映画の冒頭に「それはイェール大学で起きた (It Happened at Yale)」と掲示され、撮影の多くも実際にイェール大学で行われている。アメリカの大学街の雰囲気が切りとられているのは、この作品の魅力のひとつ。もっとも大学教授・講師・博士課程学生たちの人物描写はかなりご都合主義的で、あまり実態を写しているとはいえない。大袈裟な音楽の使い方も、作為的すぎる脚本も、みてるとだんだん辟易してくる。カメラも、幾度か告発の舞台となるダイナーを筆頭に、ときとして印象的なショットがありはするが、とくにどうということはない。