てくのすけ

アメリカン・スナイパーのてくのすけのレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
4.0
戦闘シーンは凄まじいし、死と隣り合わせの緊張感もあるけど、結構淡々としている印象。戦争を美化も批判もせずただ現実的な積み重ねを映し、愛国心に駆られた一人の男が戦争の闇にじわじわと侵食されていく様を描く。死の静寂のようなエンドロールが本編より重い。

伝説の男を演じるブラッドリー・クーパーがエラいマッチョ化して肉体での説得力を持つ。スナイパーと言いつつ中盤は違ったりするのね。アメリカンと銘打ちながら全くアメリカ万歳映画ではなくて、イーストウッドはただ何かを突きつけてくるだけ。

観終わったあと近くのカップルの女性が「伝説っていいながら一人で160人って少なくない?」と言ってて、彼氏が「第二次大戦じゃないんだから」とたしなめてた。一人でそれだけ殺してまともな方がおかしいのです。
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