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Eephus(原題)
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『Eephus(原題)』に投稿された感想・評価

sonozy
4.5
ニューイングランドの小さな町にある取り壊しが決まった野球場Soldiers Field。
球場に愛着のある2つのオッサンチーム、青のRiverdogsと赤のAdler's Paintが、朝から暗くなるまで最後のゲームを行う1日を捉えた作品。

タイトルの「Eephus(イーファス)」は、野球用語で、打者を惑わせる「山なりの超スローボール」。

それなりに真剣にプレーし、試合は接戦で進むものの、遅刻してギリギリ打席に間に合う選手、ビールを飲み過ぎるピッチャー、途中で抜けちゃうリーダー...など、個性豊かなメンバーたちの交わす冗談、言い争い...細部の面白さ。まったりしたこの場の雰囲気がいいんです。

長年スコアラーをやってるオッサンはネット裏の定位置に。観客はごくわずか。ピザ売りの車も来たり、地元のラジオが流れたり。

元メジャーリーガーもいるようですが、全員無名のインディペンデントな俳優さんたち。ナレーションをフレデリック・ワイズマンが担当してます。

トム・ウェイツの♪「Ol' 55(オール55)」が流れるエンディングも最高。
じわりと沁みる名作でした。

https://www.eephusfilm.com/
4.7
取り壊しの決まった球場でおじさん達が野球の試合をするお話

噂には聞いていた通り本当におじさん達が野球をするだけの映画で笑ってしまったし、しかも滅茶苦茶面白くて驚いている。登場人物一人一人の背景とか思惑のようなドラマ的な展開・要素は何も無く合間にベンチでの会話を挟みながら試合が進行していく様をただ眺め続ける。試合と言ってもスローペースでグダグダしており、ドラマ的な要素も無いため「どのチームが勝つのか」のような試合結果の期待も無ければ試合中の心熱くなるような展開も特に無い。(というより、そもそもスコアボードが提示されていない?)
野球の試合を主軸に置いた映画にも関わらず試合を主軸に置いていないという本末転倒な構成となっているのだが、それが映画を際立たせている。「取り壊しの決まった球場でおじさん達が野球の試合をする」ことそれ自体が映画的であり、批評的でもある。日が暮れ始めてもダラダラと続いていく試合は取り壊しという「終わり」への無言の抗議であり、確定した「終わり」に向かって突き進む時間の中で「終わらせたくない」気持ちが野球の試合として表れる。閉じられた球場の場を観客席や網越しに眺めながら会話をする子供達の姿は外部を示唆しており、外部に出ていくことを拒んでひたすら内側に閉じこもりながら男達は野球の試合を続ける……

その結果辿り着くラストは素晴らしいとしか言いようがなく、ある場面での長回しに映された花火の光に照らされる横顔と影を見て感動してしまった。
5.0
【おじさんたちの夜まで草野球】
カンヌ国際映画祭監督週間で評判となっていた草野球映画『Eephus』を観た。雰囲気がリチャード・リンクレイターっぽいなと思っていたのだが、想像以上に変化球な作品でまさしくタイトル通りイーファスピッチ(スローボール)な大傑作であった。

おじさんたちが何の変哲もない球場に集まり試合を始める。草野球だからグダグダであり、ボールを打ってもヨロヨロとした足取りで塁を目指す。そんな足取りではアウトだろうと思っても、意外と進塁できてしまう。デッドボールやエラーもちょくちょくはっせいするが、「大丈夫か?」の一言で処理される。おじさんたちは、自分の番が来るまで酒やおつまみを嗜みながら待つ。そこへ、ご近所さんが「おう、やっとるか?」と声をかけに来る。時には、「おい、お前用事忘れてねぇか?迎えに来てやったで」と別のおじさんが乱入し、帰る場面もある。だが、人数が変わっても何も影響がないかのように試合が続行されていく。あれ?と我々は思うだろう。明日には取り壊されるんだよね、この球場は?と。来週も行われそうなぐらい牧歌的な試合が延々と繰り返されるのだ。

本作が興味深いのは、草野球の試合に映画が集中しているところにある。取り壊しの決まった球場での最後の試合となれば、回想で登場人物の想い出が語られたり、感傷的な気持ちになりながら試合に打ち込むところが映されるであろう。だが、映画はそれを徹底的に回避しており、ひたすら他愛もない話をしながらいつも通りの草野球に打ち込む男たちの運動が描かれている。そして、一見するとグダグダな試合なのだが、全てがバキバキに決まったマスターショットとして捉えられている。そのため、撮影をしたことある人ならギョッとする長回しがあり油断ができない。

たとえば、遅れてやってくるおじさんがいる。「おい、てめぇの番だぞ、急げ!」と発破かけられ、彼はバットを受け取りホームベースに立つ。間髪入れずに球が飛んできて、それを打つ。そして一塁へ足を運ぼうとするのだが、ズサーっと転んでしまう。この一連の運動がシームレスに無駄なく画に収まっているのだ。何回撮り直したんだと思うほどに洗練された場面で驚かされる。

実は今回、長編初監督を務めたカーソン・ランドは『ハム・オン・ライ』や『Topology of Sirens』の撮影監督だったのである。これを聞いて納得した。そして、The Hollywood Reporterによれば、本作はジョン・フォードを意識した撮影にしているとのこと。ジョン・フォードといえば、群れと空間の関係性を意識する監督だけに、野球映画の撮影に応用するのは確かにと思いつつ、撮影監督じゃないと出てこない発想だなとその視点の慧眼さに感銘を受けた。