別世界のような高さ、凍えるかのような脅威。あの環境でサバイバルなんてどだい無理なのだ。その意味では実話であるという要素を抜いてもこうした着地になるのかもしれない。観る者が単なる傍観者となるのがここまで際立つと、凄いとか面白いとか以前にやるせなさだけが残る。
世界最高峰を極めた感動も牙を剥く大自然の容赦なさも理解はできる。映像的にも凄まじい。でも正直どう受け止めてよいのか困る。人物の背景がよく見えないのでそこまで命懸けで登る理由がいまいち響いてこないんだな。むしろ淡々としてる印象。もう少し見せ方があったのでは…
それでも困難に立ち向かおうとする冒険家たちがいることは忘れないでいたいものです。