9秒間の快楽が子供に60年間の苦労を強いることになる

記録

わたしは娘を・・・食べたいくらいに、愛している。

口を利けない娘を溺愛する馬肉屋の父が、娘の初潮の血をレイプと間違え、娘とさっきまで一緒に居た男をぬち殺そうとする話。

VHSにて正規鑑賞。
ギャスパー・ノエという大物ながらDVDは超絶希少、VHSはあまり出回らない(し、そもそもVHSという媒体で映画を鑑賞している人間自体がごく少数)ということで正規の鑑賞難易度がかなり高めの作品。

あらすじから既に暴力性と偏愛が強い内容だけども、これの監督がギャスパー・ノエなんだから更に濃い内容になる...。

と、思ったけども初期短編(中編)というのと、若さゆえの雑っぽさみたいなのがあって「アレックス」や「エンター・ザ・ボイド」とか王道のあたりと比較するとそれなりにカロリー低めに作られてる。

冒頭から馬の解体と人間の出産シーン(ガチ)、そして馬肉を頬張る、目元を映さない(皿の乗った肉とそれを食べる人の口元だけの)カット。

序盤に出た「ATTENTION!!」もそうだけど、時の経過を表す「74年」「75年」の’’ブオン’’と言った音(演出)がノエっぽさ半端なし。
時の経過を表してているわりに、途中から(3～4年ほど)ずっと肉を切っているだけのカットなのがセンス溢れまくってて最高に好き。

ストーリーに対しては短いがゆえ特にレビューとして語れる事はないのだけど、演出の心地よさや「赤」の使い方が素晴らしい。
続編も楽しみだけど楽しみだからこそまだ積み積みしちゃうかも～～～～

視聴 2025年1月20日

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