えいがドゥロヴァウさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

えいがドゥロヴァウ

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ブレインデッド(1992年製作の映画)

4.1

オープニングに映し出されるニュージーランドの国旗が眩しい…
ピーター・ジャクソンの指輪物語以前は初鑑賞でしたが
とにかく楽しい!
ゾンビ役が楽しそうだなと感じたのは『バタリアン』以来です
裏を返せば、
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.6

エドガー・ライト監督としては珍しくコメディーが鳴りを潜めたクールな作風
強盗の運転手として天才的なドライビングテクニックを有する主人公ベイビー
幼少期に交通事故で両親を亡くし、事故の後遺症によって耳鳴
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.9

スパイダーマンの他にない魅力は
ティーンエイジャーヒーローのある種モラトリアム的な苦悩と葛藤であります
今回のトム・ホランド版スパイディーは15歳
スクールカーストの頂点、まさに高嶺の花に想いを寄せる
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プッシャー3(2005年製作の映画)

3.8

ニコラス・ウィンディング・レフン監督『プッシャー』シリーズ
夏の3部作イッキ観フェア

本作の主人公はミロ
シリーズとしては意外すぎる、およそ似つかわしくない場所から物語がスタートします
前2作では麻
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プッシャー2(2004年製作の映画)

3.8

ニコラス・ウィンディング・レフン監督『プッシャー』シリーズ
夏の3部作イッキ観フェア

前作のビデオカメラのチープな映像を排し
カメラワークもだいぶ落ち着いています

『プッシャー』3部作は全て異なる
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麻薬密売人 プッシャー(1997年製作の映画)

3.4

ニコラス・ウィンディング・レフン監督『プッシャー』シリーズ
夏の3部作イッキ観フェア

レフン監督そして名優マッツ・ミケルセンの処女作
レフン監督は当時26歳
マッツは31歳

ラストのシークエンスと
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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.8

フォーク調の朗らかな音楽がダグラス・トランブルの『サイレント・ランニング』を想起させる
70年代ですねー
国は違えど時代感があります
そしてスコットランドらしいバグパイプの音色
緊張感のあるシーンでそ
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ディストピア パンドラの少女(2016年製作の映画)

3.6

走るゾンビ全力疾走
本作のゾンビは真菌が人間の脳に侵食して凶暴化するという設定
人間も動物も食べるよ
犬も猫も鳥も
動くものは何でも追うよ
本作と同じくイギリス産で元祖?走るゾンビでお馴染みのダニー・
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ライフ(2017年製作の映画)

4.0

無重力での船内活動を見ているだけで心が踊ってしまうのは『ゼロ・グラビティ』の功罪でしょうか
冒頭、宇宙ステーション内でディテールの込んだ計器類をいじくりながら
クルーらがスイスイと移動する
そしてその
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.9

父と息子でもなく
母と娘でもなく
母と息子でもない
父と娘だからこその"距離感"を
存分に堪能する映画
監督のマーレン・アーデは本作の娘と同年代の女性ですが
ニュートラルな視点で2人の関係を描いている
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息もできない(2008年製作の映画)

4.1

とりあえずシバラマ
韓国語で「クソ野郎」
主人公の口癖
シバラマ
本作を観れば誰でも嫌でも覚えるであろう
シバラマ

公開当時にシネマライズだったかで鑑賞して
DVD化された際にすかさず予約注文

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インポート、エクスポート(2007年製作の映画)

3.7

兼ねてより気になっていたウルリヒ・ザイドル監督
『インポート、エクスポート』という暗喩的なタイトルが様々な想像を掻き立てますが
「入れて、出して。」というメインコピーとR指定を鵜呑みにしてしまうと
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ハックル(2002年製作の映画)

3.7

最近は前々から観てみたかった作品が観られていて嬉しい
ありがとう、TSUTAYAさん

ハンガリーは『タクシデルミア』のパールフィ・ジョルジ監督作品
『タクシデルミア』も特殊な作品ですが
こちらも何と
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セールスマン(2016年製作の映画)

4.1

おばあちゃんの家の匂いを嗅いだような
「あぁ、これこれ」という感じ
特に本作は『別離』と香りが非常に似ていました

アスガー・ファルハディ監督が描く人間模様は、いつもグレー
誰のことも善人とも悪人とも
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SEX発電(1975年製作の映画)

3.4

人間の性(せい)と性(さが)について

監督・脚本がヴィスコンティの『山猫』や『若者のすべて』の脚本家に名を連ねるパスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ
イメージのギャップがすごいですが
この人は監督と
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フレッシュ・デリ(2003年製作の映画)

3.6

「いやいや、もっと早く味見してろよ!!」
この一言に尽きます

デコッパチで汗っかきのマッツ・ミケルセン
なかなか見られない姿
ハゲって本当に、人の印象を変えるものですね…

自身の店を開くことにした
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.0

殴りかかるようなシーンでいきなりラリアットって
もうむっちゃプロレスラー感丸出しの主演ロディ・パイパー
「サングラスかけろ!」「かけない!」のファイトシーンがグダグダでさすがに長すぎて
それでボコボコ
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.7

特別な能力を持ったスキャナーという存在
その喜びは皆無
あるのは苦しみ、不安、孤独、憎しみ
この陰険さ、クローネンバーグ印
ハワード・ショアによる音楽が非常にマッチしていますが
彼は本作以降すべてのク
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LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.9

マーヴェル十八番のエンドロール後の映像がなかった!
ということは、という
ヒュー・ジャックマンとパトリック・スチュワートのX-MENシリーズ引退作
然もありなん
タイトルにこそX-MENの冠はついてい
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人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

4.0

マイク・ミルズ監督作『20センチュリー・ウーマン』公開につき
過去のレビューを再掲載

母の死後、自分の残りの人生を正直に生きるべく、75歳にしてゲイであることをカミングアウトした父ハル
それまでは厳
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

ジェイク・ギレンホールを見るのは『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』以来で
(むろん、本作のほうが先出なのですが)
そのときの彼が恐らく今までで一番肥えていたので
本作の痩せぎすな彼の身体は尚更ギ
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プライマー(2004年製作の映画)

4.3

前々から観たかった作品ですがTSUTAYAで発見!

まず何より本作の低予算感にグッときます
ガレージ、倉庫という密室空間
画素の荒いザラついた映像
シンプルで必要最低限な音楽
鑑賞の感覚としてはダー
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.0

オープニングがイカしていて最初からテンションを盛り上げてくれます
MCUは昨年『シビル・ウォー』でフェイズ3に突入してからいよいよ娯楽作として安心のブランドになってきた感があります
そして今回はスタン
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.1

テッド・チャンの原作「あなたの人生の物語」は読んでいたので
まず予告編の構成に違和感を感じていました
何やら「不幸な過去を持つ女性が世界を救う」的なハリウッド感動作まるだしの感じになっていたのですが
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.8

とんだテレフォンショッキング
世界に広げよう棒穴友達の輪!

ふふふ、"it"が何なのか分からないままなのが良いですね〜
何のメタファーなのかずっと考えていましたが
今のところ適当なものが浮かんでいま
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.9

スカーレット・ヨハンソンとあんなにイイ感じになりながら
友達のままでなんていられるわけがないよ

こういう映画は素直に楽しめるようでありたい
メジャー系の監督がこういった小規模の作品を手掛けて
そこに
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ムカデ人間3(2014年製作の映画)

3.2

所長のキャラクターが終始キツい(あるいは中盤あたりから感覚が麻痺したか)が
極端な事例を用いて現代社会の病巣をあぶり出すような手法は嫌いではありません

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.5

愛を込めて

『トレインスポッティング』は高校生のときにハマり
原作とその続編である「トレインスポッティング ポルノ」も読みました

まずは、20年越しの続編を同じ監督が手がけ
主要キャストが勢揃いし
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

Moonlight(月明かり)に照らされるとき
黒人の肌は青く美しく輝く
内気で虐められっ子だった主人公シャロンと
彼を照らした出会いの数々

ドラッグディーラーのボスでイカついガタイをしたフアン
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サラゴサの写本(1965年製作の映画)

4.5

ポーランドのヴォイチェフ・イエジー・ハス監督
3時間のめくるめく幻想奇譚(モノクロ)
だいぶ前にブルーレイを購入していたのだけれど
やっと鑑賞
これは自分の中でハードルを上げすぎておりました…

曰く
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ハードコア(2015年製作の映画)

3.1

GoProやiPhoneで映画が撮れてしまう時代!
本作はスタントマンにGoProを装着して完全な一人称アクションを実現しています

しかし一人称の体感型を謳うなら
移動中はともかく少なくともワンシー
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パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.8

『イミテーション・ゲーム』のモルテン・ティルドゥム監督作品

Sony Digital Cinema 4Kで撮影されたことを大々的に謳っている本作
その効果を特に感じたのは主人公のジム(クリス・プラッ
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ハイ・ライズ(2015年製作の映画)

3.8

J・G・バラードによる1975年のSF小説「ハイ・ライズ」が原作
映画公開前に復刊されたタイミングで買いましたが途中まで読んで止まっています
読みます

70年代のファッション、音楽、テクノロジーを踏
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クロールスペース(1986年製作の映画)

2.8

ヴェルナー・ヘルツォークの作品でお馴染み
奇人俳優クラウス・キンスキーの主演による本作
ヘルツォーク作品以外の彼はどんなもんかいなと思い鑑賞

本編よりもDVDの特典映像にあった"Please Kil
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.8

最近、酒を飲んでいるときの勢いでしか映画のレビューが書けなくなっておりまして
個人的にはそれが結構深刻であります
鑑賞からレビューをまとめるまでのタイムラグの著しいこと
自己分析するに語彙力の低下を自
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神経衰弱ぎりぎりの女たち(1987年製作の映画)

3.8

男性監督でありながら女性を主役に置くことが多い
そんなアルモドバルの女性に対する敬意というのは彼の作家性に通底するものでありますが
(むしろ男性・女性というセクシャリティーやジェンダーの垣根も軽々と越
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