て来るが全く意味無いし。
まぁ多くは語るまい（笑）

一途な狂気


ストーリー
母親を亡くしたばかりのアメリカ人青年チャーリー。「ブカレストへ行きなさい」というお告げのような母親の言葉を信じ、彼はルーマニアへと旅立つ。その道中、飛行機内で隣の席にいた男性が急死。男性の頼みで娘のガブリエラに会いに行ったチャーリーは、チェロ奏者だという美しい彼女に一目惚れする。


主演　シャイア・ラブーフ


決して面白いわけではない。評価も低い
しかし、なんか好き。そんな映画。
脚本は詰め込みすぎてかなり粗も目立ち、客観的に見るとただのオシャレ風バイオレンス映画を撮ろうとしたようにしか見えないが、主人公のチャーリーがとことん一途すぎて応援したくなる。そんな最高な演技を見せてくれたシャイアラブーフは実際にドラッグのシーンで服用しハイになっている。
そして、演技と共にM83の音楽が素晴らしくマッチし異色な物語となっている。

ほとんどの人にはハマらない退屈な映画だと思うが、シャイアラブーフはチャーリーだったし、彼の演技が改めて凄すぎて何回も観てしまう。
電車のシーンはジェームズマカヴォイを彷彿させるような素晴らしい演技だ。
マッツミケルセンも本気の髭剃り美しさで、シャイアラブーフとマッツミケルセンの取り合い大恋愛が面白くない訳がない。
気になる人はマッツミケルセン目当てで見るのもアリ。美しいマッツは拝める。

たまにある、どうしようもない作品でも今作みたいに観てみると案外があるから映画はやめられない。

ブカレストとブタペスト。

ブカレストはルーマニアの首都。
ブタペストはその隣、ハンガリーの首都。

この、どっちがどっちなのかを混同してしまう感覚に似て、この映画自体も、ファンタジーとラヴ・ロマンスとバイオレンスの何処を目指しているのかがわからなくなる。どう転ぶのかがわからないストーリー運びは、良くも悪くも予測不能。

アメリカのシカゴに暮らすチャーリー（シャイア・ラブーフ）は、亡くなった母の幽霊に「ブカレストに行きなさい」と告げられる。ブカレストに旅立ったチャーリーは、運命の女性、ガブリエラと出会う。彼女に一目惚れしたチャーリーだが、ガブリエラはギャングのナイジェル（マッツ・ミケルセン）という男の妻だった。

いやー、いきなりの幽霊登場！
そして、お告げ！
母親だけでなく、ブカレストに向かう飛行機でチャーリーの隣に座った男性も何故か急死して、また幽霊登場！
そして、お告げ！

幽霊が二度も現れてしまうと、もう、映画としては何でもアリで、この先の展開がかなり不安になる。

チャーリーという男が、また何とも情けないヤツで、シャイア・ラブーフは下がり眉でハマり役なんだけど、幽霊のお告げ通りに行動して、ガブリエラに猪突猛進で（かなりしつこい）、よせばいいのに危険な男であるナイジェルに突っかかる。

それだけじゃない。
安宿で知り合った男性2人（うち1人はハリポタのロン）に、ドラッグを飲まされてラリっちゃうし、バイアグラを飲み過ぎて下半身が制御出来なくなったロンに誘われてストリップクラブに行ったり、ストーリー展開も、主人公としての行動も、何もかもが行き当たりばったりで、観ていてしんどい。

おまけに、母親の幽霊が再度登場。

「ごめん。ブカレストじゃなくて、ブタペストの間違いだった」

な　ん　だ　そ　れ　！　？

彼がブカレストにいる意味も脈絡も台無しじゃない？

良かった点としては、ガブリエラ役のエバン・レイチェル・ウッドが美しかったのと、マッツが最高にカッコイイという事。後はロンとお友達がロープで縛られるんじゃなくて、腕と腕を接着剤でくっ付けられる所。

うーん。
脚本が問題かな。

惚れた女に命を懸けると言うと聞こえは良いが、死者のお告げとストーカー気質な恋心と後先を考えない無鉄砲さで観客を振り回すヘンテコ映画。

ん？

バレット・オブ・ラヴ　＝　無鉄砲

そういうことか。

• #2020akirunaway