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『アルプス颪』に投稿された感想・評価

菩薩

菩薩の感想・評価

3.8
ある登山家が「貴方は何故エベレストに登るのですか?」との問いに「そこにエベレストがあるからだ」と答えたそうだが、この作品でシュトロハイム自身が演じる似非将校に「貴方は何故女のケツばかりを追いかけるのですか?」と聞いたら「そこにケツがあるからだ」と答えるに違いないと思った。「離縁は愛情の冷却によって起こる」なんて随分素敵な文句だと思う、これを観たパパさん達はきっとその足で青山フラワーマーケットに向かう事だろう、薔薇でも一輪買いに、俺も帰りに寄ろうと思った、が嫁がいない事に気付いて涙した。古今東西、昔も今もアルプスが世界の最高峰の一つである事には変わりないし、寂しげな人妻が女性の最高峰である事にも変わりはないだろう(うそうそうそ…)。男子たるもの誰しもが冒険者であるならばリスクを冒してでもその頂きを目指さねばならない、そんな教訓がこの作品からは見え隠れ……しない!だってすげぇ惨めだもの、置いてけぼりにされて「俺わーい!?」からの落下、クソだせぇ…。真の山男ことザップ(だっけ?)がもっといい感じに活躍してくるのかと思ったら、最後銭形的警部立ち位置で終わってて爆笑した。雪山にはセントバーナードがよく似合う、あのイッヌがセントバーナードであったかは自信が無いけれど。他人にザイルを握らせてはならない、人生のザイルは己で握るべし、ちなみに俺は筑波山しか登ったことがない、遠足で行ったのだ。
[喪黒福造かよ、「愚かなる妻」の原型となるシュトロハイムのデビュー作] 83点

「愚かなる妻(Foolish Wives)」と双対をなす「盲目の夫たち(Blind Husbands)」という原題を持つ本作品は、時代を超越した完璧主義者エリッヒ・フォン・シュトロハイムのデビュー作である。第一次世界大戦中、不細工でいかにもゲルマン風な小男シュトロハイムは敵のドイツ将校役に適していた。こうして名を挙げた彼は戦争の終焉と共に仕事を失い、流行病まで貰ってしまう。恋人だったジェルモンプレーズの家に身を寄せ、彼女の看病で回復したシュトロハイムは、ステレオタイプ化した配役から脱するため、ユニバーサルのカール・レムリに脚本「山頂」を送る。紆余曲折を経て製作が決定した「山頂」は、シュトロハイムの友人たちが配役され、膨らんでいく予算もレムリは許容していた。否、逆に低迷していたユニバーサルの起死回生を掛けた大作として宣伝し始めたのだ。"グリフィスの直系の弟子"という称号を手渡されたシュトロハイムは脚本監督主演を一手に引き受ける新しい映画作家として、ハリウッドに爆誕したのだ。やがて「山頂」は「盲目な夫たち」という題で封切られ、爆発的ヒットを飛ばした。斯くして、金欠で恋人の家に転がり込んでいたシュトロハイムは、数カ月後にはハリウッドの大監督の一人になったのだ。

アルプスの山麓に休暇で訪れたアメリカ人夫婦の若妻を将校に扮したドイツ人詐欺師が狙う話で、一種の教訓物語のようなもの。同時代のデミルのような説教臭さは薄く、シュトロハイム本人のビジュアルが厳ついのも相まって彼を応援したくなったから、ピカレスクロマンとも言っていいと思う。

"グリフィスの直系の弟子"とは勿論誇張表現だが、バカでかいセットやリアル志向に関して言えばまんざら嘘とも言い切れない。特に、山の情景が他のサイレント映画とは比べ物にならないくらい美しい。セットとロケの境目が分からないが、どんな景色でも美麗にする技術は称賛に値する。撮影のレイノルズのせいか、シュトロハイムのドイツ人的な部分のせいか分からないが、画面の構造は死ぬほどガッチリしていて逆に好き。ちなみに、シュトロハイムは高所が怖いらしく、役柄の性格もあって、超へっぴり腰なのは高評価。その後も山頂に取り残されて"ねぇ俺はー!?"と言わんばかりの登場具合には笑ってしまった。本作品が大ヒットしたのは彼が死んだからだろう。

ニヤけてるシュトロハイムにぐーんと近付いて『笑うせえるすまん』よろしく"どーん"とやるのは面白い。そりゃ飛び起きるわ。そんで、藤子不二雄もきっと参考にしたことだろう(適当)。
これまで敬遠していたシュトロハイムの作品をようやく鑑賞。

冒頭からリュミエールのオマージュも感じられる、無駄の少ないロングショットの多用に惚れ惚れする。

邦題にもあるアルプスの撮り方も幽玄かつ荘厳で良い。(というかこの時代にアルプスでのロケ撮影とか凄まじいリアリズム)

説明文もそこそこ多いけど、提示のし方が結構洒落てたから後のスタンバーグのサイレント程気にはならなかった。

俳優としてもシュトロハイムはこの頃からジョジョの同名キャラのように軍人的な格式が感じられて(女たらしだけど)イカす。

初監督作品だけに編集等に少々の粗はあるものの、自然主義的でありながらも格調高い映像と演出は見事で、この時点で師匠のグリフィスより個人的には好き。

しかしこういう言葉に頼らなくても映像に雄弁性のあるサイレントを見てると、現代の大半の映画はこの頃より劣化してるんじゃないかと思えてくる。

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