タイムトラベル　×　未来の世界

タイムトラベルの産みの親、ウェールズ原作の元祖タイムトラベル映画。
ウェールズは未来しか興味がなかったようで過去には行きません。
そして未来も明るいイメージは無かったようで、人間は退化して文字も無くし自ら何も考えずモーロックと言う怪物に支配された世界です。
行き過ぎた文明は世界を良くするよりもかえって人間を不幸にすると言う危機感が強かったのですね。きっと。

「猿の惑星」が好きな人におススメ。

タイムトラベルカテゴリー：2A（現代→未来)

• #タイムトラベル

H・G・ウェルズのSF小説を、特撮映画の名プロデューサー、G・パルが映画化したエンタメ作品。
タイムリープものは数あれど、途方もない先の未来である80万年後に行く主人公がとんでもない。
もちろん、80万年後の未来は単なる人々が考えるような文明社会ではなくて、それらを通過したあとの人間たちの成れの果て。
光に当たらずモンスターのようになった地下人モーロック人と、彼らの食料となる地上のエロイ人と世界は別れていて、支配されている側のエロイ人が所謂人間のよつな見た目。
食料として飼育されているのだから『猿の惑星』よりも恐ろしい。
単なるSFに留まらず、主人公が80万年後の未来に行ってロマンスが始まったり、そこから世界の混沌をなんとか救おうとする戦いが始まっていくなんでもありなスペクタクル。
勿論1960年なので、映像美術が少し安っぽいとはいえ、そこらのレトロ感も含めて好みでした。
地下世界と地上世界の分断や、何かに洗脳されてロボットのように思考停止する人間たちといった、
「メトロポリス」を彷彿とさせてくるシーンも多々ありまして、古典SF好き必見。
色んな要素があって楽しめる作品でした。

SF映画には「時間」に関してタイムトラベル、タイムループ、タイムスリップとか、いろんな呼び名の作品群がありますが、原点はこの『タイムマシン』では。
CG以前の時代に『宇宙戦争』など多くのSF映画で名をはせたジョージ・パルが監督。
スタッフも多士済々の上に主演がなんとロッド・テイラー。
（へえ、この手のB級映画にも出てあげるんだ？）
と思ったら『鳥』で有名になる前でした。

製作から65年後の未来人である私から見れば、映像的には見るべきものはありませんが、シンプルに夢がありますよね♪