大都会の象徴である東京・渋谷。 そこには、目まぐるしく急速に変わりゆく街と、それでも変わらない、変わることのない市井の感情が同居し、絡み合っています。 ユースカルチャーとは何かを必死に考えましたが、ユースカルチャーの代弁者とは、行進の先頭に立って先導するような立場や強さでは決してなく、どこにも行くことが出来なくて埋もれていってしまう、見向きもされない弱さと切実さで溢れていました。 “若者”は皆、全員ちゃんと顔が違います。 括ることなど到底不可能で、僕らはひとりひとりで出来ている。ひとりひとりで生きている。 この物語はありふれた、行き止まりの中にいる、ありきたりな若者たちのリアルです。
再開発が進む、渋谷。その片隅にある古い家の床は少し傾いている。ここで共同生活する愛、瑞穂、恵梨香の三人は夢を追い求めながら、悩み、もがき、飲んで、愚痴って、笑っては、泣いた。彼女たちが手に…
>>続きを読む30歳を越え、映画監督として壁にぶつかっている藤井薫は、彼をずっと支えてきた女優の宮崎寧々から「私、結婚します」と告げられる。彼女への思いをぶつけようと、必死に脚本を書く薫。しかし、脚本を…
>>続きを読む「私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?」 その16文字から始まった、沼のような5年間。明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った<彼女>に、一瞬で恋をした。下北沢のスズナリで観た舞台、高円寺…
>>続きを読む2021年7月26日、この日34回目の誕生日を迎えた佐伯照生(池松壮亮)は、朝起きていつものようにサボテンに水をあげ、ラジオから流れる音楽に合わせて体を動かす。ステージ照明の仕事をしている…
>>続きを読むあの時も、あの場所も、あの人も、すべてがいまの自分に繋がっている。 1995年、ボクは彼女と出会い、生まれて初めて頑張りたいと思った。「君は大丈夫だよ。おもしろいもん」。初めて出来た彼女の…
>>続きを読む元カレが忘れられないピンサロ嬢、大好きなバンドのライブ当日に残業させられているOL、一途な想いを爆発させるオタク青年、トレーラーハウスで生活する謎の青年と美しき家出少女。どうにもうまく立ち…
>>続きを読むかつての恋人が結婚することを知った和也。悶々とした気持ちを抱えたまま歩いていた彼は、公園でブランコに揺られる台湾人の女性・月華と出会う。互いに寄り添い、とりとめのない日々を送るなかで、少し…
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