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森浦(サンポ)への道
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『森浦(サンポ)への道』に投稿された感想・評価

3.8
【銀世界での珍道中】
シネマヴェーラ渋谷で、本日まで開催の「イ・マニ(李萬煕)特集」に間に合わなかったので、YouTubeで鑑賞いたしました😌

直前まで全く知らない韓国の監督さんだったのですが、「夭折した孤高の天才」「ジャンル映画の巨匠」と評され、しかも本作の編集・最終録音作業中に43歳の若さで急逝、本作が彼の遺作になりました。

《珍道中と人間の機微》
男2人と女1人の組み合わせは、『突然炎のごとく』(1961)や『冒険者たち』(1967)を思い出させますが、暗い過去と孤独を背負いながらも明るく逞しく闊歩する3人の姿は『ダウン・バイ・ロー』(1986)の哀愁と温かさに満ち溢れたロードムービーらしさがあり、日本映画にも通じる切ない人情話が気に入りました😌

3人のキャラ造形が見事で、オーバーアクト気味な演者の演技が所々笑いを誘い、特に「腹が減りすぎて他人の葬式に紛れ込んで飯にありつく場面」などの喜劇描写が光ります😁
3人の珍道中はずっと見ていられますね🥰

それでいて、圧倒的な冬のロケーションの映像が凄まじく、極寒の大吹雪の中をひたすら歩き続ける3人を捉えたショットが驚異的😳🎥どこまでも凍てつく銀世界は映像的に美しいですが、撮影時、演者もスタッフも心身ともに相当にキツかったでしょうね😭❄
見事な雪景色の撮影でした👏

貧乏と孤独と寒さと欲望が人間を蝕み、たまたま出逢った人間との束の間の温かい交流。

終盤に、駅舎での『ひまわり』(1970)のような場面があり、男側からの悲痛で不器用ながら愛情深い感情表現が印象的でした。男なら分かるその気持ち😭🥚🥚

巧みな映像で人間の機微を執拗に捉えます。

この終盤の駅舎場面、不自然な編集が見受けられるのですが…監督の急逝で最後まで完成できず、手元にあるフィルムでどうにか繋ぎ合わせた違和感がありました。それを知って見ると…😭
(命を削って創り上げた作品)

今回は特別上映に行けなかったですが、次の機会には劇場でイ・マニ監督作品を観てみたいです。フィルムが紛失した幻の『晩秋』(1966)が観られる日は来るのでしょうか?

YouTubeの自動翻訳機能、所々変な日本語訳だったけど、内容は分かりましたから時々使うと便利ですね😉
たむ
4.0
コリアンフィルムアーカイブコレクションの一本で韓国映画のベスト100にも選ばれている巨匠イ・マニ監督の遺作です。
遺作となると観る側は構えてしまうところがありますが、男2人、女性1人のロードムービーを瑞々しく撮っています。
とにかく女性のエネルギーが凄まじく、生きる強さを発散させているあたりは今の韓国映画やドラマにも共通するところがあり、決して古くはなっていない傑作に仕上がっていますね。
ロードムービーの秀作。森浦へ向かう3人は貧しく逞しく、雪のシネスコ画面に映る姿がグッとくる。それぞれ個性的で価値観が異なり離れざるをえない状況となるがそれぞれを思い合う姿が印象的。

どうも架空の街らしく波乱の展開が予想されそうなところで終わるが、孤立化していく姿を描こうというようにもみえるが、この3人なら金や効率とは異なる新たな価値観を生み出す可能性もあるように思える。ペッカは偽名を捨てて本名を名乗り、ヨンダルは自分の意志で彼女の幸せを願い、チョン氏は変わり果てた故郷を前にしても、再びヨンダルと共に歩き出すラストシーンからは彼らの人生に対する主体性が見えた。

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