けんくりさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

4.0

十分過ぎる有終の美。

大枠はいわゆる「なめてた親父が実は殺人マシーンでした」系ではあるんだけど、そこはランボーシリーズということで、非常にハードコアで凄惨な展開になっていくのはさすが。

まあストー
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

4.0

オタクが夢に描く理想のスクールライフ。

若干達観しているような主人公が、はみ出し者たちの集団で、マニアックな会話をして、そこに超美少女がいて・・
という日本のアニメのスタイルと似ている気がする。
(
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サンダーロード(2018年製作の映画)

4.0

精一杯やってるつもりでも、どこまでも不器用で、やることなすことすべてが空回ってしまう人もいる。

そんな波乱続きの「サンダーロード」を歩む男が辿り着く「奇跡(?)」の物語。
殺伐としたタイトルらしく、
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ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷(2019年製作の映画)

3.5

期待値を決して超えてはこないものの、十分楽しめるホラー映画。

まず「殺人集団が本気で作ったお化け屋敷」というアイデアが良いし、その目新しさだけでなく、手堅い恐怖描写で楽しませてくれるのはさすが。
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

3.5

アメリカの差別問題が抱える根深さ。

黒人vs白人なんてそんな生優しいものじゃなくて、それぞれ黒人でも様々な立場があり、決して一枚岩ではない状況。
戦場で共に闘った、たった5人の同志ですら、同じ「血」
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ペット2(2019年製作の映画)

3.5

ペットたちの愛くるしい日常と冒険の映画。

前作から引き続き、動物の習性を仰々しくも可愛らしく描き、現実感と非現実感の間で笑いを生み出すバランス感覚が上手い。
つい最近まで自分もペットを飼っていたので
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残酷で異常(2014年製作の映画)

3.5

転生したら金玉破裂ババアに、自分の殺人現場を繰り返し見させ続けられる、という夢も希望もない不条理映画。

まず低予算映画独特の、この鬱屈とした空気感が堪らない。「トランスワールド」とか、最近見た「底な
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

4.0

派手さはないストーリーながら、キャスト陣の卓越した演技力と飽きさせない演出が冴え渡り、非常にスリリングで骨太な映画。

特にキムタクの役所、葛藤を抱えながらも覚悟を決め、自分をある種律して行動する姿が
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

5.0

これはもう宝物みたいな映画。

過去の思い出を振り返ると、あの頃の日々や夢見てた未来が良かったなぁなんて思ってしまったりもするけど、人生を辿る中で選んで捨てて、決断してきた現在すらも愛おしいんだと教え
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.0

平等か不平等か、ルールに則った悪夢の采配。

正直理解はできないし、したくもないけど、この監督が作り出す「箱庭」感は妙に癖になってしまう・・。
「ロブスター」もそうだけど、独自なルールに則った閉ざされ
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アップグレード(2018年製作の映画)

4.0

革新性のあるアイデアに富んだ、ハードコアSF映画。

ニール・ブロムカンプを想起させるような近未来世界観に、過激なバイオレンスとツイストのある脚本が光る。
さすがはあの「SAW」のリー・ワネルといった
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ジャーヘッド(2005年製作の映画)

4.0

主人公が1人も敵を殺さないという珍しい戦場映画。なんという肩透かし。

それを一番感じているのは他でもない主人公たちで、訓練も万全で殺る気マンマンなのに「殺せない」というもどかしさが辛い。。えんえんと
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ハリエット(2019年製作の映画)

4.0

「黒人のモーゼ」の異名を持つ実在の奴隷解放者ハリエット・タブマンの活躍を描いた伝記映画。

奴隷の逃亡を先導する過程が非常にスリリング、かつ鼓舞するような民族音楽が非常に熱く、伝記映画としては異色のエ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

メタフィクションなゾンビ映画。
登場人物たちが物語の世界にいることを知っているから、もうゾンビへの対応が早いこと早いことww

アダム・ドライバーの大暴走と、セレーナ・ゴメスの酷すぎる扱いが本作の見所
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ザ・タウン(2010年製作の映画)

4.0

チャールズタウンという町に縛られた男の哀愁漂うクライムドラマ。

過去に苦しみ、生まれに縛られ、環境に封じられる心優しき銀行強盗は、自由な人生を手に入れることができるのか。
見応えのあるドラマに、手に
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隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

4.5

「隣人はテロリストかもしれない…」
大学教授の妄想か、はたまた隣人は本当に潜伏したテロリストなのか…。

70〜80年代冷戦下によく制作された陰謀ものと、「ローズマリーの赤ちゃん」のようなパラノイアの
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

はた迷惑なこじらせ女子の、ピュアすぎるハートが大暴走。

主人公はもちろんのこと、みな少し誇張されたキャラクターながら、「こういう奴いるよな〜」と感じる瞬間が多々あり、ファンタジーとリアルの絶妙なバラ
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[リミット](2010年製作の映画)

4.0

良作ワンシチュエーション映画。

希望→絶望→希望…の繰り返しのテンポが絶妙で、最後までどちらに転ぶかわからないハラハラ感が楽しい。

それにしてもこれだけ絵面が変わらずともエモーションが伝わるのは、
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ラフ・ナイト 史上最悪! ?の独身さよならパーティー(2016年製作の映画)

3.0

王道のコメディかと思いきや、まさかの変化球。。
時々笑ってしまうシーンがあり、そこそこ楽しめた。

中でもピーターだけは本当に最高だった。あの俳優が脚本も書いていると知って、非常に納得。

ただまあま
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スロウ・ウエスト(2015年製作の映画)

4.0

超オフビートな純愛西部劇ロマン。
ゆったりとした時間が流れる、まさに「スロウ・ウエスト」。

ウブな少年と荒くれ賞金首の旅という王道展開ながら、2人の旅路は思わず笑ってしまうシーンも多く、もはや珍道中
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透明人間(1933年製作の映画)

4.0

適度な緊張感と愛らしいユーモアに溢れ、安心して観ていられるエンタメ快作。

たしかに透明人間が実際に現れたら、何十万人投入しても捕まえるのは困難だろうなぁ。警察のてんやわんやぶりが楽しい。

そしてい
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ワイルド・ギャンブル(2015年製作の映画)

4.5

ギャンブル中毒と流れ者が、「マチュピチュタイム」を求め、アメリカ南部を旅するロードムービー。

南部ののどかな風景に、流れるカントリーソング、ゆったりとしたテンポ。
何から何まで自分好みの映画だった。
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ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(2017年製作の映画)

4.0

超常現象にまつわる3つの怪談話に絡めながら、「幽霊とは何なのか」という命題について、一つの解を示している映画。

それぞれの話がどれも独立して怖く、それらが上手くツイストされながら、思わずゾッとする展
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バグジー(1991年製作の映画)

4.0

超が付くほどの浪費家、癇癪持ちで、女好き、そして果てしない夢想家である"バグジー"ことベンジャミン・シーゲル。

本当に欠点の多い人だけど、愚直にロマンを追う姿がどうしても魅力的。
実話なので、その行
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L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)

3.5

LA版「アンタッチャブル」といったところか・・。それにしても豪華すぎるキャスト。

ただその弊害や、スタイリッシュさにこだわるあまり、各キャラクターの掘り下げが甘く、この手の映画では必須の「胸熱さ」が
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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)

3.0

撮影中にブルース・リーが亡くなり、代役を似せて残り部分を製作したという本作。

ただブルース・リーに関しては詳しく知らないので、正直最後に本物が出てくるまでは、よく気がつかなかった・・w

それでも継
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365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)

3.0

最近ずっとトレンド上位にいるので、気になって鑑賞。

アイデアは素晴らしいと思うけど、その奇抜さでもってたのは、40分くらいかな。中だるみが激しくて、途中からあまり集中して観られず・・

現代人はモノ
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

フィギュア界前代未聞のスキャンダルを起こしたと"される"、トーニャ・ハーディング。

本人にも多少の問題はあれど、育った環境や周囲の人間がどこまでも足を引っ張り、マスコミや世間が彼女のキャリアをぶち壊
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フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

4.0

ハリボテ感のある、ややチープな世界観と、小学生が考えたみたいな王道ストーリーが奇跡的にマッチしていて、他のSFにはない、異色の手触りを実現している。

なんかカーペンターの「ダークスター」にあった違和
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パターソン(2016年製作の映画)

4.0

変わりばえしない日常に宿る、
そこはかとない幸福。

何もないように思えても、小さな物語がいくつもあって、昨日とは少し違ったりして、そうした出来事の積み重ねが日々を彩る。(ちょっとしたワンダーも忘れず
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タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

4.0

ワンカットのシークエンス熱すぎ・・w
臨場感と迫力が凄まじくて、もう画面見ながら「おおお!」って叫んでた。

逆にそれ以外は、ルッソさんが製作も脚本もしてる割には普通?とか思ったり・・
王道ど真ん中の
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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

4.0

超豪華キャストがラッセル監督のもとに集結。実際の詐欺事件をモデルにしたというコメディ映画。

もうみんな嘘をつきすぎて、なにが本当なのかわからない。まんまと振り回されてしまっている感覚が非常に楽しい。
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疑惑(1982年製作の映画)

4.0

経歴も心証も、どう見ても真っ黒な女。
彼女は殺人を犯したのか、それとも無罪なのか。

彼女に不利な報道を繰り返すマスコミや、起訴に躍起になる警察の一方的な捜査に振り回されながら、弁護士とともに真実に迫
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セブン(1995年製作の映画)

4.0

ため息が出るほど「カッコ良い」映画。

くすんだ画面の色合い、無機質な街並み、煤けた建物、降り注ぐ雨、差し込まれるサブリミナル。
不気味な内容・演出ながら、思わずうっとりと浸ってしまう、拒み難い「美し
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.0

トレンドに入ってたから観てみたけど、
終始自分には合わないなという印象。

メッセージ自体は素晴らしいんだけど、少女漫画みたいなコテコテの王道ストーリーの中で、10代の登場人物に言われても特に説得力が
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メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

4.0

何度観ても面白い。

設定とガジェットと特殊メイクによって、丁寧に作られた世界観と、ユーモア溢れる陽気なノリが非常に楽しく、安心して観ていられる。

特にグロテスクな特殊メイクの「バグ」は、ヴィンセン
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