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『海から来た娘たち/自由への旅立ち』に投稿された感想・評価

限られた島の風景にもかかわらず、本作のカメラワークは瞬く海辺と島の日常を驚くほど美しく捉え、詩情あふれる視覚言語へと昇華させている。監督が紡ぎ出す映像は単なる記録ではなく、観る者の感性に直接語りかける芸術作品のような説得力を持つ。登場人物たちの会話も同様に洗練されており、ウィットと示唆に富んだ言葉の応酬からは、単なる意見・価値観の対立ではなく、それぞれが抱える信念、内なる葛藤、そして世代を超えて受け継がれてきた苦悩の深さが浮かび上がってくる。

揺るぎない芯の強さを湛えた長老役のコーラ・リー・デイの存在感は、本作の詩的でときに漂うような語りに確固たる重みを与えている。彼女の演技は単なる役作りを超え、歴史の生き証人としての説得力に満ちている。日本で戦争体験者や、それに近い世代の人々の語りに耳を傾けると、遠い歴史が突如として生々しい現実として迫ってくるように、1991年の映画撮影当時、今よりもいっそう、奴隷制の記憶はまだ社会の肌理に深く刻まれていたはずだ。デイが体現する長老の姿には、世代を超えて受け継がれた魂の傷跡と、それでもなお折れることのない誇りが宿っており、その演技からは歴史と対峙してきた黒人女性の尊厳が放射される。それこそが観る者の胸に深く響く、本作の核心的パワーの源なのだ。

本作が鋭く切り込む性被害と混血児への冷淡な視線は、社会的抑圧の中にさらに存在する集団内部の差別という複雑な現実を映し出している。これは単なる善悪の二項対立では捉えきれない、黒人コミュニティ内部にも潜む痛ましい分断の姿であり、観る者に不快ながらも避けては通れない感情を意識させる。

一方で監督は海という永遠の象徴を舞台に選ぶことで、物語に普遍的な神話性を付与している。波のリズムに寄り添うように展開する叙事詩的な語りは、古来の伝承歌を思わせる厳かな響きを持ち、故郷を離れるという行為に秘められた希望と喪失感を見事に表現している。先祖の眠る土地との決別と未知の地への旅立ちという普遍的テーマが、ここでは黒人女性特有の歴史的文脈と交差し、深い感動を呼び起こす。

黒人女性監督による初の商業公開長編として映画史に名を刻み、後にビヨンセの『レモネード』にも影響を与えた本作は、抑圧の歴史を生き抜いてきた人々の揺るぎない魂の尊厳を、圧倒的な映像美によって称える芸術的傑作として今なお輝きを失わない。
4.0
去年ニナ・メンケスの「ブレインウォッシュ」に登場してから気になっていた作品。アメリカ南部の島に住むガラ族が北部に移動するまでの姿を描いている。白い服を来た女性たちが海辺で遊ぶ姿など、自然光だからかセピアで幻想的な映像が素晴らしい。そして、これから生まれる娘のナレーションで語るという方法で進む物語が不思議な感覚を生み出していた。

ガラ族についてだが、奴隷としてアメリカ南部につれてこられた人々だ。南部ではマラリアが発生するなど白人無しで農園を運営する時間が多く、独自の文化が醸成されたらしい。映画内では、その伝統を受け継ぐ家長のナナと、出戻りしたクリスチャンのヴィオラと対立する。この伝統の中に、子宮はこれまでに生きてきた先祖が含まれているという考えがあり、過去から未来へつながっていく流れが映像的にも示されているようで凄く詩的で心に残る。

ナレーションをしているのは白人に襲われて妊娠しているユーラの娘で、単純に考えると生まれた娘が知るはずのない過去の出来事を回想するという構成になっていて、これ自体がガラ族の考え方に則っているようだ。この時間感覚が今までに見たことのない不思議な印象をもたらす。

舞台になった1902年という時代を調べると、ジム・クロウ法やリンチなど南部は危険が多く、さらにハリケーンなどの被害で厳しい状況だったらしい。そんな中で起きる一族の対立を静かで幻想的に描いた傑作だ。ここらへんについてはパンフレットがあったら読みたかった。
[] 40点

ジュリー・ダッシュ長編一作目。随分昔から知られざる傑作として頻繁に言及されていた作品だが、どうもとっつきにくい雰囲気で避けていたら劇場公開するということでありがたく観て来た。物語は1902年、ジョージア州沖に浮かぶ島で暮らすペザント一族はより豊かな北部への移住を決めて動き始めるが、家長であるナナは夫の眠る土地から離れることを嫌がる云々。基本的には移住派と残留派の対立を軸に、世代間や宗教間の対立などを混ぜ込んだ構造をしており、残留派で奴隷時代を知る年長者でアフリカ由来の土着信仰を守るナナと、移住派で奴隷解放以後に生まれたキリスト教徒の孫たちがバチバチやりあう話となっている。それにしたって不親切というか、編集があまりにも下手すぎて全員の挿話が常に宙ぶらりんで最後まで何がなんだかよく分からなかった。これは流石にマジカルな語り口とかじゃ片付けられない下手くそさ。加えて音楽も謎のスローモーション演出も何もかも、とにかくワンパターンでクドい。どう頑張っても40分くらいに収めるべき内容を110分もやってるようにしか見えない。途中からずっと白い砂浜でうだうだやってるのも、アメリカ映画では見かけない風景としての面白さはあれど、映画としての魅力も語りの上での必要性もあまり感じられなかった。本作品といい『ルナ・パパ』といい、まだ生まれてない子供を全知全能の語り手として持ってくる作品は、その子供が性的暴行で生まれたことが示唆されているのはなぜだろうか。両者の違いは、劇中でほぼ父親の存在が実体化しないことについての批評性があるか否か、かな。なんかインテリが好きそうな頭でっかちな映画だなあと。

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