「死刑台のエレベーター」「地下鉄のザジ」などで知られるフランス・ヌーベルバーグの先駆者ルイ・マルがアメリカで初めて撮った作品。舞台となるのは1917年のニューオリンズのストーリヴィルの娼館。

そこで娼婦の子に生まれた少女ヴァイオレットがたどる数奇な運命を映し出す。少女売春という禁断のテーマを扱っているが、人類最古の職業を決して汚れたものとしては描いていない。

だが公開当時に話題となったのは映画の内容よりも主役を演じた子役のことだった。映画の内容と彼女のルックスから子役という言葉に違和感を持つ人もいると思うが、映画の中で12歳の娼婦を演じて世界中でセンセーショナルな話題となったブルック・シールズは、実年齢では当時11歳。日本でいえば小学5年生という立派な子供だ。

日本公開時、私は中学生だったが自分より年下の女の子が娼婦を演じていることと、そのあまりの妖艶さと可愛らしさに衝撃を受け、いっぺんに彼女の虜になってしまった😅

スーザン・サランドン演じる母は娼婦、その母もまた娼婦という家系に生まれた彼女にとって自分が娼婦になることは必然だと感じていたのだろう。その屈託のない姿は不思議とスキャンダラスな感じはなく、微塵の暗さもない😊

娼館の中での生活しか知らない彼女は、その世界の中に喜びを見つけ向上心も芽生えていく。その姿を現代の視点から悲劇的だと感じる人もいると思うが、少なくともその時の彼女からは、その様な様子は一切見受けられない。

〝12歳の娼婦〟という響きから不幸な境遇に苦しむ涙ぐましいストーリーを想像するかもしれないが、本作はむしろ妖艶な美少女に翻弄される哀しい男の物語なのである😅



〈余談ですが〉
この映画の〝ルック〟即ちビジュアルトーンの元になったのは1970年に出版された「ストーリヴィル・ポートレイツ」という一冊の写真集だが、そこに掲載された写真とはある写真家が1912年ごろに撮った娼婦たちの姿を収めたものだ。今から110年以上も前にカメラに向かって微笑むあどけない顔をした少女たちがこの映画のヴァイオレットの原型だろう。

この写真家こそアーネスト・ジェームズ・ベロック。この映画の中でキース・キャラダインが演じた哀しき写真家ベロックのモデルである😊

• #子どもが主役

ブルック・シールズは当時12歳だそうですが、絶世の美少女という言葉がよく似合っていました。青い珊瑚礁の方がさらに綺麗ですが、この時点ですでに完成されていました。

12歳で娼婦の役をすると、マセそうな気がしますが、私生活に影響があったのか気になります。
しかも思春期であろう時にフルヌードで演技するのはすごいですね。

全体的に明るいので、暗い気分にはならなかったですが、ラストはちょっと考えさせる展開でした。大人と子供の狭間に生きる役が多いみたいですね。

でっかい売春宿で産まれ育った少女のおませで切ない恋愛物語。
母も売春婦で自分も同じ道を辿るが、売春するのが当たり前の感覚なので、そこに悲壮感はゼロの少女ブルック・シールズがとにかく美しい。
かなり昔の映画だけどあまり古臭さは感じないのはブルック・シールズが美しいからなのか君こそ真のプリティーウーマン。
「少女売春」がある意味テーマなので今の時代では完全にアウトやね💦