アルプス颪の作品情報・感想・評価

「アルプス颪」に投稿された感想・評価

これまで敬遠していたシュトロハイムの作品をようやく鑑賞。

冒頭からリュミエールのオマージュも感じられる、無駄の少ないロングショットの多用に惚れ惚れする。

邦題にもあるアルプスの撮り方も幽玄かつ荘厳で良い。(というかこの時代にアルプスでのロケ撮影とか凄まじいリアリズム)

説明文もそこそこ多いけど、提示のし方が結構洒落てたから後のスタンバーグのサイレント程気にはならなかった。

俳優としてもシュトロハイムはこの頃からジョジョの同名キャラのように軍人的な格式が感じられて(女たらしだけど)イカす。

初監督作品だけに編集等に少々の粗はあるものの、自然主義的でありながらも格調高い映像と演出は見事で、この時点で師匠のグリフィスより個人的には好き。

しかしこういう言葉に頼らなくても映像に雄弁性のあるサイレントを見てると、現代の大半の映画はこの頃より劣化してるんじゃないかと思えてくる。
昔ヴェーラでみた。
山岳映画にして、寝撮り映画。
(愚かなる妻と似たような話)

シュトロハイムの存在感はグンバツで、黒背景に彼の異様な顔が浮き出るショットは忘れがたい。
scarface

scarfaceの感想・評価

3.5
もう100年近く前の映画ですが、シュトロハイム監督恐るべし。
シュトロハイムといってもジョジョではありません(笑)元ネタだと思いますが。
本作はサイレント映画の巨匠、エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督の長編デビュー作。映画というものができてから10数年しか経っていませんが、この映画で使われる撮影や編集の技術は今も使われています。そしてまさかのロケ撮影です。この時代で山でロケなんてよくできたなと。早くもリアリズムを追求した監督に敬服です。こういった当時の革新的な監督たちがいたからこそ今があると考えると、とても感慨深い思いでいっぱいです。演技もすごいです。特にシュトロハイムの演技、そして存在感が半端ないです。女たらしの役ですが、そのいやらしさといったらもう(笑)後年は俳優一本で活躍したのも頷けます。
次は監督業を辞めざるを得なくなったきっかけである「グリード」を是非観たいですね。