植民地時代からの独立と革命の50年のペルーの歴史。
基礎知識が乏しかったが、混乱の時代が映し出されていた。共産主義軍事独裁政権、があったんだなあ。
膨大な映画やドラマや報道映像が引用されていて面白かった。

植民地時代から独立を経てこの50年のペルーにおける改革と革命に関するドキュメンタリー映画

ペルーの歴史を知るキッカケになる作品
庶民による革命なら結果は違っていたのかも。

前半は前日の疲れがあり少し寝てしまったが、肝心のベラスコ将軍からは寝ずに鑑賞。
将軍自ら先住民や農民の側に立ち、農地改革や先住民に選挙権を与えてと革命を起こすも急進的で上手く運ばずに失脚、その後のペルー政権は汚職等もあり今も混乱の最中にある。
今もベラスコ大統領の評価は二分されているそうだ。
ベラスコの後に大統領となったモラレスはベラスコ時代に制作された映画やドキュメンタリーを燃やして抹消しようとしたがご本人は記憶にないという。。

単に農業だけでなく工場とセットになったサトウキビ、農民を農園主から解放しただけでは済まないというのもネックだったのかも。

トークで日本人契約移住と排日感情をサラッと言及。

たらればになるもののスペインの長きに渡る植民地時代がなければどんな国になっていたんだろう。
と共産化を嫌うアメリカが存在しなかったら？

眠いのでまたレビュー書き直します

私自身がペルーの農村地域を約一ヶ月ほど滞在していたこともあって、とても興味深くこの作品を観た。

日本という国から見てもこの作品から考えさせられることは大きいのではないだろうか。

と言いながら、まず正規軍が左派革命を起こして大地主たちから農民に土地を解放する… というところから、日本では想像もつかない歴史の流れかもしれないが… 。

しかし次々と紡ぎ出される映像に釘付けになってしまうのは、それによって巻き起こったその後の現実、ベラスコ政権以降の賛否、現代のペルー社会の問題に大きく繋がることもまざまざと映し出しているから。

富の分配。
…本来ならどんな国でも、権力者がそれを独り占めするようなシステムであってはいけないはずで。

けれど現状そうであった場合、ベラスコのように強制的にそれまでの大地主から土地を接収して、農民層にそれを還すと、どうなるのか。
例えそれによって農民たちやかつて地主に仕えた貧困層からの評価が高くても、ベラスコ政権の反動で自由を奪われたり文化的活動への制限などが生まれてしまったことについて、どう考えればいいのだろう。（この作品でアーカイブ映像として多くの古いペルー映画が使われているが、それらは作中でも言われている通り、ベラスコ政権以降、厳しくなった検閲によってほとんどが廃棄されたものの、奇跡的な生き残りだ。）

やはり、人間というものは常に愚かで、一夜にしてすべてが良い社会になんか、変わらないのだろうか。けれども、少しずつ…少しずつならば、良くなっていくかもしれないとも思える。

この作品は、一筋縄ではいかないペルー社会の歴史を垣間見れるのはもちろん、そこから今の自分たちが生きている社会を考え直すことにつながる仕組みになっている。

だからこそペルー国内でもドキュメンタリー映画としては過去最高の観客動員数となったのだろう。

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