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銃殺
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『銃殺』に投稿された感想・評価

1月14日はジョセフ・ロージー監督の生誕日に当たります。
存命ならば今日で109歳に。

50年代のアメリカで熾烈を極めた赤狩りはロージーをイギリス亡命へと追いやり、彼はその怒りと反骨精神をバネに問題作を次々と発表。

その代表作のひとつに挙げられるのが戦場の不条理を描いた『銃殺』であり、
イギリス時代のロージーと4度に渡ってコンビを組んだ名優ダーク・ボガードは『召使』に引き続いて本作が2度目の出演となります。

かつてロージーがアメリカ時代に監督した長編デビュー作『緑色の髪の少年』は痛烈な反戦映画でありましたが、
本作も直接的な交戦を描くことなく、実際の凄惨なスチール写真を交えながら脱走兵ハンプの軍法裁判を通して
戦争の偽善と虚無を我々の前に暴き出します。

舞台はWW1、降りしきる雨によって一面泥に覆われたイギリス軍駐屯地。
脱走兵は基本的に銃殺刑という通例の中、茶番とも云える裁判劇で雄弁に弁護するハーグリーヴズ大尉をボガードが好演します。
戦場での辛い経験が積み重なったある日、帰郷本能によって区域外をフラフラ歩いていたというハンプ。

3年もの間、己の命を省みず国の為に尽くしたとしても、たった一度の失態で脱走兵と見なされ、仲間の手で銃殺刑に処されるという不条理。
戦争という非人道的な行為の本質を抉り出したロージーは本作に皮肉を込めて『King & Country』と名付けています。

それは前述通りロージーもかつてマッカーシズムという国と世論の風潮によって祖国から淘汰された一人であり、
劇中でドブネズミが兵士たちにジワジワいたぶられる裁判シーンはハンプを介したロージー自身の投影でもあります。

また神への不信も巧みな演出で描かれており、ロージーのエッジな作風は社会の矛盾を痛烈に告発する気概に満ちているのです。
TS

TSの感想・評価

3.3
【タイトルが最早超ネタバレ】
ーーーーーーーーーーーー
監督:ジョセフ・ロージー
製作国:イギリス
ジャンル:戦争
収録時間:86分
ーーーーーーーーーーーー
思いの外Mark数が少ない。第一次世界大戦の兵士を扱った戦争ドラマです。フィクションと思われますが、実際にこのような事は事実としてあったでしょう。
この邦題本当にナンセンスでして、ネタバレの全てを物語っています。まるでけしからんのですが、このタイトルに魅かれて借りてしまったのも事実。文句は垂れるものの、このタイトルでなければしばらくは出会うことはなかったでしょう。皮肉なものです。
したがって、タイトルで予想できますので申し上げますが、主人公が銃殺されるまでを描きます。しかもその理由が凄まじい。第一次世界大戦の劣悪さを物語っています。その理由に関しては流石に伏せておきましょう。こんなので銃殺されるなんてたまったものではありません。

第一次世界大戦の有名な戦法として塹壕戦が挙げられます。これは戦争映画の傑作『西部戦線異状なし』でも描かれていますが、穴を掘りながら攻めていく長期戦です。こんな劣悪な環境にずっといれば、身体もボロボロになりますが精神もボロボロになります。「シェルショック」という後遺症がそれを物語っています。
とかく、こんな環境で兵士がまともな精神でいられるはずがありません。そこのところを鋭くついているのが今作だなと感じられました。弁護士や仲間をつけて弁明しても到底判決は覆らない。そしてそれは覆ることもなく、淡々と銃殺されるに至るのです。非常に暗い映画です。望みなんてこれっぽっちもないという絶望的な映画です。

発掘良品でもなく、ある店にはあるかと思われます。戦争のコーナーにぽっつりあるかもしれませんので、興味のある方は是非。ただし戦争映画ですが、実際の戦争の描写はあまりございません。立て篭もる兵士たちの苦悩を描いた作品であります。
ジョセフ・ロージー監督の戦時裁判映画です。脚本はエヴァン・ジョーンズ。前作『召使』(1963年)に比肩する傑作。主演は引き続きダーク・ボガードです。

テーマは「個人を埋没させる集団の狂気」です。舞台は第一次世界大戦の戦場。脱走の罪で裁判にかけられるアーサー・ハンプ兵卒(トム・コートネイ)。その弁護を引き受けることになるチャールズ・ハーグリーヴズ大尉(ダーク・ボガード)。ハンプ兵卒は戦場で味方の手によって銃殺刑に処されてしまうのか?という話です。

ハンプ兵卒は非常に素直に脱走した理由を答えます。三年間戦場にいて怖くなったから。そりゃそうだよ。人間として当然ですよね。しかし、それが通用しない集団心理。これが怖い。ジョゼフ・ロージー監督も赤狩りを逃れてイギリスに逃れたので、その経験も背景にあるのでしょう。集団の狂気って本当に怖い。

キャラクター描写もとても良い。靴職人で口下手。上手いことが言えず、素直に答えるしかないハンプ兵卒。規則よりも正義を上に置くハーグリーヴズ大尉。この二人の個人が軍隊という集団に対峙した時の無力感と勇気。この対比がとてもよく描けています。

しかしなんと言ってもカメラワーク。前作『召使』でも見せたビシッと決まった一つの構図が移動して、次のビシッとした構図で止まる、そしてまた移動して三つ目のビシッとした構図。スゲえ!『召使』ではハンディカメラだったと思うのですが、これはカメラドリーかなあ。あれは撮影監督のダグラス・スローカムの技だったと思ってましたが、今回は違う撮影監督。たぶん、ジョセフ・ロージー監督自身の独自のディレクションなんですね。

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