てくのすけ

味園ユニバースのてくのすけのレビュー・感想・評価

味園ユニバース(2015年製作の映画)
3.5
混沌とした大阪の下町に響く歌声。不安定な人物関係に歌で形を与える音楽映画。気持ちのいい引きのショットに台詞を入れずに新密度を深めるスイカ、ポチ男ノートの書き込み、記憶がないだけに素直に出てくるありがとうなど、積み重なるシーンにより入り込んでしまう。

渋谷すばるは関ジャニ∞のテキ屋みたいな人という知識しかなかったけど、記憶なくして茫洋とした様子もキレてる表情もイイじゃないか。歌がうまくないと出来ない役をこなしてる。二階堂ふみの関西弁も自然で時折一瞬見せる弱々しさが可愛い。あと赤犬のおっさんたちが最高。

色々スッキリしないまま終わるところもあるので思ったほど爽快感は強くなかったけどじんわりくる。あと二階堂ふみのセーラー服姿の破壊力な!あれは高校に行けなかった彼女なりのライブ衣装というか正装なのかな、と思ったりした。
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