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『愛の讃歌 エディット・ピアフの生涯』に投稿された感想・評価

3.5
‪「愛の讃歌 エディット・ピアフの生涯」‬

‪冒頭、第一世界大戦中の1915年12月19日。パリの舗道に1つの生命が産み落とされた。子猫、大道芸人、淫売宿、裏町、歌。今、彼女の波乱に満ちた生涯が写し出される…‬本作はギイ・カザリル監督によるフランスの偉大なシンガーであるエディット・ピアフの生涯を描いた最初のドラマで、07年にマリオン・コティヤール主演で映画化された作品とは違い、その歌声に感動する。この度、BD化され初見したが、ラストに涙を流す…。本作は冒頭から慌ただしくて道沿いで出産する女性を捉え始める描写から彼女の代表曲が流され彼女が育ってくる一連の過程が描写される。そこから父親が彼女を道端で歌わせ、大道芸を披露して金儲けする。後に父親と仲が悪くなり、姉妹で歌を歌い道場で金稼ぎし始めるも、高級娼婦たちが迷惑だと彼女たちに激怒するが、みかじめ料と言うことで、男性たちが彼女を守ると言う話で決着する。そして彼女らは男と体の関係を求め始める。さて、物語は第一次大戦のパリの舗道に生み落とされた赤子。彼女の名前はエディット。父は大道芸人で、彼女が小さい頃から手伝いをしている。母はリーナと言う。軈て、彼女は淫蕩な母親に捨てられてしまい、淫売宿に住み込む。だが、戦場から帰った父に引き取られ、道端で歌うようになる。彼女は大人顔負けの声質で、パフォーマンスする。裏町で歌いながら、生計を立てる…と簡単に説明するとこんな感じで、郷愁を誘う。とりわけ主演女優のブリジット・アリエルの芝居が凄すぎた。そんで、ミレイユ・マチューの歌声が素晴らしい。まだ未見の方はお勧めです。‬
フランスの偉大なシャンソン歌手エディット・ピアフのブレイク前夜までを描く伝記映画。原作はピアフの生涯の妹分シモーヌ・ベルト。監督は「華麗なる対決」(1971)のガイ・カサリル。

第一次世界大戦最中の1915年パリ。貧しい女が歩道で出産した女児はエディットと名付けられた。売春宿に預けられた彼女は9歳の頃に大道芸人の父親に引き取られ路上で唄を歌い始める。1931年、15歳になったエディット(ブリジット・アリエル)は父親の元を離れ、12歳の妹分シモーヌ(パスカル・クリストフ)と路上の歌で稼ぎながら二人で暮らし始めた。17歳での娘の出産と死別。そして1935年、底辺の暮らしを続けながら路上で歌うエディットを、シャンゼリゼ通りのキャバレー店主ルイ・ルプレが目に留めてスカウト。小柄な彼女に“ラ・モーム(小さな)・ピアフ(雀)”の芸名を付けステージに上げる。。。

「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」(2007)を観ようと手配していたら“その前に本作を観ておいたほうが良い”との助言が目に入ったので鑑賞。両作を観終えてみて、確かに本作を観ておかなければ同作をスムーズに理解できなかったと思う。

エディット・ピアフの過酷な生い立ちと人柄を知ると同時に、彼女とシモーヌのシスターフッド青春映画として良く出来ていて面白く観ることが出来た。

1930年代のパリは「巴里の屋根の下」(1930:ルネ・クレール監督)から始まるフランス詩的リアリズム映画でイメージを得ていた。本作はエディットの感情的なキャラクターも手伝って、当時の底辺層の生き様がさらに活き活きと描かれているように感じられた。

エディットとシモーヌの“二人で一人”という精神的分身関係は、依存やレズビアンとは違う女性性にしかない繋がりだと思う。このようなシスターフッドを以前に感じたのは「魔法少女まどか☆マギカ」か「少女革命ウテナ」だったろうか。

本作ではエディットの出生から彼女が21歳にして一躍脚光を浴びることになるABCホールコンサート(1937)のリハーサル風景までが描かれる。その後のドラマティックな人生が描かれないため本国では“全く物足りない”と不評を浴びたようだが、自分のようなエディット・ピアフを良く知らない者にとってはオリジンが丁寧に描写された良作だった。

ちなみに後の「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」は1959年ニューヨークコンサートの本番ステージから幕を開ける。本作と続けて観た時に巧い具合に繋げて観ることが出来た。

なお、本編で顔出しで歌っているシーンの歌唱はフランス人歌手ベティ・マーズによるもの。背景で劇伴として流れる歌はエディット・ピアフ本人の録音が用いられている。

※妹分シモーヌを演じたパスカル・クリストフ(当時17歳)について
見覚えのある名前だと思ったらヴァレリアン・ボロヴツィク監督の常連女優だった。「インモラル物語」(1974)では伯爵夫人エリザベートを最後に裏切る従者イスファンを演じていた。
彼女は後に26歳で自殺してしまった。生前のインタビューで、最も大切な思い出は本作に出演したことだと語っている。
「撮影中のチームの雰囲気は決して忘れられません…本当に素晴らしくて素敵な人たちばかりでした…そういう人たちなしでは撮影は成り立たないと思います…本当に忘れられない思い出です…」
ボロヴツィク監督とは友好な関係だったとのことだが、彼のインモラルな映画群への出演は本意ではなかったのかもしれない。

彼女が演じたシモーヌは、後に“ダークエンジェル”と呼ばれた。エディット・ピアフの晩年、頼まれるがままにモルヒネをエディスに供給し毎日注射投与していたのは彼女だった。モルヒネはエディットの死期を早めたとされる。
これは高校の時に、何かの併映作品として観たような気がするけど、結構感動させられたような覚えはありますね。

内容はあんまり覚えてないけど、原題が『Piaf: The Early Years』になっているので、エディット・ピアフの前半生にスポットを当てたサクセス・ストーリーだったのかな。

それに対して、2007年公開のマリオン・コティヤールが演じた伝記映画の方は、後半生を中心に描かれていたと思うので、両作品を併せて観てみると面白いかも知れませんね。

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