【恋愛は残酷だと思うこと、その①】

恋愛の始まりは、価値観が似てるとか、趣味が同じとか、それが当然で、絶対的地位として揺るがないように思えるが、恋愛がいざ始まると、それは崩壊の一途を辿るという、誰もが経験することを、潔癖症を通じて見せた、楽しくも、ちょっぴり切ないラブストーリーだ。

二人とも完全防護な出立ちは奇異に見えるが、実は美男美女で、見た目がどうのこうのというツッコミどころを排除したのも、なんか良い。

本当に人を好きになるって際に重要なのは、相手の欠点も許せるような他の理由なんだと、今、趣味だとか、価値観だとか言ってる”君達の恋”は、いずれ終わる運命だよと言ってる、ある意味、残酷なメッセージを含んだユーモアのある作品です。

最新の台湾映画は無条件でチェックしようと思っております。最近、秀作揃いなので。

ですが、なんと、こちらも依存型？恋愛ストーリー😵‍💫

ただし、前半がとてもコミカル&ポップなのでセーフだった笑

本作、全編iPhoneで撮影されてます。
前半、ボーチン目線のストーリーは縦位置で、中盤から画角を変更。ここからが本番ってことかなと理解しました。


ーー重度の潔癖症の青年ボーチンと、同じく潔癖症かつ窃盗癖かつ外出アレルギー？持ちのジンは運命的な出会いをし、恋に落ちるーー

ジンの窃盗癖をすんなり受け入れてるボーチンに疑問しか湧かなかったけど、恋は盲目ってことか😂

ふたりは、外出する時はマスクにゴム手袋、レインコートを着用して、外の世界の不潔と関わらないように生きている変人です。

ちなみに、鑑賞特典としてジンが来ていた黄色のレインコートをいただきました。
どこで使おう😂😂

付き合いはじめのふたりは、なんか楽しそうでした。分かり合える異性の存在に、ウキウキ❤️ふたりで不潔チャレンジゲーム？を楽しんだり。

屋台でご飯を食べる（不潔じゃない😅）
ゴミ集積場の見学に（見学するだけ😅）
道端のゴミ拾い（不潔じゃなくて、良い行い😅）

そんなふたりの蜜月に大きな変化が訪れ、関係に暗雲が立ち込めます。


世界で唯一分かりあえる存在だと思っていたのに……
自分だけが置いていかれてしまった……


ボーチンとジンが変人なのでやや特殊な話に思えるけど、ボーチンとジンに起こったことは普通の恋人同士にもあると思う。

大学に入学して離ればなれになったり、就職してお互いに新しい人間関係ができたり。
単純に気持ちが離れたり。

ふたりは強迫性障害だから受け入れられる人が極端に少なくて、変化がとても辛かったのか。

前半は面白かっただけに、ラストは首を絞められたように苦しかった。
斬新なストーリーと演出なので良き作品だと思いますが、後味が悪かったのでノー評価で。

あー、黄色のレインコート、ほんとどうしよう。幼稚園児みたいだけど、雨の日の娘の送り迎えに着るか！😵‍💫

【恋は盲目であり妄想である】

前半、潔癖症カップルのラブコメ。
完全防備スタイル、隅々まで掃除、などなどがキュートに描かれます。
ふたりで汚い場所に行ってみる、ばい菌チャレンジも面白いです。
オフビート感が良きかな。

後半、価値観の相違が生み出すシリアスな擦れ違い。
「愛があれば短所も長所になり、なければ短所は致命的になる」
極端なカップルの寓話と見せかけつつ、全ての男女間の恋愛模様へと一般化されます。
もう、そういう話なんですね。

それと、わざとチープな感じに作られた音楽が、場面の雰囲気に合わせて違和感なく流れるのもオシャレです。
キスシーンでのラフマニノフとか可愛いです。
台湾映画の新たな潮流を感じました。