劇場鑑賞56本目

画廊のオープンを控えたアドリアンは、恋人からの誘いを断り、中国の骨董収集家との商談のためサン・トロペへ出かけた。そこで友人の別荘に滞在するが、そこで美しく奔放な少女アイデと出会った、、、。

初のエリック・ロメール作品です。登場人物、景色、衣装などがおしゃれですね。

視覚的に良くてもストーリーがちょっとキツイです。結構悲しくなりましたね。でもなんかいい勉強になりそうです。

ラストはいい感じで肩の重荷が降りた感じです。

• #2021劇場

フランスの巨匠 エリック・ロメール監督作品

“フランス初のヒッピー映画”と称された「六つの教訓語」シリーズの第4作

世間知らずの女の子に振り回される男の理性と本音を皮肉たっぷりに描く

コレクションのように次々と男を引っかける自由奔放な主人公アイデ
そんな彼女をはじめは軽蔑していたくせに、みるみるうちに振り回されていく男たちの姿はなんとも滑稽であり可愛らしくもみえてくる
どう見ても客観的にはバカなんだけど、これが男なんですわ…😢笑

表面的には淡々としつつも、翻弄される人間模様をウィットに富んだ会話で繋ぎ、丁寧な心理描写を艶めかしいカメラワークで見事に捉えるネストール・アルメンドロスの撮影はやはり極上

とびきりの美人って訳じゃないけど、こういう女性が魅力的に見えるのはすごくわかる

ロメール初のカラー長編という事ですが、ファッションや小物の色使いもロメール全開で最高

それにしてもパトリック・ボーショーが若い頃のデニーロにそっくりだった

〈 Rotten Tomatoes 🍅80% 🍿85% 〉
〈 IMDb 7.5 / Metascore - / Letterboxd 3.8 〉

2021 自宅鑑賞 No.270 Blu-ray

• #銀熊賞

夏の南仏に広がる色彩と光。御託並べて見下してみたものの、結局一枚上手だった小悪魔女子に振り回される男の滑稽な姿。これも普遍的な構図だし個人的な痛々しい過去の記憶とも重なった。後ろめたさから逃げる為の正当化、ついに自己完結。「(僕は)気まぐれな男だ、遂に静寂と孤独を手に入れた、雑念を断ち切り僕が勝ち取った、全てが意のままだ」とか最後の最後まで自分に言い聞かせるように悦に浸ってる見苦しさが分かりすぎて泣いた。相手を見下すことでしか自尊心を保てない惨めな生き物、可哀想なオレ