主婦マリーがしたことの作品情報・感想・評価

「主婦マリーがしたこと」に投稿された感想・評価

スニフ

スニフの感想・評価

3.6
フランスで最後に断頭台にかけられた女性の実話
ナチ占領下のフランス、ノルマンディーで2人の子を持つ主婦の身に起こった出来事と悲惨な結末
闇の行いに手を染めた事で少しの富を得て奔放に暮らすマリー
欲望やラストに至る絶望をイザベル・ユペールが見事に演じている
夫の出征中に妊娠した女性の堕胎を手伝い、娼婦に部屋を貸して報酬を得ていたことで、処刑された実在の女性の話。

夫が戦争に行っている間の妊娠といってもさまざまで、不倫だけではない。

ナチス占領下のフランスではドイツ兵による暴力での妊娠や、ドイツ兵相手の街娼、ドイツ兵ではないにしろ力ずくによる妊娠など、女性の立場の弱さが浮き彫りになる。

堕胎だけではなく、街娼に仕事をする部屋を貸すなど、やり手になっていくマリー。

自分の手で稼ぎ、生活を豊かにしていくことで、夫とのパワーバランスが崩れていく。

マリーが若い男と堂々と不倫をしても何も言えない夫。

おとなしかったマリーが自分の才能に気づき、ずる賢くなっていくさまを、イザベル・ユペールが好演。

マリーは女性を救いたいという強い信念はないにせよ、全てお金のためというわけでもなかった。強欲になっていったけど、女同士という当時の弱いもの同士の連帯感はあった。

しかし、お金は自分の立ち位置を優位にしてくれる。

キリスト教に基づいた倫理観に苛まれることがあっても、豪遊の魅力にかきけされ、一粒の思慮も風のように消えていく。

ドイツに占領されたフランスでは、国をまとめあげるために見せしめが必要だった。

現在も、アメリカを始め世界中でいわゆる中絶禁止法の是非が問われている。その根底には、妊娠も中絶も「女性の問題」として見えないものに蓋をしている男尊女卑の考えがある。まだまだ社会の要人は男性が多い。女性は男性の道具ではないというのに。

高校生のときからタイトルが気になっていた映画をついに見た。 

高校生のときに見ても、背景への理解が薄く、なんとなくしかわからなかったと思うので、大人になった今の鑑賞で良かったと思う。
しょう

しょうの感想・評価

3.8
オチが非常に考えさせられるし当時の男尊女卑の酷さを強く感じる

ただの犯罪ものかと思いきや終盤には社会問題に切り込むとても秀逸な作品であった
シャブロル好きだしユペール様だしでずっと観たいと思ってたやつだけど、観なきゃよかったと思うくらい痛々しい話だった。ヴェラドレイクよりも人間味というか業の深さ、、男はご存知のように駄目な生き物が多数だけれど女だってとんでもなく弱った駄目な生き物だよと。
wong

wongの感想・評価

3.6
股間に香水を振り散らすシーン、雨の中ずぶ濡れで帰るシーン、夫とは対象的に、冒頭の貧しい状態から自ら子と生きる活力を取り戻していく描写の数々。ラスト一気に地獄へ落とすこの不条理さ、イザベルの表情に感嘆した。
おはら

おはらの感想・評価

3.8
映画を通じて語られる実話ベースの栄枯盛衰、マリーの見事な喜怒哀楽の表現、、、
後発だけどダンサーインザダークを彷彿とさせますね
えり子

えり子の感想・評価

4.0
見終わった後、黙した。
主婦マリーがした事は、罪です。
が、果たして死刑に値するのか?
戦時下のフランスには、多くの「マリー」がいたのではないか。
イザベル、ユペールの演技が素晴らしい。
子沢山で貧しい妻が嫌がっても「我慢できない」と迫ってくる夫。
これ以上子供は産めないと、マリーに堕胎を頼み死んでしまう。
マリーが直接的には殺したわけですが、夫にも非はあるでしょう。
戦争さえなければ、マリーは犯罪者にならなくて済んだ。
戦争を男性を告発する映画でした。
yucca

yuccaの感想・評価

3.0
90年代までのイザベル・ユペール、若く見えないのに、いやに若作りしてはしゃいでる役ばかりで嫌いだな。
逮捕されてから最後までの演技は素晴らしかった。

当時34、35歳ぐらいだけど、今と同じぐらいお婆ちゃんに見える…お婆ちゃんが女子大生みたいな服で若い愛人とはしゃいでるように見える…。
「ピアニスト」以降の方がずっと素敵。
一人旅

一人旅の感想・評価

4.0
戦時中違法な堕胎をしていた主婦マリーの運命を描く。戦争という非日常的な状況の中で生きていると、ものごとの善悪の境界線も曖昧になってしまうのだろうか?マリーは悪びれる様子も無く、ただ淡々と堕胎を繰り返す。そこが妙に怖かった。もちろん、マリー役を演じたイザベル・ユペールの冷めた表情も手伝っている。
hisauk

hisaukの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ナチス占領下のフランス。
マリーは夫が出征中に禁止されていた堕胎の手伝いをしお金を稼いでいた。
負傷し戻ってきた夫に冷たく、稼いだお金で贅沢をし、愛人まで作る様に。


夫が出征中に妊娠する女達。
明らかに遊んでいる。
命をかけ戦争に行っているのに。

中にはそうでない女性もいたが。

女性達は助けられたと思うのだろうが、夫ではない相手の子供を妊娠しているのだ。
それは、夫への裏切りでもある。

お金を稼ぎどんどん綺麗になっていくマリー。
旦那さん、惨めすぎる。
鬼嫁のクズ女のマリー。

20人以上の子供達を殺したことに。

堕胎した女達は罪に問われないが、マリーのした事、罪悪感のかけらもない様子もなく、負傷のため仕事が見つからない夫を馬鹿にし、贅沢と情欲に溺れてた。

マリーは国家の道徳観を取り戻すため見せしめとして処刑された。

裏切られ、バカにされたマリーの夫の告発により。

私はマリーに同情は出来なかった。

残された彼女の子供達の未来を案じていた。

イザベル・ユベールさすがの演技だった。

クロード・シャブロル監督作品
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