1993年の夏、アメリカアーカンソー州の田舎町ウェスト・メンフィスで起きた8歳の少年3人を狙った猟奇殺人事件『ウェストメンフィス3事件』を映画化したサスペンス作品。

ある暑い夏の日に町の人々を震撼させる事件が発生する。

森の奥で少年の3遺体。少年達は、裸で手足を縛られ暴行された挙句睾丸を切り取られていた。
報道かま過熱する中、容疑者として浮かび上がったのは16歳から18歳のオカルト崇拝の白人3人だった。

本当にこの3人が犯行に及んだのか？
悪魔主義者でヘビーメタル好き・黒ずくめの服装というだけで、『あいつらが犯人だ』と決めつける憶測で進行してしまう裁判は恐ろしく歯がゆいものがありますね。

被害者の親達が、キリスト教原理主義者なため希望的観測でしか物事を考える出来ていない(警察含め町の人々)部分には、少々苛立ちすら湧いてきます。

物的・状況証拠も見当たらないこの不可解な事件が起こす理不尽な偏見劇は、とても恐ろしかったです。

言いたい事も言えないこんな世の中じゃ …POISON♪
と1998年リリースの反町隆史の歌でも歌わなきゃやってられねぇ映画ですよこれは！！

反町隆史のPOISONがリリースされる5年前、1993年にアメリカのアーカンソー州メンフィスで実際に起きた3人の男児が被害者となった殺人事件。後に地元警察は3人のティーンエイジャーを容疑者として逮捕。彼らはヘヴィメタルを愛聴し、悪魔崇拝、オカルト思想に傾倒していた。

3人の被害者男児の内、8歳の少年スティーヴィーとその母パム（リース・ウィザースプーン）にフォーカスを当てたクライムサスペンス。地元警察の捜査、検察の判断では3人のティーンエイジャーが犯人とされ死刑判決を求刑している折に、冤罪を疑い被告弁護人に協力する調査員ロン（コリン・ファース）は独自の調査を開始する。

スッキリしなーーーーい！！！

被告弁護側とロンが疑問視する様に、当時の地元警察の捜査は不完全であり、法廷でも穴だらけの捜査方法にメスが入るものの、裁判は何故か3人の容疑者に不利な方向へと展開していく。

3人の被害者児童と仲が良かったという4人目の男児による証言。

容疑者3人の他に、地元警察に自白を強要されながら後に自白を撤回した4人目の少年（デイン・デハーン）。

事件発生直後レストランに姿を見せ、その後失踪した血塗れの黒人男性。

そして、母パムが見つけてしまったある物。

怪しいー！全てが怪しいー！
だのになのに、真犯人は闇の中ー！！

この映画で一番辛いのは、コリン・ファースがただの調査員で、法廷での発言を許されていない事。調査を続ける中で（しかも無償で！）冤罪を立証出来そうになっても、「言いたい事も言えないこんな世の中じゃ…POISON♪」な訳で。

ふと宮崎勤の東京・埼玉幼女連続誘拐殺人事件を想起した。アニメ・漫画・ゲームが悪影響を及ぼし、凶悪犯罪へと駆り立てるとする仮説。本作もまた、ヘヴィメタル、オカルト思想、悪魔崇拝が執拗に敵視される様子が描かれる。

タイトルの「悪魔の結び目」が指し示すもの。
被害者児童の手足は何で縛られていたか。

モヤモヤしたまま終わりを迎え、エンディングのテロップで一番ゾッとした。

「悪魔の巣窟」と呼ばれる鬱蒼とした森と沼がすぐ傍にあるのに、子ども達だけで遊びに行かせるのが一番良くない。

冤罪問題の闇が深い。森の様に深い。沼の様に深い。

• #2018akirunaway

1993年の少年殺人事件、ウエスト・メンフィス3事件を題材にしたもの。これが実話であるとか恐ろしいし、実話であるからこそ、なんとも言えない気持ちになる。実際でも未解決の事件なので、数々の伏線は回収されずに謎だけ残して終わります。

でてくる人みんな怪しいんです。いや、そう作られてるんだろうけど、誰が嘘をついてるのかまったく分かりません。あるいは、誰も嘘をついていない？終わった後背筋がゾッとします。結局真実はなんなのだろうって。大好きなデイン・デハーン目当てで見たのですが、怪しい役うますぎ。そして一人だけ飛び抜けてかっこよすぎ。

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