スイスの郊外にある実家で、夫マルクスと子供たちと暮らすカレンは、妹ユーレ一家を招いてマルクスの誕生日を祝う家族の集いを開く。一見すると牧歌的なこの家は、カレンとユーレ姉妹にとって、自殺した父や亡くなった母との間に生じた複雑な感情が渦巻く場所でもあった。子供時代の思い出が詰まった家で、姉妹は家族に対する姿勢や、亡き母親にまつわる暗い記憶からくる長年のわだかまりを抱え、緊張感が高まっていく。さらに、マルクスと親密な関係にある近所の女性リヴの存在や、子供たちの間に起きる予期せぬ衝突が、家族間の均衡を崩していくが……。