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バーバリアン狂騒曲
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『バーバリアン狂騒曲』に投稿された感想・評価

Omizu
3.8
難民映画祭2025にてオンライン鑑賞。『ビフォア・サンライズ』などの俳優ジュリー・デルピーの監督作品。

ウクライナ難民を迎えるつもりが、来たのはシリア難民だった。そこから始まる村の人々の騒動を描くブラック・コメディ。非常によく出来ていた。

ウクライナならいいがシリアは嫌だという奥底にあるヨーロッパ人の差別意識が暴走していく。表面上は取り繕いながらも、というのがまたイヤーな感じ。

難民を受け入れることの大変さ、こう言ってしまうと凡庸なテーマだが、人種や宗教差別というのも交え見事なブラック・コメディに消化している。

デルピーがこんなに映画を撮るのが上手いとは。俳優だけあってキャラクターを上手く転がせているし、脚本もうまい。

こういう複雑な問題をコメディとして、しかも一線のキャストを使ってとれるフランスはやはりすごい。
T
3.8
ウクライナ人難民を受け入れることになったフランスの小さな村。概ね賛同されていたが、ウクライナ人ではなくシリア人難民が来るとわかると村人の意見はたちまち割れてしまう。

ケン・ローチ『オールドオーク』に通じる作品だが、よりブラックコメディに寄って戯画化されていて、笑って泣けるエンタメ映画に仕上げた。デフォルメがキツいという批判もあるがそれは意図的なもので、風刺劇として「お勉強」的にならないように配慮された娯楽作だ。

同じ難民なのに出身地で意見を変えてしまうことで差別心を浮き彫りにした設定がよくできている。差別的な男を絶対悪として罰する勧善懲悪にしてないところもいい。人道的なジョエルさえ、暴走しているように描いているし、肝心のシリア人一家も聖人君子には仕立てない。

拙いところもあるが、肩肘張らずに見られる良作。下ネタもあるが学校で見せたらいいと思う。

【参照】

«Les barbares»: cette absurde envie de sauver le monde
https://www.ledevoir.com/culture/cinema/892126/barbares-cette-absurde-envie-sauver-monde

>どの登場人物に対しても、ある種の温かいまなざしを保とうと努めました。あまりにも極端な戯画にはせず、それでいて十分なユーモアは残す。そのために、少しだけ誇張して描いています。

>たくさんのシリア人にオーディションを受けてもらいましたが、何人も出演を断ったんです。というのも、バッシャール(・アサド)を批判するような内容の映画に出ることで、自分たちの家族が危険にさらされるのではないかと恐れていたからです。

>少女役と少年役については、彼らを守るため、エンドロールには姓を記載しませんでした。

>私は個人的には、ジョエルよりずっとシニカルな人間です。そんなことは徒労に終わると分かっています。でも同時に、完全なシニシストにはなりたくもない。その思いがあったから、この映画を作ったんです。
グル
3.5
【笑ってもイイ】

第20回難民映画祭を機にオンライン鑑賞。
本来はコメディリリーフが笑えるのでしょうが、現実がそれを超えてくるために胸が痛くなりました。
一方、途中でリタイアしかねない題材を上手くコメディに落とし込んで一本にまとめている手腕には拍手👏。

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