ヘル・フロント 地獄の最前線の作品情報・感想・評価・動画配信

「ヘル・フロント 地獄の最前線」に投稿された感想・評価

ろっち

ろっちの感想・評価

3.6
最前線の話。
第一次世界大戦、イギリス軍はフランスの北部での塹壕でドイツ軍と至近距離での睨み合いが続いていた。死戦での恐怖と我慢の睨み合いによるストレスで、兵士、将校共に疲弊していた。そんな時に派遣されてきた若い将校ラーリーが着任して来る。そこからの色々……ってあらすじ。
面白かった。戦争アクションというより、将校達の苦悩、ストレス、などの心理的な話。観ててキツくなる。上からの理不尽な命令に従うしかなく、恐怖と緊張は限界まで来ている。コレが恐らくは戦争の現実なのでしょうね。
まぁ多くは語るまい(笑)
Mika

Mikaの感想・評価

4.2
『1917 命をかけた伝令』を観た後なので、あの伝令が向かった先にある最前線の状況を観ることに感慨がある。雰囲気も近い。

とんでもアクション大作みたいな邦題で敬遠していたが、実際はシリアスかつエモーショナルな戦争映画だった。

16歳のラーリーは年長の友人(姉の恋人)がいる中隊へ志願して行く。しかし、そこは最前線の塹壕で、50m先にはドイツ兵がいるのだ。兵士たちは精神を病んだり疲れ切っていて、得体の知れない食事を黙って食べているような状況。
一欠片の人情を保ってラーリーを迎えた隊の姿は、現実的に知るべき戦争の真実だった。
敵の塹壕に突撃して
無理やり敵兵を捕まえて
戻ってくる、すげえ作戦だな。
初めて聞いたわ。
so

soの感想・評価

3.5
戦場で浮きまくるエイサくんの育ちの良さと美しさ。最前線だけど静かな戦争映画で、苦悩して頭がおかしくなって、優しいおじさん達の存在がかえって辛い。手紙が全て届くのか心配。
miumiu

miumiuの感想・評価

4.1
ポール・ベタニー出演作を追いかけて鑑賞。
戦争もの苦手で先送りしていたけれど、『1917』を観た今ならいけるだろう! とやっと観た。

原題は『Journey’s End』 もとは舞台劇。
(日本のイベント上映でこの邦題になっていたのはビックリした。)
第一次大戦中の1918年、ドイツ軍からの攻撃がいつ始まるかわからない最前線に、数日置きに交代で留まる部隊の数日間を描く群像劇。

戦争もので戦闘シーンもあるけれど、メインは過酷な現場で追い詰められていく兵士たちの心理を描く内容で、いかにも舞台劇という感じだった。
B級っぽい副題に先入観持たずにぜひ観てほしい、良い役者を揃えた作品。
特に若き指揮官スタンホープ大尉(サム・クラフリン)の、前線の緊張感とプレッシャーで酒に溺れてしまう様子や、それでも部下を思い良い指揮官であろうとする姿が泣ける。
もう1人メインの人物は、新米将校ラーリー少尉(エイサ・バターフィールド)。
子役時代から活躍していて今も高校生役を演じるエイサ君、登場シーンからして
「こんな若くてピュアで未来ある子が最前線に来ちゃ駄目だよ…!」
と唖然としてしまう。

お目当てのポール・ベタニーは、スタンホープ大尉の副官、オズボーン中尉役。
年下の指揮官にも優しく分別ある振る舞いで的確な助言をし、仲間には「おじさん(Uncle)」と慕われる素敵な役だった。
(ポール・ベタニーが演じた役の中で1・2を争うほど好きな役かもしれない。助演ながら、本当に良い役…!)

他にも英国映画で印象的な脇役をよく演じているトビー・ジョーンズ、スティーヴン・グレアムらが出演、英国映画好きなら観て損はなし。

戦闘命令は下すのに自身は危険な目に遭わない上官にはうんざり… というのは、どこでもいつの時代でも同じだな…(毒)
そんな中、指揮官のスタンホープ大尉が、出撃する部下1人1人にギリギリまで声を掛けるシーンは胸が締めつけられる。

『1917』直後に観たこともあり、『1917』のあの大変な任務が戦場の日常的な一コマ、1917年のほんの1日に過ぎないこと、その後もまだまだ戦争は続いたんだ、ということも実感させられた。
そーだ

そーだの感想・評価

4.0
あぁ、辛い、悲しい。

こういうのを観て一人でも戦争なんて、
殺し合いなんてしてはダメだと思ってくれたらと願う。

前線の、小さな、狭い塹壕の中だけの、
ワンシチュエーションの物語。

主人公は新しく着任した少尉かと思わせておいて、
実はこの友人の、もう3年も前線で戦っている大尉。

あんな中にいては確かに飲まなきゃならないほど
精神を保っていられないだろう。

戦争の中では、
そこに配属されたらまず生きて帰れないという場所、
その作戦に参加したら、いや、参加させられたら、
死を覚悟しなければならない、まず生きて帰れない、
国が勝つためにはお前が犠牲になって遂行することが
必要なんだ、という作戦が存在する。

全体のための個の犠牲。
しかも、その個には犠牲になるかどうかの
選択権は与えられない。どうだろう?
そんな状況に身を置くことが出来るだろうか?

人類は、戦争ではこんな事が起きたこと、
今でも状況がそうなれば起きることを認識し、
すこしでも地球上から殺し合いがなくなればいいと、
切に思う。。。
第一次世界大戦のフランス領でドイツ軍との最前線の塹壕でいつ交戦するかギリギリの状態のイギリス軍のお話

「では、あと6分は作戦のことを忘れよう」
ワンコ

ワンコの感想・評価

4.0
戦争とは何か
この作品には戦争の大義は描かれない。
祖国のため。
民主主義のため。
こうしたものは描かれず、塹壕の中の兵士達の数日間の緊迫感や絶望に近い焦燥感と、そして結末を通して、逆に戦争とは何かということを問いかけているように感じられる。
むさ苦しい男達の中に送り込まれたラーリー少尉は、無垢な少年のような出で立ちで、戦いの違和感を際立たせる。
派手さはないが、戦争を別の視点で捉えた寡作だと思う。
戦争の真実を知る、と予告にあったけど結局何だったのか答えは自分の言葉で表せない

やっぱり戦争に対する恐怖の気持ちはどこの国でも変わらない

限界がないとでも思ったか
第一次大戦中西部戦線の英国軍塹壕を舞台に、大尉とその甥の兵士らがドイツ軍の総攻撃を受けるまでの4日間。殆ど戦闘シーンのない戦争映画。上官は既に独軍の攻撃計画を知っていて、ただその日を待っている。ウィスキーと紅茶を飲み、お抱えシェフ兵が作る食事を味わい、ベーコンやアプリコットや胡椒に拘り、会話劇が延々続く。といっても、彼らがやがて全滅することはわかってる。ただ待つことの憂鬱と死の気配が狭く薄暗い塹壕の中に充満する。
上流っぽいアクセントのサム・フランクリン、ポール・ベタニー、エイサ・バターフィールドやトビー・ジョーンズ、大尉たちの塹壕暮らしぶりが如何にも英国らしかった。ラグビーの話がちらっと出て来るようにブラザーフッド的なニュアンスも含まれる。そしてその日に迎え撃つしかできない不条理さ(知ってるなら退避すりゃいいのにそうはいかないんだろうね)。近代兵器VS騎士道みたいなナンセンス不条理も。たぶん元は舞台劇だと思うので最後まで地味な映画だが、塹壕でも外のシーンだけ開放感があるってのが皮肉。
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