てくのすけ

君が生きた証のてくのすけのレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
4.0
亡くなった息子の作った歌をステージで歌う父親。慕ってくる若者との疑似親子交流、悩める青春を歌う楽曲、アガるライブシーンもイイ。しかし終盤で分かるある仕掛けによって歌の持つ意味がガラリと変わるのに驚愕。歌を通して息子を知ろうとした父が受け入れる現実に涙。

爽やかな感動、みたいな音楽映画ではないんですよ。それでも音楽シーンはとても良いし、敢えて描いたのであろう物語の根幹も深い。思い返せば様々な場面が全く違うものとして甦る。素晴らしかった。ウィリアム・H・メイシーは初監督ながら見事な完成度。本人もイイ役柄で出てます。

バンド名として付けられた「旅する船」を指す原題rudderlessは、本来の意味「当てもなくさ迷う」という父サムを指す言葉でもあるのでしょう。主演のビリー・クラダップもオッド・トーマスことアントン・イェルチンも良かった。モーフィアスも出てるよ。
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