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『どぶ』に投稿された感想・評価

音羽信子さんの演技が圧巻
こんな女優さんだっけ!?
ちょっと頭の弱い女性役で、常にひょっとこみたいに口を尖らせ、ハキハキしゃべるのが印象的でした
風呂に入ってないからとにかく汚い
白塗り、太眉の姿はまるでバカ殿みたい
これ、よくオファー受けたな(笑)
コミカルな作風で緩和されてたけど、どん底女の半生を描きます

なるほど、フェリーニ監督の「道」のジュリエッタ・マシーナさんと比較されるのも分かります
同じ1954年公開です

舞台は戦後の混乱からまだ回復していない川崎
河童沼のバラック群で徳さん(殿山泰司さん)とピンちゃん(宇野重吉さん)は親友で、同居してました
ストライキで仕事がなくなり、競輪に興じる徳さん
帰りに空腹で行き倒れになっているツル(音羽信子さん)にパンを与えると懐かれ、跡をついてきます
最初は邪険にしていたけど、1000円を差し出すと急に親切になり、共に暮らすことに
徳さんとピンちゃんはツルを知り合いに芸者として売り飛ばすも使い物にならなくて戻ってきます
すると今度は騙して川崎駅前に立たせてパンパン(売春)させます
すると一定の稼ぎが出て、それを巻き上げます

他にもバラックには、落ちぶれた仁侠やくざ、新興宗教に凝り固まった老女、俳優崩れでルンペン暮らしの男、すけこましのチンピラと情婦など、さまざまな人たちが暮らしていました

いや、当時の底辺ですよ、酷い話なんですけど、コメディタッチなのであまり悲壮感は伝わりません
それでも、心は純真なツルがバラックのみんなから金を巻き上げられるのはなかなか胸糞展開でした

ちょっとだけ今の時代の生きづらさと共通する部分を感じました

☆クリームさんのレビューを参考に鑑賞しました☆
4.8
戦後間もない頃、極度にお腹を空かせ行き倒れ状態のツル(乙羽信子さま)が、通りがかった見ず知らずの男、徳さん(殿山泰司さま)に、か細い声で助けを求め、彼からパンを恵んでもらう。その後ツルは、横浜のルンペン部落に住む徳を訪ねる。徳と、同居しているピンちゃん(宇野重吉さま)は怪訝そうにツルを見るが、ツルが手持ちの千円を差し出すと、2人は手のひらを返したように、にこやかにツルを家に入れ、ご飯を食べさせた。彼女がひとたび身の上話を始めると、近所の人々が集まってきてツルの話に耳を傾けていた。ヨレヨレの身なり、10日もお風呂に入ってなく、髪もボサボサ。身振り手振りで面白おかしく話すツルに、人々はまるで見世物でも見物するかのような感覚で聞き入っていた。誰もが「この女は左巻きだ…」と感じていた。それもそのハズ。ツルは何もかもが風変わりな様子だったから。
その後ツルはそのまま住みつき、食事を作るなどしていたが、ギャンブルや酒好きな徳&ピンは、近所の男の入れ知恵もあって、ツルに体を売らせるなどしてお金を稼がせた。それでもツルは彼らを信じきっていた…。

集落の雰囲気や家屋の質感、割れたジョッキでも通常使用、掛け布団にしちゃってる鯉のぼり… こんな感じ決してほのぼのとしたものではないけれど、それでも皆、楽しそう。
ツルがパニクり状態に陥った時、これまで受けた様々な男たちからの酷い仕打ちの数々の場面が断片的にフラッシュバックし、悪夢のようにツルを追いつめていく様が恐ろしすぎた(それらの出来事は、この時世に女が1人で生きて行く過酷さを物語る体験のものばかりだった)。
最愛の乙羽さまがよだれダラ〜〜ンで人んちの釜のご飯を鷲掴みしガツガツ貪る… なんてなさってしまう超絶ガチ演技に釘付けだっただけに、ストーリー的に終盤はちょっと残念だった。畳み込むように涙を誘う方向に持っていき、無理矢理「まとめ」を食らわせられた気分。ツルがノートに書いた小説「カッパ沼」や、ピンを守るためにとった行動のエピソードのみを際立たせればよかったものを── 余分なものが多すぎたようだった。

この、新藤さまの「どぶ」は、フェリーニ様の「道」とテーマ的に似ており、時期も同じで、ピンの終盤の項垂れぶりは、まんま終盤のザンパノ。そしてツルはジェルソミーナそのものだった。クリッとしたおめめをさらに大きく見開く表情や、滑稽なところ、健気なところ、人を疑う事を知らないところ、常にソワソワ少しもじっとしていない様子、ヘンテコ丸出しの奇行のひとつひとつ、そして彼女の置かれた境遇─── 何から何まで似ている。ツル(ジェルソミーナも)があまりにも真っ白な心の女だから尚更周りの男たちの薄汚さがハッキリと見て取れてしまった。ツルがとてもいとおしかった。
現代と違い全体的に演技がわざとらしく、なんだこれは?なんだけど、慣れるとクセになる。戦後の貧しさから列車が落とした石炭を拾う人々や労働組合の歌など時代の背景が解るのは上手い。背景がリアルで、汚なくてボロボロで、泥だらけ。皆が必死で生きた時代に頭は緩いが優しい主人公を搾取する底辺生活者の浅ましさや残酷さが強烈で中々の胸糞作品でしたが、見応えありました。凄い世の中だったのが伺えます。過去の現状を知る良作。

徳さんは、線路脇で腹を空かして寝ていたツルにパンを投げてやった。それがきっかけでなつかれて、ピンちゃんと住む沼地の部落にある掘っ立て小屋に住み着いた。2人は、少し頭の弱いツルを騙して、女中として売ったり、売春させて金を稼がせたりするのだった。



ネタバレ ↓



徳さんとピンちゃんは、ツルを売った金で皆に食事を奢ったり、ギャンブルをしたりしていた。
売られたツルは座敷で酔って大暴れし、帰って来たが、追っ手がやって来て、5日以内に借りた金を返すと大口を叩き、ツルは、街頭で身体を売って稼ぐ。
沼地の仲間達は事ある毎にツルから金をたかる。
雨の中、金持ちの車に拾われたが、病気が心配だと車から放り出された。
鹿蔵と言うペテン師が部落の土地を20万で買うと言って来て、彼等は浮き足だっていた。その話を聞いたツルは、鹿蔵が金庫を持って逃げるのを目撃したと言う。彼等は全員その金庫を奪おうと争い、川の中へ入り金庫を見つけたが中身は空だった。
そして、風邪をひいたピンちゃんを気遣うツルを彼は犯そうとする。ツルに拒まれるとプライドを傷つけられた彼は、出てけウスノロとツルを追い出した。
部落の少女·朝子は、風邪をひいたのは皆のせいだとツルを慰める。
ツルがフラフラ歩いているとパンパン達からリンチに合い、交番に逃げ込んだがお巡りさんがいなくて、銃を手に取り発砲し、危険と判断したお巡りさんに銃殺された。
ツルは悪い病気を移されて治らない病なのを自分で知っていた。
遺体となって帰って来たツルを囲む皆に朝子は、みんながツルちゃんをイジメ殺したと言う。
ツルが書いた小説を読むと酷い扱いをしたにも関わらず、ツルはもっと酷い目にあって来たので、皆の事を良い人だと書いていた。ツルが病気だった事も知った彼等は、思い思いにツルに申し訳なかったと泣き崩れる。少年がピンちゃんの頭を蹴って行ったのはスッキリした。

子供達はツルの純粋さや優しさを理解し味方だったのに大人は酷い。泣いてるのすら、金づるが亡くなったからに見えてしまった。悲しい世の中だったんだなぁと理解しました。にしても最初ツルを見た時、わざとらしい演技に「?」だったけど、あの時代にツルの様な頭の弱い女は、笑顔でいる事や何を言われても挫けない強さが必要だったのだと思う。敢えての演技にさすが、乙羽信子さんだと思いました。本作も体当たりの演技で素晴らしかったです。

*leylaさん、ありがとう♪︎

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