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彼方のうた
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目次

彼方のうたの作品紹介

彼方のうたのあらすじ

書店員の春(25)は駅前のベンチに座っていた雪子(45)に道を尋ねるふりをして声をかける。春は雪子の顔に見える悲しみを見過ごせずにいた。一方で春は剛(45)の後をつけながら、その様子を確かめる日々を過ごしていた。春にはかつてこどもだった頃、街中で見かけた雪子や剛に声をかけた過去があった。春の行動に気づいていた剛が春の職場に現れることで、また、春自身がふたたび雪子に声をかけたことで、それぞれの関係が動き出していく。春は二人と過ごす日々の中で、自分自身が抱えている母親への思い、悲しみの気持ちと向き合っていく。

彼方のうたの監督

彼方のうたの出演者

原題
公式サイト
https://kanatanouta.com/
製作年
2023年
製作国
日本
上映時間
84分
ジャンル
ドラマ
配給会社
イハフィルムズ

『彼方のうた』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.2
 25歳の書店員・春(小川あん)はキノコヤへの道を尋ねるふりをして、駅前のベンチに座っていた中年女性の雪子(中村優子)に声をかける。そこまではわかったのだが後の物語はほとんどわからない。杉田協士監督作品に出会う場合は、大抵このような体験を覚悟しなければならない。春の姿は街の至る所に見つけられる。時には街の中で迷子になり、時には行先不明の列車から中年男性・剛(眞島秀和)を尾行する。根っからの人たらしというか、どこかで出会ったことのあるような懐かしい顔を春は見せる。そこから先は取り留めのない時間の連鎖というか、人と人とが時を通わせた僅かな記憶だけが幾層にも積み重なり、実存的な美しい記憶を巡る旅へと我々観客を誘う。役者の身振り手振りを大胆に拾おうと試みるカメラのサイズはスタンダードで、構図中心主義に対しては消極的な立ち位置を取りながらも、「~のうた」シリーズで既に杉田協士は確固たる世界を確立していると言っていい。あの中盤の映画ワークショップでの鳥肌の立つような鬼気迫る演出をどこか平然とした顔でやってのける様子も近年の日本映画の中では突出しているが(あの中盤のおばさんとの見てたでしょ、見てませんのやりとりは屈指の名場面!!)、それゆえ濱口竜介『偶然と想像』の3話目のテキストを持って来たあの場面の雑味だけが妙に気になってしまった。
茶一郎

4.0
 心休まる映画体験と同時に「この映画をなるべく多く体に取り込もう」と緊張感を持って観入ってしまった。
 濱口竜介監督の『天国はまだ遠い』と勝手にリンクしたくなる小川あんさん演じる主人公は幽霊のように世界を浮遊して、監督のアバターとして人と人をくっ付け、心が弱っている人を見捨てない。大きな目が印象的。時にその視線に暴力性を感じる人さえいる。
 杉田監督は、日当たりの良い空間、風通しの良い空間、人と人とが初めて出会う空間を作るのが世界一上手い監督だと思った。『春原さんのうた』の続編としても広がる杉田作品ユニバース。癒される映画。【記録】
こなつ

こなつの感想・評価

3.8
「春原さんのうた」の杉田協士監督の長編4作目にして、12年ぶりとなるオリジナル作品。

多くを語らず観客に理解を委ねるような物語の流れは、静かでまるで日常を繋ぎ合わせたような作品。好みが分かれそうだが、決して私は嫌いではない。どこまで理解できたかわからないけれど、自分なりに解釈しながら物語を追っていた。

書店員として働く25歳の春は、ベンチに座っている雪子の顔に浮かぶ悲しみを見過ごせず道を尋ねるふりをして声を掛ける。その一方で春は剛という男性を尾行しながらその様子を確かめる日々を過ごしていた。春は子供の頃、街で見かけた雪子や剛に声を掛けた過去があった。3人のそれぞれの関係が動き始めると同時に、春自身が抱える母への思いや悲しみに向き合っていく。

街で知らない人に声を掛けるのは勇気がいる。普通の人はたとえ相手が辛そうでも躊躇する。それなのに春は雪子と剛に子供の頃声を掛けていた。剛が尾行に気付き、春を訪ねてきた時、「中学生の時、ホームで」そう言う春の言葉に泣き出す剛。それだけで剛がその時抱えていた苦しみがわかる。ワークショップに通う春が寸劇で自分と母親のことを演じていた。母親役だった人をじっと見つめて不審がられる。母親への思い、大きな葛藤、、花を抱えて雪子の家に行く途中、車が多く行き交う歩道に佇み、春は何を考えていたのか、、ラストの雪子が春に向かって発した言葉にハッとする。誰かがそっと寄り添ってくれるなら、人はまだ生きていけるのかもしれない。

自分の解釈がもしかしたら違うかもしれないと不安に思いながら、もっと細かいところまで感じられるように再度観てみたい気がする。台詞という台詞もなく、春や雪子や剛のプロフィールも全くわからないけれど、心の奥深くに何かが残った。不思議な感覚だった。

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