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『戦ふ兵隊』に投稿された感想・評価

kazata
5.0
戦時下製作の国策記録映画『上海』→『南京』と見たんで勢いに乗って、(『北京』は見られなかったから…)武漢への侵攻を描いた国策記録映画のはずが反戦映画として上映禁止(オリジナルのネガは即処分…)となってしまった本作をウォッチ!
(これは日本映画史的=文化財的にも重要な一作でしょう!!)

(『上海』と異なり…)今回は亀井文夫監督自身も従軍してカメラを回したとのことで、より露骨でストレートに「戦争の虚しさ」が表現されているように思いました。

映画の冒頭から日本兵ではなく暮らしを破壊された中国の農民のカットが映し出され、その後も明らかに現地の住民の方に寄り添ったカットが撮られ、編集によってそれらが繋がれていき……って全く国威掲揚プロパガンダ要素が皆無!(笑)

(例えば、行軍する日本兵の日常風景を描いた後で、彼らが立ち去った後の荒地&残骸を映し、すかさず地元民たちがそこを修復するカットを繋げてしまうという…)

そして、隙あらば墓碑や骨壷や遺品のカットをはさみ込み、そこに内地の妻からの無事を祈る手紙を朗読する音声をかぶせて、手紙のもらい手がすでに死んでしまった無常感を表現!

さらに、厳しい行軍の果てにようやく辿り着いた武漢……なのに初っ端が教会での祈り=レクイエム・シーンだし、(見せかけだったとしても)華々しく歓迎されていた上海の行進シーンと比べて、無人の武漢を行進する兵士の情景が超皮肉的!

おまけに、成し遂げたはずなのにクロースアップで映し出された兵士たちの表情に明るさは皆無!

トドメは、(住む家を焼かれた中国人のカットで始まった本作が…)やはり戦争によって破壊された街や暮らしを復興しようとする中国人の日常風景を映して終わるというありさまで……そりゃ検閲でNG当然の素晴らしきアンチ戦争記録映画でした!(笑)

途中で"傷つき捨て去られた軍馬のカット"があるけど……ここは馬好きな人なら泣ける上に、まさに兵士の生き様を象徴したような切なさが溢れる名カットでしたね。
(主人を失った中国軍のロバをバカにするカットが『南京』にあったけど、それの皮肉な対比にもなってるように思えました…)
真一
4.0
 陸軍省後援のプロパガンダ映画になる予定だったのに、にじみ出る厭戦思想が問題化し、上映禁止に追い込まれた幻のドキュメンタリー作品です。中国奥地へ進軍する日本軍。家を焼かれて呆然と立ち尽くす現地の老人。行軍に疲れきった兵士たちの空ろな目ー。1939年当時の貴重な映像が、画面に甦ります。

※以下、ネタバレ含みます。

 行軍の末にたどり着いた大都市・武漢のシーンが、印象に残りました。キリスト教会の美しい鐘の音。道端の可憐な草花。疲労困憊した兵隊たちにも聞こえたはず、見えたはずです。その時、彼らは何を思っただろうか。故郷の家族だろうか。亡き戦友だろうか。それとも自分の行く末だろうかー。

 本作品は、戦死した兵士の元に、なにも知らない妻の手紙が届く場面も収録しています。封筒には、妻と幼子の写真が。これを見て、悲しみに耐える戦友たちの様子も映し出しています。戦争の非情さがひしひしと伝わってきます。

 ただ、これは反戦映画ではありません。飽くまでも厭戦を匂わせた程度の作品です。監督の亀井文夫も、まさか検閲に引っ掛かり、その後治安維持法で逮捕されるとは思っていなかったようです。

 だからこそ、本作品は面白い。当時の価値観に染まった監督が、陸軍省の後押しを受けながらも、苦しみや悲しみに満ちた戦場の現実に思わずカメラを向けてしまったわけですから。

 戦意高揚という「任務」と、ヒューマニズム的価値観の間で、監督が思い悩んだのは確かでしょう。映画の冒頭、次の字幕が浮かびます。

「いま大陸は新しい秩序を生み出すために烈しい陣痛を体験している」

 苦労してひねり出したようなこの一文に、当時の文化人のバランス感覚を垣間見た気がしました。歴史的価値が高い作品だと思います。
日本陸軍のプロパガンダ映画として中国・武漢攻略戦(1938)の現地で撮影されたが、反戦要素が強いという理由で公開禁止処分を受けた一本。監督の亀井文夫は映画人の中で唯一、治安維持法違反容疑で投獄された。撮影は「瀧の白糸」(1933)の三木茂と「法隆寺」(1958)の瀬川順一。東宝映画製作。

映画の完成度としては高いとは思えないが非常に興味深く鑑賞した。

戦意高揚プロパガンダ映画として見たら完全にズレた仕上がりだった。焼き払われる我が家を前に立ちつくす中国の人々、破壊された瓦礫の町、飼い主を失い倒れゆく馬などが、哀し気な劇伴と共に映し出される。一方、日本陸軍の描写は、戦場は遠景のみ(撮影に制限があったのかもしれない)。映るのは指揮所や朝礼の様子、戦友の遺骨の前で彼の妻からの手紙を読む兵士、戦場から生還してうなだれている兵隊たちなど。内務省が「これでは“戦う兵隊”ではなく“疲れた兵隊”だ」と問題視したのは依頼者としては当然と言える。しかし逆に、虚飾のない戦地の記録として大変貴重なフィルムだった。

「ノー・アザー・ランド」(2024)のパンフで森達也監督が書いていたエピソードを思い出した。“国家や社会を批判する映画はとても多い。なぜ映画監督にはリベラルが多いのか?”と先輩ジャーナリストに訪ねて返ってきた答。 “だって俺たちは現場取材に行くじゃないか。多くの人の救いを求める姿を目の当たりにして、それでも国益のほうが大切だなどと思うやつはまずいない”。自分も同業の端くれにいた者として頷ける話だ。

亀井監督は「戦争で苦しむ大地、そこに生きる人間(兵隊も農民も)、馬も、一本の草の悲しみまでも逃さずに記録したいと努力した」「本作が公開禁止になるとは思ってもいなかった」と回想している。東宝社内での試写でも多くの人が賞賛したという。それにしても内務省からのダメ出しは予想できなかったのだろうか?

気になって亀井監督が前年に手掛けたプロパガンダ映画「上海」(1938)を鑑賞したところ、色々と合点がいった。同作は亀井監督が現場に行っておらず編集と構成演出を務めている。日本占領下の上海を伝えるもので、プロパガンダ色の強いナレーションや中国の人々から感謝される日本軍の様子などが含まれているが、映画の半分ほどは上海事変で廃墟と化した街並が「戦ふ兵隊」と同じく哀しい曲調の劇伴と共に映し出される。これが亀井監督の作風なのだ。これが興行的に大成功し亀井監督の出世作となった。続投指名された「戦ふ兵隊」も基本的には同様の作風なので、亀井監督も東宝もダメだしされるとは思わなかったのだろう。

両作の違いは何か?まずは「戦ふ兵隊」にはナレーションがない事が挙げられる。同じような映像と劇伴に対し「上海」の場合はナレーションでプロパガンダ色を強めることが出来ていた。そして何よりも違うのは本作は亀井監督自身が現場で取材したことだ。即ち、編集で取捨選択するワンカットへの思い入れが違う。それが重ねられて出来た映画から、亀井監督が現場で感じた弱者への共感が滲み出てくるのは当然だ。

亀井監督がソ連で映画を学んだという経歴から本作を“左翼視点”と切って捨てる向きがあるが、それだけでは短絡的すぎだ。常に弱者への共感を持つことが亀井監督の資質なのだと思う。それを左翼的だというのならば反論はしない。

※土本典昭監督が、本作の撮影助手を務めた瀬川順一カメラマンから聞いた現場エピソードを紹介していて興味深かった。“中国の農村で見付けた子供たちを撮ろうとしてキャメラを据えた時、亀井監督は怯えて泣きだした子供を羽がい締めにし「これを撮してよ」と言われた。しかし、三木キャメラマンはかたくなに撮るのを拒んだ。ついに撮れなかったその夜、果てしない激論がふたりの間で交わされた”。土本監督に瀬川さんは「やはり亀井さんはあのときは加害者側だった」と語ったとのこと。このエピソードは後に三木、瀬川の両カメラマンを巻き込んだドキュメンタリーにおける映画論「キャメラマン・ルーペ論争」に繋がっていく。

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