イギリスの貧民街を舞台にした、三幕八場の有名な音楽舞台劇の何度も映画化された一番最古のドイツ作品を鑑賞。

ギャングのボス マッキーと先の戦争での戦友の警察署長と勧進頭の様なホームレス達が主軸のその当時なりの反体制からなるオペレッタ的群衆劇。

…古典で不勉強ゆえ、表現方法も理解しづらく かなり下調べしないと初見では難しい作品だったので、機会があったらまた再鑑賞したいと思いつつ 資料的意味合いで観ておいてよかったです。

確かに有名な曲『マック・ザ・ナイフ』は聴いた事あったなぁ～♪

三百年前のイギリスの古典オペラを社会風刺ミュージカルとして改作した舞台の映画化作品です。ロンドンの貧民街を根城とする親分の匕首メッキーが仇敵ピーチャムの娘をナンパするところからお話は始まります。仇敵の娘だったってことはあらすじを読むまでは分かりませんでした。メッキーの傍若無人ぶりが面白くって物語は追えるけどある程度予備知識があった方が楽しめるかもしれません。ラストが納得いかなかったけどあれで良いのかな？詳しいことは分かりませんが過激なラストシーンが公開当時大幅にカットされたようでその影響なんでしょうかね。

ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト監督作。

20世紀のドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトが英国の劇作家ジョン・ゲイの戯曲「乞食オペラ」を基に作り上げた戯曲「三文オペラ」を、ドイツの映画作家ゲオルク・ヴィルヘルム・パプストが映画化したもので、20世紀初頭のロンドンを舞台に乞食・強盗・警察の三つ巴の騒動が描かれます。

これまでに何度も映像化されているブレヒトの代表戯曲の映画化で、ロンドンの貧困街の親分：七首メッキーと乞食たちの元締め：ピーチャム、メッキーと癒着したロンドン警視庁のブラウン署長、そして悪人メッキーと結婚したピーチャムの一人娘：ポーリーらが織りなす狂騒の顛末をミュージカルシークエンスを織り交ぜ描いていきます。

社会の底辺で身を寄せ合って生きるその他大勢の大衆と彼らを搾取する少数の資本家＆権力者の行状との対比の中に、現代資本主義の歪みを皮肉った社会風刺喜劇の名篇で、主題曲となった「モリタート」のメロディアスな音色が耳に心地よい戦前オペレッタです。