灯台を舞台に殺人鬼とサバイバル。
殺しのカメラワークは秀逸でも、殺しに特化し過ぎて、殺人鬼含め登場人物の掘り下げが浅くドラマ的面白さは薄い。

マーシャルシー監獄島に向う囚人移送船ハイペリオン号から連続猟奇殺人鬼レオ・ロークが逃走し、灯台のたつ孤島ゲヘナ・ロックスに辿り着く。灯台守を殺したロークは灯台の電気を止めてしまう…というストーリー。
イギリス産のサスペンス・ホラーです。殺人鬼によって孤島に上陸した人たちが次々殺されていくというシンプルな物ですが、見せ方がうまくて引き込まれます。特にトイレのシーンは本作のハイライトともいえるシーンですね。転がるスプレー缶を真上等から撮ったショットで緊迫感を上げていく演出が素晴らしいですね。生首を飾ったボートに隠れるシーンも恐怖感と緊迫感が凄いですね。シンプルだからこそ飽きさせずハラハラする展開が生きてきますね。
殺人鬼レオ・ロークも非人間的な感じを漂わせて不気味ですね。顔が暗闇で覆われて殆ど見えないのも不気味でイイ感じです。イギリス映画でよく見る怪優クリストファー・アダムソンが演じていますが、終盤ではっきり見える顔も中々怖いですね。一言も喋らず本能のままに殺戮を繰り返す姿が恐ろしいですね。ジェイソンなどと違って不死身ではないですが、感電させられても死なないぐらいにはタフですね。
クライマックスでロープから落ちかけたヒロインのマクラウドの髪を掴んで支えるシーンはミチミチと頭皮が剥がれる様な音も相まってかなり痛々しいシーンになってます。
余り知られてないですが、シンプルなストーリーながら監督のセンスに溢れた良作になっています。

トイレのシーンを筆頭に敵から隠れる描写が抜群。編集ウザいのとダルいトコ多いのが残念だけどきっちり灯台にぶら下がったりしてくれて楽しい！