柚子さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

柚子

柚子

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セブン(1995年製作の映画)

3.9

狂気と絶望に満ち溢れた事件をブラッド・ピット、モーガン・フリーマン演じる2人の刑事が追う。
濃くて贅沢な映画だった。

犯行は猟奇的で残忍、それでいて周到な計画が練られているまさしくサイコパスそのもの
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恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

3.7

時世と身分の格差に翻弄された愛の王道であり原点のようなお話。

シェイクスピアの紡ぐ言葉が美しくロマンチックだった。
愛した相手のために危険を冒してでも会いに行く2人の姿が切なくも美しい。


女王
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チェンジリング(2008年製作の映画)

3.7

ある日突然行方不明になった息子が、数ヶ月後に無事保護される。
しかし、引き渡された少年は息子とは全くの別人。

警察や市長の、自己の保身に走った言動の数多に胸糞悪くなる。
そして強大な権力を前にした個
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ヴィオレッタ(2011年製作の映画)

3.6

鑑賞前に見た大勢の人々のレビューに、「ヴィオレッタが美しい」とあったので、私の脳内にある想像力を総動員して想像しうる美少女像を作り上げたけど、それをはるかに上回る美しさだった。
ヴィオレッタが画面に映
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.8

1960年代アメリカを舞台にした、男性同士の恋愛の物語。

まだ同性愛に対して今以上に偏見や差別があって、また技術も発展しておらず気軽に連絡をとったり会ったりすることもできない2人の恋愛模様が切なくも
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トゥー・ラバーズ(2008年製作の映画)

3.5

切ない…
そして現実味があって痛々しい…
鑑賞中、何度もレナードに対し「やめとけって〜!!」と忠告したくなった。

男の人生をめちゃくちゃにしてしまうほど虜にする不思議な魅力のあるミシェルも、ああいう
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.2

高評価をつけざるを得ない映画。

ユダヤ人が迫害され、そして虐殺されていた時代においてユダヤ人を自身の工場に雇うことで救ったシンドラー。
命の恩人のシンドラーに対し向けられる感謝の意、ところが彼の口か
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8 Mile(2002年製作の映画)

3.6

エミネムの半自伝的映画でエミネム自身が主演し、彼の格好良さ、ラップの世界観に浸かれる。

ミシガン州、デトロイトにある8マイル・ロードは富裕層と貧困層、白人と黒人を明確に区分している。
そんな中で彼ら
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.8

if系映画の定番かつ完成形。

お金か、家族か。
人それぞれ異なる幸せの定義や価値観を天秤にかけ取捨選択することは人にとって永遠につきまとう義務なんだな。

過去の自分の選択について
「あの時別の選択
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.5

オバマ夫妻が初デートで観に行った映画だそう。

うだるような暑さのブルックリン、そこに暮らす人々の1日を追いかける。
イタリア系の親子が営む人気のピザ屋、韓国人の夫婦が営む雑貨屋周辺にはたくさんの黒人
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グローリー(1989年製作の映画)

3.8

アメリカ南北戦争の時代において実在した、アメリカ初の黒人部隊を描いた戦争映画。

奴隷解放を訴える北軍内で蔓延る人種差別の実状に驚嘆、しかし誰もが口をつぐむ中マシュー・ブロデリック演じるロバート大佐の
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アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.6

夏の終わり、新学期に向け期待に胸を踊らせるアメリカ・デトロイトの高校生たちが一斉にお泊まり会を開いた様子を覗いた青春群像劇。

全体を通して感じたのは、アメリカの若い子たちってませてるなー、ってこと(
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ローラーガールズ・ダイアリー(2009年製作の映画)

3.7

邦題からして、『モーターサイクル・ダイアリー』のパロディ映画なのかしらと思いきや全然違った。

簡単に言うと母親の言われるがままに生きてきた少女がローラーダービーという競技にのめり込んでいく物語。
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クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)

3.7

クリスマスの時期に見たい、オムニバス形式の映画。
クーパー家の人々のクリスマスに起こる様々な物語が意外なストーリーテラーによって進んでいく。

心が温まるし、これを観た後には家族を大事にしたくなる…!
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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.8

『ウォールフラワー』でエズラ・ミラーに役柄ごと惚れてしまったことがきっかけでこの度鑑賞したわけだけど…
凄まじかった、衝撃的だった…
もちろん人間的にはあちらの方が圧倒的にいいけど(笑)


幼い頃か
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アオハライド(2014年製作の映画)

2.9

こちらも高校時代に読んでおり、実写化されるなら冬馬くんは絶対に千葉雄大くんがいい!と思っていたらまたも望みどおりになって感激した…!

だけど、洸は東出昌大じゃないんだよなあ〜と当時から思っていて、見
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カノジョは嘘を愛しすぎてる(2013年製作の映画)

3.1

高校時代、原作の漫画が好きで、
もし実写化されるなら秋は佐藤健で瞬は三浦翔平がいいな〜とぼんやり思っていた。
そしたら実写化されまさかの配役が私の希望通りになり、ものすごく感動した思い出がある…!
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.8

とある1日を永遠にループしてしまう男の話。

普通に生活していても、
「あの時ああしたらよかった」
「あんなことしなければよかった」
なんてことはしょっちゅうある。

そんな誰しもが願ったことのあるた
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マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)

3.3

終始ハイテンションな映画。
ミュージカル映画に慣れてなかったり、根っからの陰キャの人にとっては少々見てて辛いものがあるかもしれない(笑)

ストーリーは単純明快、青い海に浮かぶ島を舞台に人々が歌う、踊
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ライアー ライアー(1997年製作の映画)

4.0

ジム・キャリーの独擅場。
顔芸やら挙動やらがいちいち面白く、全てツボにはまってしまった。
電車で見るんじゃなかった。
一見ふざけているようだけど、きちんとメッセージ性もあって心温まる内容。

嘘も方便
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

4.2

これはすごい。
一見、現代にヒトラーが蘇ってハチャメチャなことをする「不謹慎コメディ」という新しいジャンルかと思いきや、しっかりメッセージ性もあり鑑賞後は少しゾッとした。

20世紀を代表する独裁者の
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Love Letter(1995年製作の映画)

5.0

とても良かった。
一人の亡くなった男性を巡って展開する二つの恋の物語。

もう届くことのない宛先に亡き恋人を想い手紙を出してしまう。
一目惚れだと言ってくれた恋人の初恋の相手が自分にそっくり、例え中学
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ベンジー(2018年製作の映画)

3.7

ベンジーがとっても賢くて、健気で、勇敢で、優しくて…
愛おしさしか芽生えない。
ベンジーが映るシーン全てに可愛い〜!ってため息がこぼれた。

はっきり言ってストーリーは予告を見れば大方予想がつくけど、
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.8

幸せな気分になる映画!
クリスマスの時期にまた見たい。

クリスマスに向け様々な形の恋愛模様が錯綜していく。
全ての恋が実るわけではないけれども、ラストの空港のシーンでそれぞれ幸せな形になっているのが
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百円の恋(2014年製作の映画)

3.7

ぶよぶよのだらしない体にボサボサのプリン頭、猫背で気だるげな表情。
安藤サクラの役作りが秀逸!
家を追い出されアルバイトを始めたのは馴染みのこれまためちゃくちゃ意識の低いコンビニで、ここの店員(元店員
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.3

ハン・ヒョジュがただただ美しい。

人は外見じゃなくて中身、という言葉を映像化した一例のように感じた映画。
毎日容姿が変わってしまうという奇想天外な設定だからこそ、真の中身に集中できたのだと思う。
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草原の実験(2014年製作の映画)

3.9

一切の台詞はなく、ただ広大な自然の中でゆっくりと時だけが流れていった。
青々とした空、どこまでも続く地平線がとても美しく、どこを切り取っても一枚の絵画になりそうだった。
けれどこの穏やかな日常も全ては
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メメント(2000年製作の映画)

4.1

見せ方が斬新かつ秀逸。
オチを冒頭に持ってきていて、加害者・被害者そして殺害した動機までも明らかとなった状態から過去に遡り、妻を殺した犯人を探す過程を見ていく。
結末は分かっている状態なのに、話が進む
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ウォールフラワー(2012年製作の映画)

3.7

学校は本来勉強の場でしかなく、教室に行けば自分の席もちゃんと用意されているわけだけど、常に自分の居場所の争奪戦だと思う。
私自身も学生時代は決してカースト上位のイケイケ女子ではなかったから、チャーリー
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最後ヴァージルが自身の部屋を訪れストーリーが急展開を迎えるシーンでは一瞬心臓が止まりそうになった。
いつから?どうして?と脳内で必死に思考を巡らせると、思えば不自然な点がいくつもあったことに気付かされ
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セブンティーン・アゲイン(2009年製作の映画)

4.0

ザック・エフロンのかっこよさに痺れた!!!!
そしてマイク、端正な顔立ちはさることながら、あのバスケテクニック、加えて明るくて正義感のある性格。
文句無しのカースト上位かつ将来を約束された順風満帆な人
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ソウル・キッチン(2009年製作の映画)

3.4

経営が傾き気味のひなびたレストランだけど、ある出来事がキッカケで大繁盛店となり主人公は大忙し!
…というよくありがちな展開を予想していたけどそうはいかなかった。
この手の料理映画って大抵美味しそうな料
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ヤクザと憲法(2015年製作の映画)

3.8

私が物心ついた頃には、既に社会からヤクザの排除はかなり進んでいるように感じており、ヤクザというのは物語の中だけの生き物であるかのように錯覚していた。
そのため、冒頭に清勇会の事務所内が映された時には、
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レナードの朝(1990年製作の映画)

4.3

原因不明の不治の病から目を覚ますのがやけに早く感じ、拍子抜けしたような印象もありつつ、残りの時間どのような展開になるのかと期待に胸を躍らせ観ていたけど…

名作と言われる映画にはそれだけの理由があるな
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.0

この映画を着想した製作陣には脱帽!
その手があったか、と鑑賞しながら驚きました。

一見コメディのようだったけれど、トゥルーマンと共に彼の半生の真実に気付き始めると、じわじわ恐怖心が沸き起こる。
今ま
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

3.8

なぜ彼らは英語を話しているの?という素朴な疑問はさておき…

“子供時代とは 分別という暗い世界を知る前に 音と匂いと自分の目で事物を確かめる時代である”

という冒頭の一文を見た瞬間ハッとして、鑑賞
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