ボキャブラリーの宝庫すぎて言葉に付いていくのが精一杯だし、おそらく計1時間くらい潔いくらいに寝たからほとんど理解も何も無いけど、あっち行けよって言われたりやっぱ行くなよって言われたり、帰って来いよ帰りましょうよやだよって言ったり、たぶんそんな話だったんだと思う。あぁやっちまったなんて思ってたら、ちょうど寝起きでギンギンで目見開いてたとこが後で『セザンヌ』に引用されてて、ちょっとだけ救われる気持ち…。

ストローブ=ユイレの作品ではこういうギリシャ悲劇的作品がやはり一番様になっているように思う。

最早お馴染みとなった、古代的服装に身を包んだ人物が自然の中最低限の動きで演劇を行う様式は、最初見たとき非常に奇妙に思えたのに今ではこの様式こそ古典戯曲の映画化として最も適したもののように思えてくるのは、慣れのせいかこの独特なスタイルに病み付きになってしまったからか。

特にエンペドクレスが黒いフード被って木陰に隠れているせいか迷彩のような効果を生んでいたところは、意図的かどうかはわからないがこういう動きの少なく静かな映画ならではの現象で実に面白かった。

ただし2時間以上の長尺であるが故にいつも以上にウトウトしてしまったことも事実で、ストローブ=ユイレの作品はもう少し短めでないと眠気的な意味で厳しいのかもしれない。

例のごとく記憶になし
要再見