APlaceInTheSunさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

4.0

ゴッドファーザーで一躍有名になった、コルレオーネ家に滅ぼされた方の旧マフィアのボスを描いた映画。

80年代以降、世界中で使用されるヘロインの大半がシチリアのパレルモで取引されるようになり、マフィアの
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.4

苦難の末にやっと就職出来た三上を祝う会。
アコースティックギターで歌う「見上げてごらん夜の星を」で落涙。
「もう少しいい加減に、ズルく生きていいんだよ」
プレゼントされた黄色い自転車を嬉しそうに自転車
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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

3.8

前作『ブレンダンとケルズの秘密』の作画程、絵本っぽい要素は無く普通のアニメーションに近い。

この映画の主人公二人の兄妹の関係性が愛おしい。
兄は普段は、付きまとってくる妹を疎ましく思ってるようだが心
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ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)

4.7



厳しい環境の中でも人は物語や芸術を求めてしまうし、それらは人々にとっての生きる希望となりうる

アイルランド国宝「ケルズの書」の史実と伝説をモチーフにして、シンプルかつ普遍的なテーマが、奇をてらわ
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

緑の草原のど真ん中にサーフボード型の宇宙船が存在する画が素晴らしい。
(一部で、ばかうけ型と言われているの?)
各方面で大絶賛のSF傑作を遅ればせながら鑑賞

物理学者的には未知の生命体とのファースト
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ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.5

原作が持つ魅力を半分も表現出来ていない。劇場公開初日に観に行った原作好きのボヤキ笑ですが、久々に観てその感想は変わらず。

学生寮の同部屋学生「突撃隊」にまつわるエピソードに代表されるユーモア感も無く
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死の棘(1990年製作の映画)

3.6

南国、奄美大島を舞台にしているのだが、重く暗く苦しい。
冒頭から夫である敏夫(岸部一徳)の浮気を責める妻(松坂慶子)。

原作は特攻隊として駐屯したトシオと加計呂麻島の娘ミホとの出会い。から特攻隊とし
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

4.5

これは恋愛映画だった。
観ていない人は信じられないと思うが、
相手に興味を持ち、
相手の事を調べ、
相手に惹かれていき、
意識しあい、距離を縮めていき、
ついに抱きしめ合う事が出来たが、
切ない別れが
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.3

濃淡様々な緑色が織りなす生命感あふれる爽やかな北イタリアの風景。

対してティモシー・シャラメの痩せた体とナイーブな表情。これまた美しい。
ギリシャ考古学者である父親が発掘するギリシャ彫刻にそっくりで
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麻雀放浪記(1984年製作の映画)

4.7

■ラスト、戦後の焼け野原を手押し車の霊柩車で賭け麻雀に向かう奴らの面構えが素晴らしい。

■阿佐田哲也のベストセラー小説「麻雀放浪記」をイラストレーターの和田誠が実写映画化。終戦後も学校へ戻らず無為な
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天国にちがいない(2019年製作の映画)

-

すみません。
前日に夜遅くまで仕事してたので
上映時間の1/3ぐらいは寝てしまってたので納得行く感想もスコアもつけられません😅

カンヌ国際映画祭批評家協会賞か…

banque de france(
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国葬(2019年製作の映画)

4.5

膨大な時間をかけて集めた記録映像が訴えかけてくる圧巻の映像体験

こんな大規模な、強制的な国葬、今後行われる事があるのだろうか。

雪の降るロシアの大地や灰白色のモスクワの街に、赤が映える。
赤は共産
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よこがお(2019年製作の映画)

4.7

恋愛感情と復讐心が三角関係のように一方通行に回っている。

筒井真理子は人間の二面性を表現するの上手いなぁ。

夢の中で動物になっている場面は少し笑った。度々登場する動物園や、サイの勃起というモチーフ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.7

脚本家の坂元祐二さんは「遠距離とか、身分違いの恋とか、そういった障壁をとっぱらった、純粋に恋愛だけにフォーカスした作品をつくりたかった」とインタビューで言っていたらしい。

大きな障壁がなくても二人は
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.0


【最高なアバンタイトル】
舎弟二人と原付きを乗リ回す金髪の綾野剛
クスリの売人をボコる
ヤクザから全力疾走で逃げるが捕まり
ボコられる
真っ白なノースフェイスのダウンジャケットが血しぶきで赤く染まり
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.4


「郊外の美しい風景に囲まれた大邸宅。室内は、生活感の無い整然とした高給インテリア。一見すると何不自由ない優雅な暮らし。
だが実際は、高給取りの夫に養われていると共に精神的に支配され鬱屈した毎日を過ご
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ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

3.9

この恐ろしさは、日常と狂気が地続きである事を再確認してしまった恐ろしさ。実在するシリアルキラーもあんな風に日常に溶け込んでいるのだろうか。

その一方で、ほんの些細な選択や偶然が悪魔との遭遇を招いてし
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.8

前作『劇場』では一切描かなかった性描写を行定勲監督が、本作ではこれでもかと生々しく描いていた。良かった。

ガランとした部屋のカーテンに風が当たり揺れる。

トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

4.2

西部劇を今、ザラー監督が作ってみたらどうだったか...良かった。ずっと殺気立ってて惹き込まれる。

ザラー監督の出世作となった『ブルータル・ジャスティス』の原題は『Dragged Across Con
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

4.7

「グローバル資本主義的な強者」vs「古き伝統社会、もしくはローカル的な弱者」
これは昨年観た前作「アクエリアス」と共通の対立構造。

ベトナム戦争でのベトコンを想起させるようなレジスタンス映画。

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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

4.9

噴水に落とされるアダムサンドラー。
車のトランクに閉じ込められるアダムサンドラー。

どのサンドラーも、ただただ最高。

アバンギャルドなアナログシンセ音色がこれでもかと不安感、焦燥感を掻き立てる劇伴
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警察と泥棒(2020年製作の映画)

-

めっちゃ短くて観やすいアニメ作品。

内容はシリアス。ただひたすら、警察からの黒人への理不尽な暴力を訴える。

黒人文化(イタリア人もそうだ)にとって母親の存在ってほんとに大きいと改めて気付かせられる
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犯す女〜愚者の群れ〜(2019年製作の映画)

3.5

----脚本家・スクリプトドクターの三宅隆太さんの2020年オススメ映画より----

「アルプススタンドの端の方」の城定監督。
なんだ、これは、B級?C級映画??
撮影、演技、全てがチープなんだけど
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.6

素晴らしいラスト。彼の表情が全てを語っている。無駄な言葉はいらない。

「主人公目線のカメラ」ってのは良くあるけど、「主人公自身の聴覚」を強調するという手法を巧みに作劇に活かしている。

(エンドクレ
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.5

のんと橋本愛のシスターフッド感が最高だった。
『ブックスマート』のあの二人にも負けてねーぞ!
なんかあの二人をキャスティングした事についてこちら側が勝手に色々考えちゃって。能年玲奈も橋本愛も、『あまち
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

4.7

偶に「セラピーのような作品だった」という言い方を目にする事がある。
正に、この作品はセラピーそのものだ。

人を許す事は、すごく難しい。
自分が拘り続けた事に見切りを付けるような作業だから。
自分自身
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.0

🤔ネタバレ有り🤔

表向きのテーマとしては前半で描かれる「人間には、表面的な印象では理解できない裏側があり、多面的に判断されるべきものだ」的な事だろうか。
序盤は主人公の目線から、隣の騒音オバサンに嫌
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荒野にて(2017年製作の映画)

3.8

(記録漏れ)
ん?スティーブ・ブシェミに似てるな?
と思ってたらスティーブ・ブシェミだった。

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.4

【「ブルータル・ジャスティス」「守護教師」二本立上映@cinemaKOBE】

車をドーーーンッとぶつけて相手の車を転がせた後に、スーッとバックして距離を取るリアリティに痺れた。


銀行強盗から後だ
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守護教師(2018年製作の映画)

3.0

【「ブルータル・ジャスティス」「守護教師」二本立上映@cinemaKOBE】

オーソドックスな王道サスペンス。それ以上でもそれ以下でもなかった。

韓国No.1マッチョアイドル、マブリーことマ・ドン
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.5


18世紀。フランスの孤島で出会った画家のマリアンヌと屋敷の娘エロイーズ。
限られた期間の、限られた空間、限られた登場人物。
余計な物を廃したミニマムな設定で描かれる芳醇な恋愛物語。

最近の映画のテ
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.5

【ネタバレ有り】
最高に胸が熱くなる映画だった。

誰よりもキツい境遇なのに、常に明るくてバカやってて。佐々木みたいなヤツ、大好き。

意外と町田康の本とか読んでやがって。あれでいて意外にカルチャー好
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COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

4.0

だいぶ前に宇多丸さんのラジオの「ケビンベーコン総選挙」企画で知ってずっと「観たいリスト」に有った作品。

短い時間(90分以内!!)に、無駄な説明セリフとか無く且つ設定を上手にわからせて、客を興味を引
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.5

テーマパークのアトラクションと考えれば楽しいのかもしれない。
時間逆行というギミックやそれを画にした時のアガる感じは良かった。

また観光映画として見れば、所々に挟まれる絶景は、とても美しく素晴らしか
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