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『オデュッセイア』に投稿された感想・評価

Netflix by Paramountにて視聴。
小さい頃に見た記憶がありますが、非常に面白かった記憶があります。
実家の昔あったIMAX 4D テレビという小さい画面ながらもノーラン監督のスクリーンプレイには幼いながらも感動しました。出てくる大道具たちも今ではCGも使わず、AIに丸投げなのですが、実写だと知り驚きました。
そして、トムホラやパティンソンがとにかく若い!お二人も今では一方はカリフォルニア州知事、一方は下院議員のイメージしかないですが、こんな時代もあったと思うと感慨深いです。
このレビューを書きながらもう一度ノーランに触れてみたくなったので、来週から始まるノーラン・レトロスペクティヴの32Kリマスター上映を続新文芸座に見に行こうと思います。
フィルマのキャストにミア・ゴスが入ってない…
※本レビューはネタバレ無しです。鑑賞前の予習用としてご覧ください。

クリストファー・ノーランが、人類最古の冒険譚に挑みます。公開を前に、この組み合わせの意味を改めて考えると、胸が高まります。『メメント』で物語の時系列を逆行して語り、『インターステラー』で宇宙の深淵へ潜り込み、『オッペンハイマー』で一人の人間の内側に核爆弾を爆発させてきた監督です。ノーランの映画には、巨大なスケールと人間の孤独が同居しています。ホメーロスの『オデュッセイア』は、まさにその二つを3000年前から抱えてきた物語です。十年戦争を生き抜いた英雄が、さらに十年をかけて故郷へ帰ろうとする。その旅路は壮大な冒険でありながら、根本では「家とは何か、自分とは何者か」を問い続ける非常に内省的な旅でもあります。

マット・デイモンがオデュッセウスを演じると聞けば、その説得力に思わず納得してしまいます。『マーシャン(邦題:オデッセイ)』で一人火星に取り残されながらも知恵と粘りで生還した姿、『グッド・ウィル・ハンティング』で見せた感情を抑えながらも滲み出る傷の深さ、これらはすべてオデュッセウスが持つ資質と重なります。賢くて、したたかで、しかし心のどこかに喪失を抱えている男です。トム・ホランドは若き息子テーレマコスを担うと考えれば、父の不在を生きてきた青年の焦燥が彼の持ち前の繊細さで丁寧に描かれることが期待できます。『スパイダーマン』シリーズで示してきた、等身大の迷いと覚悟の演技はこの役にこそ活きるはずです。アン・ハサウェイは忠節の妻ペーネロペーを演じます。夫の帰還を20年待ち続ける女性の強さと孤独に、その知性と艶で深みを与えることでしょう。

ノーランが最も得意とするのは、観客に「時間と空間の感覚を失わせること」です。オデュッセウスの旅は、直線では語れません。嵐に流され、幻惑され、神々の思惑に翻弄されながら、主人公自身もどこにいるのか分からなくなっていく物語です。この構造は、ノーランが非線形の語り口で描いてきたテーマとほとんど一致しています。キュクロープスとの格闘、セイレーンの歌声、冥界への降下、これらの神話的な場面がどのような映像言語で刻まれるのか、想像するだけで興奮します。3000年の時を越えた叙事詩が、21世紀の映像作家の手によってどのような姿で蘇るのか、2026年9月が今から待ち遠しくてなりません。

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