ohassyさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ジャーヘッド(2005年製作の映画)

3.5

「1917」関連の映画をと考えたときに、WWⅠモノとしては「西部戦線異状なし」「突撃」など、ワンカットものだと「ロープ」「バードマン」など色々ある中で、メンデス&ディーキンスコンビの最初の作品かつ戦争>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.0

本作はスター映画である。
シュワルツェネッガーの「イレイザー」、トラボルタの「マイケル」、あるいはSMAPの「シュート」あたりと同じと言えなくもない。
スターは誰かといえば、俳優ではなく撮影監督のロジ
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

「リチャード・ジュエル」のポール・ウォルター・ハウザーに注目し始めたのが本作で、バカな連中の中でもとびきりバカな役どころをこれ以上なくバカに演じていて、これは本物そのものだななと感心したものだ。
製作
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テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

4.5

テリー・ギリアム御大は、強烈な作家性とヒットメーカーという相容れにくい両面を持ち合わせる稀有な存在だ。
特に「バンデットQ」「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」は本当にヒットした。
一見癖がありそう
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ロスト・イン・ラ・マンチャ(2001年製作の映画)

4.0

「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」がようやく公開されたけれど、公開規模は本当に小さい。
テリー・ギリアムにとっておよそ20年の歳月を、まさに身を粉にして心血を注いだ超大作。
いろんな感情がこもった作
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

なんだかこういう本格ミステリーは久しぶりだ。
登場人物が冒頭でおおよそ披露されて、その中に必ず犯人がいて、部外者の名探偵が彼らの人間関係をかき回しながら真相に辿り着く。
どこかの宣伝文句で「アガサ・ク
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Last Lover ラストラバー(2020年製作の映画)

5.0

仕事仲間であり友人の岡元監督から本作のパンフレットに寄稿する名誉をいただき、がんばって書きました。
なので本作は超パワープッシュです。
1/31〜テアトル新宿にてレイトショー、よろしくお願いします!
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.0

1996年のアトランタオリンピック直前に起こった爆破事件の冤罪劇を映画化した本作は、イーストウッド翁40本目の監督作品にして14本目の実話映画化作品。
これまで、ミステリーからシリアス、コメディ、果て
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

ニュージーランドの国民的コメディアン且つ国民的映画監督のタイカ・ワイティティ監督は、日本では「マイティー・ソー バトルロイヤル」の監督として知られているけれど、それもどちらかといえばマーベル印の方が印>>続きを読む

ゲット・ショーティ(1995年製作の映画)

4.5

この1995年製作のコメディ映画は、「パルプ・フィクション」で大復活を遂げ脂が乗りまくったジョン・トラボルタ主演、「アダムスファミリー」や「メン・イン・ブラック」を手がけたバリーソネンフェルド監督の、>>続きを読む

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

3.5

1〜3でアンディとウッディの世界がそれなりの完結を迎えたので、4?と思っていたのだけれど、観ればなるほど新たな世界の広がりは作れるものだ。

大きく違うのは、これまでのシリーズはアンディのおもちゃとし
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

5.0

「パラサイト 半地下の家族」の影響でポン・ジュノ監督を観返している。
「宇宙戦争」などつい何度も観返してしまう好きな作品とは別に、いわゆる個人的なオールタイムベストのひとつであろう本作は、まだ今回含
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.8

個人的に最も新作を待ち望んでいる映画作家、ポン・ジュノの新作である。
ポン・ジュノ映画の素晴らしいところは、ポン・ジュノにしか作れない映画であることだ。

本作についてどんな映画だと聞かれたとしても、
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.5

車にほとんど興味が無く、出来るだけ運転は避けたいと思っている僕には、レースに賭ける人の心情は計りかねるけれど、何かを達成するために純粋に突き詰める行為には素直に感動するし、達成すること以外のこと(例え>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.5

もはやスターウォーズを語るという行為は、神学論争と言えよう。
なにせ聞こえてくる感想が「面白い」とか「つまらない」とかじゃなくて、「圧倒的感謝!」「ありがとう」とか、「残念」「許さない」とか、映画の感
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.0

総尺3時間半の長編は映画と思うと腰が引けるけれど、大河ドラマにでもした方が良いのではと思わせる内容は、飽きないどころか3時間半でも足りないくらい。
35ミリで撮影されたスコセッシの実録マフィア映画の集
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.5

興行的に大失敗となってしまったらしい本作。
結構楽しめたのでちょっと残念ですが、僕らのように高校時代にT2に出会ったど真ん中世代以降の若い人たちとしては、一般的に軒並み評価が低いT3,4,5の続編と言
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.5

新井英樹の漫画は、愛しのアイリーン然り結構読んでいるつもりだったのだけれど、具体的にどんなストーリーなのかと言われるとほとんど思い出せなくて、ああ自分はずっと勢いのある絵に魅力を感じてみていたのだなあ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

「ジョーカー/JOKER」

これほどあらゆる面でパワフルな映画は、そうあるものではないだろう。

人気アメコミ作品待望の新作が、ドキュメンタリーからコメディまでを手がける現在最も求められている映画監
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

4.0

映画「ハングオーバー!」
.
ジョーカー/JOKER のトッド・フィリップス監督の出世作にして文句のつけようがないこの傑作コメディは、映画ファンにはよく知られているし評価もされているけれど、一般的には
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惡の華(2019年製作の映画)

3.5

以前どこかで聞いて妙に納得した話。

一般的に「都会がイケてて地方はイケてない」みたいな評価を無意識のうちにしているものだと思うし、僕もきっとそう思っていたのだろう。
だからどこかの地方に住む女性が言
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.0

「ホテル・ムンバイ」で主演と製作総指揮を務めるデヴ・パテル主演、事実を基にした物語。

迷子になった5歳の男の子が、地球の裏側で育ち25年ぶりに母親の元に戻る。

こんなプロットを企画会議で出しても、
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.2

10年ほど前、ムンバイ市内の駅や飲食店で起こった「ムンバイ同時多発テロ」の中で、ターゲットのひとつになったタージマハル・ホテルでの様子を描く本作。

ホテルに滞在していた500人のうち32人が死亡する
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アンダーカヴァー(2007年製作の映画)

3.5

新作「アドアストラ」の予告を見る限り、どうして今こんな作品が作られたのか全く良く分からなくて、監督脚本にクレジットされている「ジェームズ・グレイ」からアプローチを試みる。

キャリアのほとんどが脚本を
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.5

映画「アド・アストラ」

スターを起用した宇宙モノなんていまどきどうしたんだろう、というのが、はじめに予告を見た時の印象。
しかもPLAN Bが製作?

アポロ13、ましてやアルマゲドン的なアクション
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サイレンサー第4弾/破壊部隊(1968年製作の映画)

3.0

ワンハリ内で上映されていたシャロンテート出演作品が、Amazonで200円で観られます。

映画としてまあ古いし明らかにB級路線で、スパイもののシリーズなのだけれど、悪役もぬるいし終始音楽がパヤパヤし
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.5

少し迷ったけれど、本作を観る前提として「シャロン・テート」という名前を検索するくらいのことはしておけと伝えるべきだろう。

それは本作が、織田信長が本能寺で死んだことや、広島や長崎に原爆が投下されたこ
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.5

ワンハリの影響で観返す、その1。

上京して1年くらい経った頃、まだまだ不慣れな渋谷で行列に並んで観た「レザボア・ドッグス」の記憶は、若い人たちに対して掛け値無しに自慢できる数少ない体験のひとつ。
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イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)

4.0

本作は2014年公開らしい、なぜスルーしたんだろう?
予告やらでちゃんと存在の認識はしていたんだけど。

と、考えてみたら、「ツイスター」が邪魔していたという考えに至る。
当時、僕は結構評価していたは
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.5

批判めいた投稿をしてしまった「ドラゴンクエスト ユアストーリー」の穴埋めというわけではないけれど(そんなことを勝手に考えたのが大きいかもしれないけれど)、観るつもりのなかった本作は評判に違わず良い作品>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

3.5

映画「天気の子」

一番すごいと思うのは、「天気」を中心に据えた企画アイデア。
天気って、普段頭ではあまり意識していないけれど、それはもう毎日必ず接する物だし、思っている以上に気にしている。

毎朝朝
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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

本作は、予告を見る限り映画的な魅力をあまり感じなかったのでパスの予定だったけれど、世間が騒ぎ出したことで俄然興味が湧いた作品。
基本的に映画は見所を紹介したいのですが、今回は物議を醸したポイントについ
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

Amazonプライム名作シリーズ(?)
ヴィットリオ・デ・シーカの代表作。

冒頭で表現されるのは、イタリアがどん底の不景気であることと、その中で貧しいながらも清らかに暮らす家族。
威厳を保つべき父親
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.5

本作には少なくとも、実在の3つのモヤモヤ案件「準強姦」「省庁文書改ざん」「加計学園」をモデルとしたネタが盛り込まれていて、それらをかなり直接的に表現することで現政権に対してのカウンターを放ちつつ、世界>>続きを読む

ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.0

言わずと知れた有名な作品で、映画史上重要な役割を果たしている本作。
テレビでもよく放送されていたし、映画ファンを名乗るならもちろん何度か観たことがありますよね?
もちろん僕は、ちゃんと観たの初めてです
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

3.5

親というものは、子供にとって聖人であるべきだ。

そんな雰囲気が世の中にあるからなのか、子供に対して自分のダメな部分を見せるのは、非常に憚られることだ。
自分は全く見せずに生活できているとは思わないけ
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