【名作を観ようシリーズNo.97】

《人はぶつかり合う。人は人を傷つける。それでも、人は人を愛していく。》

クリント・イーストウッド監督の名作”ミリオンダラー・ベイビー〟で脚本を担当したポール・ハギスが監督で描く、ロサンゼルスを舞台にしたアメリカの光と闇。
どうしてこの作品のソフトを所有してるのか、自分でもわからない…
おそらくアカデミー賞作品賞を受賞した作品だからかなぁ…🤔
一度鑑賞してるはずだけど、内容は全く憶えていない。だから観てみよう…
ソフト所有で再鑑賞作品。

2001.9.11の数年後の作品だけあって、人種問題がテーマの群像劇。人種での偏見、差別…。
たしかに9.11直後、世界中のアラブ系の人々はアラブ人＝テロリストという偏見にかなり苦しんだ。
この作品でも、アラブ人ではなくペルシア人なのに”ウサマ〟と呼ばれるシーンが印象に残る。

ただ、日本人の自分にはあまりピンとこない。
人々の繋がり方にリアリティがないし、描き方も感傷的すぎる。
音楽の使い方もあざとい（苦笑）
う〜ん、最後まで感情移入できず…
だから、内容を憶えていないんだと納得。
当時のアメリカではナーバスなテーマだったから、評価されたのだろうか…
本命だった”ブロークバック・マウンテン〟を抑えてのアカデミー賞作品賞⁉︎
そういえば”ブロークバック・マウンテン〟はソフト所有しているけど、まだ未鑑賞。ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールのダブル主演で愛を描いた傑作と名高い。
この機会に観てみよう！

第78回アカデミー賞作品賞受賞。

この作品は良かったなぁ。

8つの関連し合ったエピソードからなる群像劇として心揺さぶるクライマックスへの加速感と完成度は随一✨

これはポールハギスの脚本の素晴らしさに尽きる。

ロサンゼルスで生きている様々な人間の日常の中で人種問題の根の深さ、偏見から訪れる恐怖、善悪割り切れない人間性の複雑さが見終わった後も心に残り続ける。

マットディロンがリアルでいい。

この年は「ブロークバックマウンテン」と接っていたが（監督賞はアンリーで受賞）アカデミー会員の保守層が同性愛作品に乗り切らず、こちらに流れたという説があるが真実はわからない。

とにかく素晴らしい群像劇だと思う。

「クラッシュ」
原題「Crash」
2006/2/11公開 アメリカ作品 2018-176
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
2006年第78回 アカデミー賞作品賞

クリスマスを間近に控えたロサンゼルスで発生した1つの交通事故を起点に、多民族国家であるアメリカで暮らす様々な人々を取り巻く差別、偏見、憎悪、そして繋がりを描いているのですが、サンドラ・ブロックやマット・ディロンなど数人のビックネームの俳優陣が、微妙な役どころの芝居を見事に演じ切ってくれています。
５，６人のオムニバスが出来そうなくらいの複数のエピソードが、同じ時間軸で並行して進んでいきますが、それぞれの物語が絡み合っていく様は正に絶妙です。
締め付けられるような想いと胸をなでおろす描写の連続で、凝縮され緻密に練りこまれた感のある脚本には圧巻の一言ですね。

「ミリオンダラー・ベイビー」の製作・脚本でアカデミー賞にノミネートされたTV界のベテラン、ポール・ハギスの監督デビュー作。現代のロサンゼルスを舞台に、黒人刑事、ベテラン警官、新進政治家、TV演出家、雑貨店主人などさまざまな階層、さまざまな人種の人々の生活が交錯していく。脚本に惚れ込んだサンドラ・ブロックや、ドン・チードル、マット・ディロンら豪華キャストが、運命に翻弄（ほんろう）される現代人の怒りや孤独や悲しみ、喜びや救いを見事に表現する。

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