オーストラリアのフェリックスとアメリカのマックスは、ルービック・キューブの世界王座を賭けて競うライバル。2人の友情と成長を追った爽やかなドキュメンタリーだった。
フェリックスは大人になった天才少年、方>>続きを読む
知れば知るほど、タコやイカって太古に地球に適応して住み着いたエイリアンじゃないかと思う。あと、カエルもXmenみたいなミュータントじゃないかと。その知性、能力、造形、存在そのものが見事に完成されていて>>続きを読む
向かいの家をカメラ越しに覗く安楽椅子探偵として、事件を目撃する広場恐怖症のヒロイン。主人公アナの言動もお向かいの一家も、地下室の間借り人も誰も信用ならず、何が起きたのか、それは本当に起きたのか?と翻弄>>続きを読む
最近のブロードウェイ・ミュージカルのヒット作が早くも映画化。しかも豪華キャストでライアン・マーフィー監督。とはいえ、映画だと何だかスケール小さく見えてしまう。舞台で定評あるジェームズ・コーデンとアンド>>続きを読む
最近よく観るタイムループSFロマコメ、でもって洞窟映画だった!つまり、洞窟であることに意味がある。洞窟内では時間の概念がなくなり孤独な迷子、外から来るものを待つだけのモラトリアム…でも一方で安らぐし、>>続きを読む
末期癌を告知されたアビーの人生は忙しい。早すぎる死に備え、先走る計画。愛する恋人に新しい相手を見つけようと焦る彼女と同じく、人生想定外の誰もがそれぞれのやり方で日々闘っている。かぎ針編みしたり、バード>>続きを読む
モノトーン線画アニメーションの絵柄が、何だか日本の漫画タッチっぽい。けど、紛れもなくアメリカ。墨汁みたいな影法師、黒猫、そして画面の余白が不在と存在を物語る。
台詞のないシンプルな表現と短編ならではの>>続きを読む
地元大衆食堂の跡取りエライジャは、親の期待に反してワイン学校に通い、目指すはマスターソムリエ。基本は一種のスポ根ものに近いが、ワイン沼にはまった黒人青年というのが新しい。ママドゥ・アティエが魅惑的ヴァ>>続きを読む
賢いエリー・チョン、アメフト部ポール、2人が恋するアスター。ポールのためにラブレターを代筆するエリーは、アスターの心を掴む知的な「シラノ・ド・ベルジュラック」だ。手紙がエリー自身の思いだと2人は知らず>>続きを読む
スーパーヒーローである親たちの代わりに、その子供たちがエイリアンを倒して地球を救う!ちょうどこどもの日にぴったり。
実は『スパイ・キッズ』シリーズだけでなく、アベンジャーズ以前にスーパーヒーロー映画を>>続きを読む
ジェシー・バックリーを連続3本目。原作小説は読んであるので、チャーリー・カウフマンがどうアレンジしてくるかに期待。とりあえず、えっジェシー・プレモンスなの?!(怖い)トニ・コレットなの?!(更に怖い)>>続きを読む
歌の才能はあるが前科持ちのローズ=リン。威勢だけはいいけど軽はずみで無責任、家庭では気不味い…男性主人公ではよく観るパターンだ。更に若くして子供2人、でも親としてまったく面目ない有様…そんな情けないシ>>続きを読む
オレの人生を奪ったIKEAめ、復讐してやる!とノルウェーを旅立った家具店主ハロルド、同じく人生やさぐれ気味の女子エバ、誘拐したIKEA創業者カンプラードの珍道中ロードムービー。
グローバリズム経済やネ>>続きを読む
思った以上に子役暗黒時代のフラッシュバックを絡めて、英国ツアーする晩年のジュディを追う。眠りたいけど眠れない、疲れ切っても休めない…ルイス・B・メイヤーから受けた虐待の傷跡が今もジュディを苦しめ、心身>>続きを読む
バングラデシュ難民としてフランスでチャンピオンになった天才チェス少年の実話。負けん気が強いファヒム演じるアサド・アーメッドくんがとても愛らしく、他の子役たちもイイ顔揃いで、チェス大会でのサクセス・スト>>続きを読む
祝オスカー受賞のユン・ヨジョンが演じるのは「バッカス・レディ」と呼ばれる高齢セックス・ワーカー、ソヨン。といっても、これも安定のユン・ヨジョン劇場だ。仕事道具を抱えてエッチラオッチラ歩く後ろ姿が飄々と>>続きを読む
ボディ・スナッチャーSFをジェンダー・ロールのブラックコメディにアレンジ(75年のリメイク)。50Sの保守的サバービアを模倣した“ステップフォード”は、夫が引け目を感じるような才女を従順な妻に改造した>>続きを読む
ソウル・ライターを思わせるしっとりとした色合いが美しい50S〜60Sのプロダクション・デザイン、衣装、音楽の蘊蓄、ジャズとダンス、そしてビター&スウィートなメロドラマ。黒人版『ラ・ラ・ランド』…いや『>>続きを読む
ピクニックへ出かける3人の妻の元に、「3人のうち誰かの夫と駆け落ちします」との手紙が届く。差出人アディとは?相手は誰?と謎を提起して、そこから夫婦3組に広がる波紋。3人を翻弄するアディは、姿を見せない>>続きを読む
細菌兵器が流出した田舎町で人々が狂気と化す。ロメロ先生がゾンビ同様に社会風刺したパンデミック・スリラーは、まるで今の現実を見てるようだった。
映画は前置き無しで短いカットを畳み掛けるスピード展開。あっ>>続きを読む
娘が行方不明になって以来不安定な妻と研究者の夫、新居兼ラボでの怪現象、宇宙からの短波無線メッセージ。うーん、どの要素もちぐはぐで噛み合ってない脚本。最初の方からフラッシュバック&フォワードが繰り返し挿>>続きを読む
暴走スマホ+ロマコメの定番中定番クリシェだけど、案外悪くなかった。スタンダップコメディやスケッチにありそうな「こんなAIはいやだ」ネタが独立して完成されていて、ロマコメ方程式に則った「入れるべきベタ要>>続きを読む
ウェスタン・ロードムービー。殺し屋シスターズ兄弟の呑気にユーモラスな掛け合いはたぶん、原作小説そのままなんだろう。そしてジャック・オディアール監督は、殺伐した暴力と人間の温かみを絶妙なバランスで配合。>>続きを読む
鉄道運転士イリヤに命を救われ、育てられた孤児シーマ。やがて成長したシーマも立派な鉄ヲタに…もとい立派な運転士になれるのか。
文字通り鉄道と共に生き鉄道内で寝起きする、イリヤたちの暮らしがファンタジック>>続きを読む
受難が続くメガネ男子テオの流浪する魂の旅。美術館、ゴシキヒワの絵、骨董屋…文化的な要素を散りばめて思わせぶりに謎めいたムードを醸すんだけど、断片的すぎて展開がまどろっこしい。キャラクターとその関係は平>>続きを読む
男にとって出会いは定期券、女にとって恋は回数券。高級メゾンと洋裁店を営むマダム2人と可愛いだけのダメなボーイ、真面目なサラリーマンら大人の恋模様。中平康のロマンティックコメディはほんとモダンでお洒落!>>続きを読む
あのバンクシーを撮影した男。を、撮影したドキュメンタリー映画。その男は常にビデオカメラを手放さず、LAのストリート・アーティストたちを追いかけてきたティエリー。バンクシーから撮影を許され、協力し、友達>>続きを読む
チャンピオン、スター、カリスマ、ヒーローが集まった一夜のパーティ。そこで何があったのか。事実に少しのファンタジーを交えて「再現」する、歴史の知られざるドラマ。
時代の象徴を一室に集め会話劇に凝縮するの>>続きを読む
奪われた母国語を守ろうとする人々の戦いは、パンスが共同体の一員、同志になるまでの物語でもあった。当初、知識人たちの学会と前科持ちチンピラな彼は分断されている。同じく抑圧される側なのに、いやむしろその中>>続きを読む
空港に足止めされたVIPたちのグランドホテル形式群像劇。遅延したフライトを待つ1日に映画監督と女優、駆け落ちカップル、社長と秘書、公爵夫人らの喜劇や悲劇が並行し、少しだけ交錯したり。出発点である空港を>>続きを読む
こうして観るとオリジナル映画はTV版『奥さまは魔女』の前日譚的な、ダーリンとのなれそめ話みたい。魔女娘ジェニファーはかつて自分を火あぶりにした宿敵の子孫を苦しめるはずが恋に落ち、追いかけて猛アタック。>>続きを読む
ジャズ・ピアニストの父と不安定な生活を送る娘エル・ファニングの視点で、70年代ハリウッドの日陰に生きる負け犬たちを描いた映画。
スナックやスパゲッティ、エルが食欲旺盛に食べる場面が多い。お腹を空かせた>>続きを読む
幽霊が取り憑いてると知りつつ海辺のカモメ荘に住むミューア夫人が魅力的だ。夫の親族や不動産屋をものともしない彼女は、脅かしに来る幽霊にもひるまず強気。タジタジとなった幽霊船長は部屋をシェアすることで妥協>>続きを読む
「ホーボー アメリカの放浪者」を読んだのもあって、資本主義社会とその副産物であるホーボーと個人が辿った歴史、その果ての挽歌という印象。ホーボーの歴史は資本主義の歴史でもある。産業革命に始まり列車から車>>続きを読む
子鹿ちゃんはなかなか出てこないし、ほのぼの動物映画でもない、開拓民一家の物語。父と母が撃ち損じた銃を息子ジョディが撃つ、それが大人への通過儀礼。種を植え作物を育てるのと同じように、大事な一人息子はファ>>続きを読む
コメディじゃなく社会派映画を撮りたいけど、俺は苦労知らずだ…と、ボロを纏って貧困を知る旅に出た映画監督サリヴァン。本人は真剣とはいえ、路上に出てもすぐまた元の豪邸に引き戻されてしまうから滑稽だ。それで>>続きを読む