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目次

かぞくへの作品紹介

かぞくへのあらすじ

家族の温かさを知らず生きてきた旭は、同棲中の佳織と結婚を目前にしながら、よかれと思って紹介した仕事で親友の洋人を詐欺の被害に合わせてしまう。養護施設で家族同然に育ってきた唯一無二の親友と、認知症が進む祖母のために結婚式を急ぐ婚約者の間で、次第に旭は追いつめられていき・・・。

かぞくへの監督

春本雄二郎

原題
Going the Distance
製作年
2016年
製作国
日本
上映時間
117分

『かぞくへ』に投稿された感想・評価

nana
5.0

映画館で5回観た。

回数を重ねるほど涙が出る。

不器用で優しくってヒリヒリして。

悔しいけど好き。

アイツのせいで…
でも大事。

心が洗われる。



家族を知らない男が大切な親友のためにした仕事の紹介。
相手は詐欺師で…。

善良な人が馬鹿を見る。
田舎から出て来て夢を追う、あと少しという所で。

何よりも欲しかった家族。

養護施設で育った兄弟のように寄り添ってきた二人。

友人を詐欺に遭わせた罪悪感と強い正義感から自分の幸せを溢しそうになる主人公の旭(あさひ)。

旭の気持ちを婚約者が理解しきれないのも解る。
彼女にも重い事情があるし、旭を愛している。

詐偽にあった洋人の為に奔走し、自らを犠牲にしたのに。

思わぬ展開とやり切れない感情。

状況と温度差。

怒り〜ほわぁっとさせる脚本と演技が素晴らしかった。

セリフがいい。
心に刺さりすぎる。

丁寧に作られたストーリー。
原作は無く、春本監督のオリジナル作品。

俳優がとてもいい。
洋人役の梅田雅弘さんと、なかなか決まらなく、監督がやっと見つけたと言う旭役の松浦慎一郎さん。

松浦さんは実際にボクシングのトレーナーで「あゝ荒野」の菅田将暉さんの指導者。
菅田さんが「誰よりも早くアカデミー賞を報告したい大好きな人」と言うように芝居からも人柄が滲み出ていた。

他の方も良かったけれど、この二人の演技は素晴らしかった。

朴訥とした表情と方言混じりのセリフ。

ティーチンではいろんな質問が出たが、やっぱり監督とこの俳優さんは心が美しい人達だな、とまた感動して泣いた。

帰り道の自転車でも泣いた。
何度も行ったので雨の日は家まで歩きながら泣いた。

上映が終了してから家の近くのカフェで俳優さんと一緒になった。
思い出して紅茶飲みながら泣いた。

泣かされまくった映画だった。



観て良かった。
tetsu
4.2
『由宇子の天秤』がすさまじく、春本監督作品に興味が湧き、機会があったため、鑑賞。


[あらすじ]

ボクシングジムでトレーナーとして働きながら、恋人・佳織との結婚式を間近に控える男・旭。とある事情から養護施設で共に育った親友・洋人と再会した彼だったが……。


[雑感]

ここ数年に作られたインディーズ映画の中でも、最も見逃せない名作だった。


[感想]

鑑賞前は、ほぼ無名の俳優2人が並ぶポスターヴィジュアルと"ボクシング"という要素に、とっつきづらい印象を受けていたものの、実際は、そのイメージを大幅に覆す、リアルかつ高密度な人間ドラマが展開されて、驚愕。

低予算ながらも、ここまで惹き込まれるヒューマンドラマを描けるのかという衝撃に、終始、打ちのめされる傑作だった。


[ドキュメンタリーのようなリアリティ]

本作では役者の演技力に委ねた長回しの場面が多く、日常のシーンにこそ、ドキュメンタリー映画のようなリアリティがある。(ドキュメンタリーが必ずしもノンフィクションとは言わないが。)

日常に潜む不穏な空気から醸し出される緊張感と、親しい関係が生み出す幸福感。

人々の息づかいを丁寧に描けているからこそ、それらが一気に崩れ去るような瞬間が際立つし、受け手も自分事として捉えることが出来る説得力があるように思った。


[綺麗事でない人間ドラマ]

ここ最近、自戒も含めてだが、常々、自分の物言いや考え方が綺麗事になっていないかと逡巡することが増えた。

それは、コロナ禍によって「まずは一人一人が生き残らないといけない」という風潮に社会が変化しつつあることや、自分にとっても、大学卒業を経て、真剣に"自立"を考えるようになったことがきっかけにある。

そんな中で、本作を鑑賞することが出来たのは、本当に貴重だった。

親や友達にこそ話せないことや、他者への優しさと自分の甘さを履き違えてしまうこと。

一般的には、絵空事を描くことが多い映画だけれど、本作では(出演者の実話を基にした)フィクションの中で、まるで観客である自分に突き刺さるような問題が描かれており、その実直さに心を突き動かされる名作だった。


[終わりに]

『由宇子の天秤』の公開を経て、再評価の兆しが高まる本作。

ソフト化や配信がなく、上映機会も少ないため、今となっては、かなりレアな作品にはなるが、今回の新作上映に際して、各地で再上映が行われるとのこと。

ぜひ、気になった方は、このタイミングで鑑賞してみては……?


参考

観るひとの心を大切に。心を描き、揺さぶる春本雄二郎初監督『かぞくへ』上映支援プロジェクト! - クラウドファンディングのMotionGallery
https://motion-gallery.net/projects/kazoku_e 
(本編の鑑賞前、"オンラインサロン"運営、"俳優ワークショップ"という取り組みのみを聞いていたので、正直、怪しいイメージを抱いていたものの、このページを読むと、その熱意と日本の映画制作の現状には納得。)

松浦慎一郎さん(@Smile092269)からのツイート
https://twitter.com/Smile092269/status/1441900300571267075?s=03
(出演者本人が呟いた実録『かぞくへ』)

上映スケジュール | 新文芸坐
https://www.shin-bungeiza.com/schedule#l0929
(新文芸坐では、9/29に1日限りのレイトショー上映が決定しているとのこと。)

パルシネマしんこうえん
http://www.palcinema.net/sp/page01/ 
(10/15から『由宇子の天秤』が公開される神戸では、10/21~10/30の期間にパルシネマでモーニング上映も。)

2024/8/7 追記
#シリーズ:長編デビュー作 を追加しました!
主演の松浦慎一郎さんの実体験を元した物語ということで、かなりリアルに肌がヒリヒリするような感覚があります。
物語がミニマムであればあるだけ逆に普遍性を持って多くの人に共感させられるというのがこの映画でわかります。
たぶん海外の人も共感できるだろうし、遠い日本の若者の話に共感できてることに驚きもあったでしょう。
(すでに海外で多数受賞)

***

四コマ映画『かぞくへ』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=1924

****


俳優さんの演技が素晴らしいです。特に主演の松浦慎一郎さんの表現力が凄くて、電話に出る出ないのシーンが多いんですがその都度違うし、夜のランニングで婚約者からある一言を言われた時の表情なんてもう見てらんなかったですよ、辛すぎて。。

婚約者の佳織のキャラも面白かったです。
期待される女性像とか物語を動かすための便利なキャラなんかではなく、多面的でリアルでした。ケンカのシーンなんて怖すぎて最高です。。
ずっと一番真っ当なことをしている役のはずなのに、印象としては一番猛獣的でした。。面白い。。

主人公とその親友は洋人は長崎県の五島列島で育ったという設定なんですが、映画では五島の情景は出てこない。でも、僕にはこの二人が五島の海岸でじゃれ合いながら走っている姿がイメージされてました。
洋人を演じた梅田誠弘さんが五島の空気感をずっとまとっていたからなんだと思います。


***

なんか観終わった後も勝手に登場人物たちの心情を「きっとあの時はこう思っていたんだろう」とか「実はこうことを期待してたんだろう」とかを考えてしまってます。。
それくらいに登場人物がちゃんと実在する映画でした。

****


音楽と編集のイマイチ感を補って余りある素敵な映画です。


****

四コマ映画『かぞくへ』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=1924


ネタバレはコメント欄に。

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