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『トード・モード』に投稿された感想・評価

シチリア祭り(番外編)

イタリア版dvdにて。エリオ・ペトリの傑作。形而上学的でどこかSF的、強烈にブラックでグロテスクなミステリー、犯人は当時のリアルポリティークを考えれば、アメリカなまりのイタリア語を話す連中だと察しがつくのだけれど、実は種明かしのためのミステリーではなく、さいごのあのセルジョ・チッティの理念的で暴力的な一撃のための茶番劇。

原作はレオナルド・シャーシャの1974年の同名小説で、映画は自由な翻案。タイトルの「Todo modo 」とはイエズス会の創始者イグナチウス・ロヨラの言葉で「 Todo modo para buscar la voluntad divina」(神の意志を求めるためのあらゆる手段」からとられた「あらゆる手段」の意であり、マストロヤンニの演じるドン・ガエターノという悪魔的な修道士が用いる手段のことでもある。

圧倒的なのはジャン=マリア・ヴォロンテの演じるプレジデンテ。あきらかにアルド・モーロ首相を意識しているというのだが、本人をしらない者としては、逆に彼の演技からモーロの姿が想像できるほど。その政治信条はまさに compromesso (妥協)なのだけど、カトリック的に言えば riconciliazione (和解)ということ。なるほど、こうやってイタリアの複雑な政局にあって、モーロは中道左派路線、つまり共産党と手を結ぶ連立内閣を目指していのかというのがよくわかる。

とうぜん気に食わないのはアメリカさん。だから、アメリカさんたちの使者も登場する。なにか陰謀めいたことが行われるのだけど、その中身はわからない。まさに、鉛の時代の政治情勢そのままだ。

おなじような政治情勢を映画いた傑作にフランチェスコ・ロージの『ローマに散る Cadaveri eccellenti 』(1976)があるが、ペトリのこの作品のほうは、公開から2年後の1978年に起きたモーロ誘拐札事件を予言したとして大騒ぎとなり、その後、上映機会をほとんど失っていたが、2014年に修復され、こうやってぼくらも見ることができるようなったというわけだ。

もうひとつの発見はマリアンジェラ・メラート。ヴォロンテ/プレジデンテの妻を演じるのだけど圧巻。美しく気品があり、淫らなのに無垢のままに、貞節なのに浮気もの。まさに当時のイタリアの女性のイコンの依代となって見事。

PS.
そうだ、この作品もモリコーネが音楽だった!