バンド結成60周年を記念し初の4K映像化＆劇場公開、新宿は1回限りの上映に行ってきた。
初老のおやじばっか(自分も？)、まぁこうなるか。

最初にジョン・デンスモア、ロビー・クリーガーほかの新録 ♪ライダーズ・オン・ザ・ストーム。ただ映画でも言ってたけど、彼が居ないとThe Doorsは成り立たない。
本編は一度DVDで観てるけど、やっぱり大画面と音量は違う。初めて観た感覚。

自分に自信が持てず後ろを向いて歌っていた若者が、リザード・キングになって、ジンボと化し、亡くなるまでの54ヶ月。

政治家か犯罪者しか注目されない。

ジム・モリソン、リアルタイムで知らないだけに、Live映像を見て、後半のテンションの上げ方、迫力が半端ない。ハマれば神掛かったパフォーマンス、ほんとかっこいい。それだけにアルコールとドラッグに溺れる姿が何とも空しい。周りも大変だっただろう。
（彼のトラブルの原因である絶望感は、人生を生きていくうえで必要な孤独感とうまく付き合う資質に欠けている境界性人格障害と言われている。）

朝から1st、2nd、Bestと聴いてきて、観た帰りにまた聴いたら、すごく沁みた。
💿L.A. WOMANも聴きたくなった。

ジム・モリソンの才能とジャンキー的行動と、当時の社会情勢の暗い部分
映像はきれいで見やすかった

バンド結成60周年4Kリマスターを劇場で鑑賞
冒頭に存命のギタリスト ロビーとドラマー ジョンのインタビューとゲストミュージシャンを交えたセッション映像あり

活動54ヶ月で音楽界にかなりのインパクトを残し多大な影響を与えたTHE DOORS
生まれながらに名声を得る準備が出来ていたというボーカル ジムモリソンの圧倒的なカリスマ性で瞬く間にスターダムにのし上がるが、セルフプロデュースで作り上げたスター像と普段の自分の境界線がなくなりドラッグと酒で次第に壊れていく

バンド内の分裂とパフォーマンスとキャラありきで曲をまともに聴かない客に苛立つジムモリソン
自らが招いたこととはいえ、どんどん人気が出て休むこともできず深酒も辞められず破滅に向かっていく様はあまりにも悲しい

復活を遂げたブルース路線も良いが、メンバーのジャズ フラメンコ ブルースというルーツから生み出されるサイケデリックな初期が特に好き

本編が82分とコンパクトなためやや駆け足でバンドのヒストリーを辿っていくが、楽曲 ルックス 生き様を含んだ全ての面でバンドのカッコさが凝縮されている
「燃えてすらいなければ燃え尽きることさえ出来ない」というラストのメッセージがこの作品のテーマだと思う
ナレーションはジョニーデップが担当