狂った一頁を配信している動画配信サービス

『狂った一頁』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

狂った一頁
動画配信は2025年7月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

狂った一頁の作品紹介

狂った一頁のあらすじ

元船員の老いた男は、自分の虐待のせいで精神に異常をきたした妻を見守るために、妻が入院している精神病院に小間使いとして働いている。ある日、男の娘が結婚の報告を母にするため病院を訪れ、父親が小間使いをしていることを知る。娘は自分の母が狂人であることを恋人に悟られないよう懸念している。娘の結婚を知った男は…

狂った一頁の監督

衣笠貞之助

原題
製作年
1926年
製作国
日本
上映時間
59分

『狂った一頁』に投稿された感想・評価

4.0
▪️Title : 「狂つた一頁」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1926
▪️JP Release Date :1926/09/24
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-448 再鑑賞
🕰Running Time:59分
▪️My Review
私が観た、邦画最古の作品です。しかも大正から年号が昭和に変わる時代の作品、精神病院を舞台にして、川端康成も脚本に参加した、とんでもなく前衛的な作品にビックリです!!
世界的に評価の高い作品です。。。“日本で生まれた最初の素晴らしい映画だ、そしてまた、日本で作られた、最初の世界的映画だ” “強烈さとスマートさをもった催眠術的ファンタジー作品だ”
“今も見ることのできる最も過激で挑戦的な日本映画のひとつ”。。。こんな評価が多くあります。
本作は、衣笠貞之助が川端康成と興した新感覚派映画連盟製作の、前衛的なサイレント作品です。川端康成が原作を、衣笠貞之助が脚色・監督・製作総指揮を担当しました。プリント・ネガともに失われたとされていましたが、1971年に偶然プリントが発見され、衣笠自身の手によりサウンド版が作られたんですね。
そして、1920年代のフィルムとしては撮影技法に特化した、かなり実験的な作品に仕上げられており、ストーリー性よりも、映像技術の可能性を広げていこうとする世界的なサイレント映画黄金時代の勢いそのままの作品です。
激しいフラッシュバックや多重露光、キアロスクーロ、素早いショット繋ぎ、オーバーラップなどの技法を駆使して斬新な映像表現を試みています。これらがアヴァンギャルドな感覚を醸し出しています。
また、特徴的なのは一切の台詞、台詞の挿入がありません。なので物語を把握するのは観る人の想像力に委ねられているんですね。
実際の物語は精神病院が舞台で、狂人たちの幻想と現実が交錯して描かれています。大正モダニズムの成果でもある本作は、ドイツ映画『カリガリ博士』(1920年)に触発されたものだそうですが、そこに日本人固有の家族観が入れられているところが日本映画ならではですね。
物語は。。。
元船員の老いた男は、自分の虐待のせいで精神に異常をきたした妻を見守るために、妻が入院している精神病院に小間使いとして働いています。ある日、男の娘が結婚の報告を母にするため病院を訪れ、父親が小間使いをしていることを知ります。娘は自分の母が狂人であることを恋人に悟られないよう懸念しています。娘の結婚を知った男は、縁日の福引きで一等賞の箪笥を引き当てる幻想を見ます。男は妻を病院から逃がさせようとしますが、錯乱した男は病院の医師や狂人を殺す幻想を見てしまいます。今度は、男は狂人の顔に次々と能面を被せていく幻想を見ます。。。

私が一番印象に残ったのは、オープニングで、真夜中に豪雨が降り注ぎ、激しい嵐という天候で若い女が踊り狂う場面が来るのですが、クラシックの楽団が激しく演奏する様子と踊り狂う女、そして嵐の稲光がリンクするさまは圧巻です。

▪️Overview
1926年(大正15年)に公開された日本映画である。監督は衣笠貞之助、主演は井上正夫。衣笠が横光利一や川端康成などの新感覚派の作家と結成した新感覚派映画聯盟の第1回作品で、無字幕のサイレント映画として公開された。(参考:Wikipedia)

出演は、井上正夫、中川芳江。
【演出・脚本】
これはスゴイ!!
まさに前衛の極まり!!
何というか…映画と言う媒体が持つ可能性を、これでもかと探求した狂った作品と言ったらいいのだろうか??

モンタージュ、二重露光、ダッチ・ティルト、クロス・カッティングなど、現代にも通じる技法が最高レベルで投入されている。
特に驚かされたのが、主人公の精神状態の表現。
多重露出やフラッシュバックを巧みに使い、現実で幻想の境界を曖昧にし、狂気とカオスを表現している。
そして視点・構図が滅茶苦茶なのだが、これもかなり計算しつくしているのだろう・・・。

ホラーといった意味でも、超一級品だと思う。
終盤の患者たちに能面をつけていくシーンなど、ホラーに耐性がない人が鑑賞したら、気絶するのではないだろうか??

そして本作で最も注目されるものは、全編通して一切の字幕とインタータイトルがないことである。
なるほど…では話は特にインタータイトルがなくても分かるような内容なのかと思うかもしれないが、そういう訳でもない。

映像だけ見ていると全く意味が分からない。
いや…大雑把なあらすじは何となく理解出来るが、細かい点はまるで分からない。


・主人公が娘と何で喧嘩しているか?そもそも何を喧嘩しているのか?

・主人公が妻を何故、病院から脱走させようとしているのか?

・妻は何故、精神病院に入ったのか?


など、主人公たちはそれらに関する会話をしているはずなのだが、字幕がないのでそこら辺が全く分からない。
更に劇中では現実と妄想と過去が交互になる構成になっており、それらをハッキリと明示しない。
なので死んだはずのキャラクターが、次のカットではピンピンしているといったものが無数に見られる。

わけがわからないよ

何でも本作の筋書きは、後に「川端康成」が短編として発表しており、それを読むことによって、話が理解出来るようになっている。
恐らく事前情報なしで鑑賞したら、主人公が船乗りということすら分からないんじゃないか??(因みに私はさっぱり分からなかった)


だからと言って本作がクソ映画なのか?といったらそれは違う!!
正に日本を代表する名作である!!

この映画において、脚本は物語を追うのではなく、映像による"詩的な断片"としての役割を担っているのだ!!

狂気とは何か?

現実とは何か?

これらの問いを言葉ではなく、"カメラの視線"、"時間のねじれ"といった映像表現によって語られ、主人公の精神の錯乱をそのまま編集のリズムで模倣している。
つまり、観客もまた"主人公の狂気"に巻き込まれ、理解の外側へと連れていかれるといった、素晴らしい演出と脚本なのだ!!

ようは理解なんてしなくてもいいから、感じろ!!

といった感じだ。
正に受け手の認知能力を破壊する映画である。


【演技】
字幕とインタータイトルがない本作において、役者の演技力は最重要であるが、本作は演技も最高レベルのものを見せている。
もう何といったらいいのだろう??
演じるとかそういう次元じゃない・・・。

”映像の中に彼ら彼女らは存在している”

どういてもこういった表現になってしまう。

ナチュラルなのは当然として、舞台的でもないし、かといってリアルでもない。
その何とも言えない肉体の詩学が恐ろしくも美しく、圧倒されてしまう。

今、世界にこのレベルの演技を出来る人が、どの程度いるのだろうか??
本日はこちら!!

【狂った一頁】

「ストーリー」

妻子を顧みず、長い旅に出ていた船員の男。置いていかれた妻は精神に異常をきたし、閉鎖病棟に入っていた。彼は病院で小間使いとして働きながら、妻を見守る。そんなある日、結婚を控えた2人の娘が病院に訪ねてくる。男は隙をついて妻を逃がそうとするが、妻に抵抗されてしまう。ささやかな夢と悲しみにはさまれ、男は幻想を見るようになる。

「見た感想は?」

こちらの作品は1926年に上映された作品であり映像はモノクロでサイレント映画となっております。
さて、見た感想ですがかなり不気味な作品で
声なしとモノクロ映像がより不気味さを増しててとても見応えのある作品でした。
この時代の精神病棟の過酷さや娯楽など色々分かりとても勉強になりましたし何よりも声がなくても今どうなっているのか何が起こってるのか分かるのはとても素晴らしかったです
ちなみにこの時代の福引ってちゃんと1等入ってたのは意外でしたね✨今の時代なんて1等なんて入ってないし…
 
っと言う事で3.8とします!!
以上です

ありがとうございました🎬⸜(*˙꒳˙*)⸝🍿

『狂った一頁』に似ている作品

カリガリ博士

上映日:

1921年05月14日

製作国:

上映時間:

71分

ジャンル:

3.6

あらすじ

あるドイツの田舎町のカーニバルで、カリガリ博士という男が眠り男・ツェザーレを使った見世物を出していた。自分の死期を尋ねた男が「明日の朝まで」と告げられ、翌朝に殺されてしまう。友人の死に疑問…

>>続きを読む

狂へる悪魔/狂える悪魔

製作国:

上映時間:

56分

ジャンル:

3.5

あらすじ

貧しい人々を無料で診察し、日々熱心に研究に励むジキル博士。婚約者の父・ジョージとの雑談から精神分離に興味を持った彼は、人間の心を善悪のふたつにわける薬を開発。そして自ら薬を服用した彼は、ハ…

>>続きを読む