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スイートハート
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目次

スイートハートの作品紹介

スイートハートのあらすじ

マルゲリータ・スパンピナート監督の長編デビュー作は、今どきの少年がシチリアの古い家で暮らす叔母のもとで過ごす一夏を描く、ユーモアたっぷりの心温まるドラマ。ニコはテクノロジーに囲まれた世界で育った生意気な子ども。ある夏、彼は独り暮らしの高齢の叔母のもとで過ごすことを余儀なくされる。叔母は非常に信心深く気難しい女性で、Wi-Fiも家電も一切なく、時間の流れから切り離された世界に暮らす。互いに正反対な2人の暮らし方や考え方がぶつかり合うが、やがて互いに深い絆を少しずつ育んでいく。

スイートハートの監督

マルゲリータ・スパンピナート

原題
Gioia mia/Sweetheart
製作年
2025年
製作国・地域
イタリア
上映時間
93分
ジャンル
ドラマ

『スイートハート』に投稿された感想・評価

Stando
4.0
イタリア映画祭2026、13本目

今年のイタリア映画祭で観た作品の中でも、かなり好きな一本だった。とても静かな映画。でも、その静けさが空っぽではない。西シチリアの空気や、古い家の時間や、人が誰かと一緒に過ごす感覚を、ずっと静かに映している。その感じが、自分にはすごく心地よかった。

スマートフォンと一緒に生きている現代の少年が、時間の止まったような古い家で、叔母と暮らすことになる。田舎は温かい、現代は冷たい、みたいな単純な話ではなくて、ただ違う時間を生きてきた二人が、少しずつ同じ空気を共有していく。

その距離の変化も、ほとんど説明されない。食卓の時間、家の沈黙、しわだらけの手。そういう細かいものだけで、関係が少しずつ変わっていく。世代間ギャップとか、そういう言葉自体がどうでもよくなってくる。

アウローラ・クワットロッキが本当に素晴らしかった。演技というより、その土地で長く生きてきた時間そのものを身体に持っている感じがする。あの目線とか、歩き方とか、黙って座っている姿だけで、この映画の空気が全部成立していた。

最近、雰囲気だけで成立させようとする映画もたくさん観てきた。でもこの作品には、ちゃんと感情が存在していたと思う。
おの
3.4
イタリア映画祭で鑑賞。シチリアの田舎で暮らすおばあさんとその甥の息子が過ごす一夏を描いたヒューマンドラマ。
話の流れはどこか気だるい感じで、主人公たちや街や住む人たちが感じている感覚に近いリズムにしてある感じがした。大切なものの喪失に打ちひしがれながら、少しずつ生活に戻っていく姿をゆっくり描いてる。
宗教に熱心で、規律を大事にしていて、少しお節介すぎて、イタリアの南の方の文化や雰囲気がとてもわかる作品。
甥の子供を預かった年老いた叔母。

長いこと田舎暮らしを続けてきた叔母にとってはスマホを弄るのは煩わしいし、食べ物も合わないしでああ言えばこう言うのの繰り返し。

つまらない環境で言うこと聞かない少年との世代間ギャップが鮮明に映る…

少年は強い喪失感を抱え、叔母は長いこと蓋をしてきた辛い過去から、双方から閉塞感が滲んでくる。

少年にとって田舎暮らしの中での出会いや叔母の悲しみを目の当たりにしたことで、心境変化が垣間見えた。

過去の辛さを乗り越えて、目の前の今を大切に希望を映しだすようなラストは素晴らしい。

喪失感からの再生と人としての成長を描く作品。

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