Civil 弁護士ベン・クランプの作品情報・感想・評価・動画配信

『Civil 弁護士ベン・クランプ』に投稿された感想・評価

onoyame

onoyameの感想・評価

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BLMを支える人権弁護士に対し、報酬のためにやっていると揶揄する人々の醜さ。
システムに虐げられてきた同胞の権利を主張する、正義のひと。
ってコンセプトなんですが「インフォマーシャルかよ」(ハリウッドレポーター)「主人公が着用している高級スーツばりに整えられたエピソード」(ニューヨークタイムズ)って言いたくなるのも分かるといいますか、本邦のアンチBLM界隈に見せたら大喜び、といいますか。

たとえばジョージ・フロイド裁判で遺族のために勝ち取った賠償金が2700万ドル! って金額が強調されるのね。
悪意を持った切り取りとかではなく本人によって。ポジティブに。
その瞬間嬉々として「結局金儲けじゃん!」って理解で止まっちゃうひとが少なくないのは世界中どこでも共通しているわけで。

そんなふうに短絡化できる話じゃないよ、って理路が100分かけて描かれるのですが-刑事司法の制度を変えることはできない。だが罪を贖うのに巨額が必要なことが常識となればこれまでみたいな警官による殺人もすぐに減るはず、だから私は金額を追求する-なんというか、たしかに「一理は」ある。だとしても根本で「社会が」間違ってるよ。そういう印象は免れない。

『友情にSOS』(2022)の背景には積み重なった事実がある、みたいな前提を学ぶには良いと思うのですが、見かけよりは批評的なリテラシーが要求されるタイトルでした。
ものすごく見応えがある。
不勉強ながらベンジャミン・クランプ弁護士については今回初めて知ったんだけど、現代のキング牧師のようにも見える。
アメリカって昔から何も変わってないと思った。
この映画はアメリカの黒人弁護士であるベンジャミン・クランプさんのドキュメンタリー映画。

クランプさんは公民権と不法死亡訴訟などを専門としている弁護士。

20年の5月25日に発生した世界的にも有名な白人警官がジョージ・フロイドさんを不適切な方法で拘束し、その場で死亡させた事件。
この事件が波紋を呼び世界各地で人種差別に対してのデモやブラック・ライブズ・マター運動が起きた。
私も当時ニュースでこの事件を知り、衝撃的な気持ちになったのを覚えています。

アメリカでの白人警官が黒人市民を殺害してしまうケースは1000人を超えているという。未だ黒人への差別は色濃く残っていることが分かる。

クランプさんはこのような事件の被害者の遺族らと共に被疑者らを訴え活動しています。

この作品から人種差別が自分たちの周りになかったとしても、現実問題として不当な扱いをされている方が沢山いることを改めて実感させられました。決して他人事でなく自分事と捉えて世界に訴えかけていきたい。

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