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『何故R氏は発作的に人を殺したか?』に投稿された感想・評価

ヒロ
3.7
タイトルにもあるように“R氏が人を殺す”という事象に向かって、彼の孤独や疎外感を(ほぼ)ワンシーンワンカットで羅列していく。やっていることはハネケの『71フラグメンツ』と同じで、観客の知的好奇心を利用し、あるはずのない物語性を生み出すことに成功してはいるわけだが、R氏の主観のみで構成された平面的な構造をとる今作は、様々な視点を織り交ぜることによって可能になる立体感とメディアまでこき下ろす神の視点とでも言う上から目線を併せ持つハネケ作品には到底及ばない。
ただ、R氏が家族を蝋台で殴り殺している最中にテレビから不意に流れてくる「stand by me」の破壊力は凄まじい。

ファスビンダーがテレビをやる前の、観客を無視してぶっ飛ばしていた初期作品の良い例。
“分断された部品の構築物”としての映画。
ブレヒト的。

《ニュー・ジャーマン・シネマ回顧》
4.5
本作はファスビンダー監督作と扱われていますが、これがちょっと違います。
ミヒャエル・フェングラーとの共同監督作であり、しかもファスビンダーはほとんど関わっていません。
現場には2回しか顔を出さず、それどころか本作は反吐が出るほど嫌いだと言っていますし、自分の作品ではないと公言。
クレジットから自分の名前を外すよう要求するも多額の費用を要する事からそのままにしているとのこと。
実質フェングラー単独作と言っても過言ではない。
とはいえ原案はその2人ですし、出演者はファスビンダー映画常連のアンチテアーターの役者ばかり。
最初鑑賞した時にどうもファスビンダーっぽくないなぁ思ってたんですけど、 こういった経緯を知って納得。

タイトルからして何が起こるかは分かると思います。
そうです、最終的にR氏が発作的にアレするんです。
で、本作はその事件が起きるまでのR氏や周りを取り巻く人物達の日常を手持ちカメラで淡々と描くだけの映画である。
ところでハネケの「セブンス・コンチネント」は本作の影響を受けたのだろうか?

R氏はほとんど喋らないし、笑ったりしないし、生きてて本当につまらなそう。
子供の面倒は見るけど愛情があるのかもよく分からないし、職場で同僚がジョークで盛り上がっていても自分は何も言わない。
美人の奥さんは出世の話ばかりしてくるし、仕事でミスして上司に怒られるし...

でも、そんな地味な男が主人公で、内容も地味なのに僕は大好き。
真冬のように作品を覆う肌寒さ、真っ白で張り詰めた雰囲気が非常に好み。
特にレコード屋のシーンは最高ですw

R氏よ、何故、何故なんだ?!
・・・僕には少し分かる気がします。
最近サイレント映画ばかり見てることもあって、真に良い映画とは字幕や言葉が無くても理解できるものという信条が更に強くなっているため、実験的に字幕を極力見ないでこの映画は見ようと試みたが、会話が意味を成しているか否かがギリギリのラインのこの映画においては良さがわかったようなわからないような微妙な感触

話に参加しないのかできないのか、とにかく仲間の輪に入りきっていない冒頭のR氏の姿から疎外感はなんとなく伝わり、その後もR氏は他の二人が煙草を吸ってるところで吸わなかったと思ったら、今度は家族団欒の場で一人煙草を吸い始めたりと気詰まりしていそうな場面が多く見られ、後半の会食シーンにいたっては自分が話していると他の皆が退屈そうにしていたりして実に居た堪れなく、とにかくそうした居心地の悪さを見ている側すら感じる場面ばかり映るために孤立体質の自分としても共感を覚えるものがあって、自分もふとしたとき発作的に殺人とかしてしまうかもと改めて戦慄

ちなみに自分が一番好きなシーンは大人たちが会話しながら歩いていると子供がこっそり離れていて、少ししてから大人たちが探し回る場面だけど、実はここで画面外から見ていてもいついなくなったのかわからなくて人間の注意力の無さに我ながら溜め息の出る気持ちで、しかしこれが他人に気が回らないで悲劇を齎す後の展開を暗喩していたのかもと思う中々深いシーンだった

ファスビンダー作品ではマルタやシナのルーレットみたいに長回し気味の固定カメラで映した端整な映像のものが好きで、それ故手持ちカメラばかりのこの作品の映像はファスビンダーに求めるそれとは違ったものになったけど、後のクリスティ・プイウ作品みたいなドキュメンタリーじみた21世紀的映像表現を70年代に既に行っていた点は中々先駆的で、革新性というでも白眉な作品だったように思える

しかし途中で字幕チラ見した箇所があったとはいえ、言葉の情報をあまりいれなくてもここまで良いと思えたということは、やはり良い映画って映像の情報だけでも良さがわかるものなのかもしれない

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