ムンバイの都会を舞台にした4人の男女の群像劇、アーミル・カーンが出演しているので、てっきり主役なのかと思っていたけど、違った。
監督はアーミルの奥様で、これが初作品。
アーミル・カーンがこの脚本を見てアルン役を切望したそうで、珍しく繊細な雰囲気の彼を堪能できる貴重な作品でもあります。
インド映画であるという事もあって超えられない身分の差のようなものからくる恋の歪みみたいなものを丁寧に描いているけど、それ以外はハリウッドとかヨーロッパとかでも作りそうなthat'sボリウッド！みたいな押し出しがない。
どちらかというと淡々とした印象。
100分というインドにしては短い上映時間も含めて気軽に楽しめる作品だと思います。

ヒロイン？であるシャーイは美人で自立したカッコいい女性なのだが、なんとも思わせぶりであまり共感できなかったのだけど、代わりに洗濯人のムンナがかなりキュートで魅力的だった。
どうしようもない身分の壁に輪をかけて、海外で暮らすシャーイに刻み込まれた革新的な女性像に、ムンナが理解できるはずもなくなんだか切ない。
登場人物それぞれが優しい心を持つ良きインド人でありながらも微妙なズレで不協和音を奏でるところがぞわぞわさせられました。

さまざまな想像を巡らせることができるラストの作り方は私は好き。
いい意味でボリウッドらしくない作品を堂々と作るキラン・ラオ監督もきっと革新的な女性なのだろうな。

長尺、歌、踊りとインド映画には独自のルールみたいなものが存在するが、この作品に関しては世界基準に合わせてきたと言える一本

それはそれで逆に新鮮で、世界のどこかに絞るとするとフランス映画っぽくも感じられました

• #世界はドラマであふれてる

アーミル・カーンの、インド映画らしくないインド映画。監督はアーミルさんの奥様らしい、、。

もともとアーミルさんは出る予定なかったのを無理やり出たらしい^_^ だから、アーミルさんにしては地味な役。でも悪くない。何でもやれる方ですね^_^

貧民街と高層ビル。舞台のムンバイの格差。インドの厳しい現実。そんな中での、それぞれに訳ありな三人の三角関係。切ないです。

歌も踊りもありません。でも味わい深い作品。雰囲気はヨーロッパの映画のようです。